いままで一生懸命取り組んできた仕事でも、何らかの事情で転職を考えることがあるでしょう。
コンビニエンスストアの店長として働かれてきた方も、また同様の考えをお持ちかもしれません。
- コンビニ店長として働いてきた内容は、なにか他の仕事に活かせるのだろうか?
- コンビニから他の職種に転職なんて、難しいのかな?
- 他のコンビニに転職するためには、どうすればいいの?
そういった不安を持たれている方に向けて、この記事ではコンビニ店長が活かせる経験やスキル、転職しやすい業界や職種について説明しています。
少しでも転職について悩まれているコンビニ店長の方は、ぜひ最後までお読みください。
コンビニ店長が転職先で活かせる経験やスキル
経営知識
コンビニ店長として働く上で、店舗の責任者として売上や原価、利益率などは常に見てきた経験があるでしょう。
在庫管理や経費節減、どのように売上を伸ばすか、などのマーケティングの知識も手に入れているはずです。
このような経営者の目線で全体を見られる知識や能力は、どのような仕事でも必要となります。
これを実務として経験しているのは、転職時に大きな強みとして活かせます。
マルチタスク
コンビニエンスストアは、やらなければならない業務が大変多くなっています。
日々の業務として
- 売上
- 納品
- 接客
- 清掃
- 品だし
- 清掃
など、ざっと思い当たるだけでもこのくらいあります。さらに店長になるとお金や従業員の管理、伝票処理や本部との対応など、やるべき仕事が満載です。
これをスケジューリングして同時進行で進める能力が、コンビニ店長には求められます。
優先順位をつけて業務を片付けるマルチタスク管理能力は、他の仕事でも間違いなく役立ちます。
接客技術
コンビニエンスストアでは、接客は欠かせない業務のひとつです。店長として働いていても、接客業務は不可欠の業務になります。
さらに店長となれば、一般の従業員では対処できないクレーム対応なども任されます。
こういった経験によって身につけられる接客の技術は、店長業務を経験しているたまものだといえます。
コミュニケーション力
コンビニ店長として働くうえで、お客さんはもちろん従業員や納品業者、本部のスーパーバイザーなど、コミュニケーションを取る場面は日常で多く発生します。
うまく店舗を運営するためには、関係する誰とでもコミュニケーションを取りながら進めることは必要不可欠です。
コンビニエンスストアはどんな人が来店するかわかりません。どんな相手でも円滑にコミュニケーションが取れる能力は、どこへ行っても重宝されるでしょう。
マネジメント力
コンビニの店長は、たとえば従業員の勤怠管理や在庫ロスの低減、売上を伸ばす施策など、「ヒト・モノ・カネ」の管理能力が問われます。
こういったマネジメント力はどの仕事でも重要で、どの職種でも活かせるスキルとなります。
これまで実務としてマネジメントに携わってきた力は、転職時に大きな武器となるでしょう。
リーダーシップ
店長は、その店舗内において最上位の責任者です。店舗の責任者として勤務することで責任感を持って店舗運営に取り組み、スタッフのモチベーションを鼓舞しながら指導するなどの指導力が養われているでしょう。
人の上に立ちリーダーシップを持って業務していた経験は、転職時にマネジメントの役職を視野に入れている場合は非常に役立ちます。
コンビニ店長から転職しやすい業界・職種
コンビニ店長から転職しやすい業界
小売業
小売業への転職であれば、これまで業務として携わってきたすべての能力が活かせます。
とくにスーパーマーケットやドラッグストアなど、コンビニエンスストアと扱う商材が似ている店舗であれば、新たに覚える部分が少なく取り組みやすいでしょう。
飲食業
接客の能力を活かしたいのであれば、飲食業もコンビニ店長と相性のよい業界となります。飲食業も業務内容が多岐にわたるので、マルチタスクをこなしてきた経験が活かせます。
ホテル業
接客や仕事内容の多様さを考えると、ホテルのフロント業務も向いているといえるでしょう。
顧客の要望をうまく聞き出してサービス提供するなど、コミュニケーション力も十分に活かせます。
コンビニ店長から転職しやすい職種
接客
コンビニで店長として接客してきたスキルと経験は、接客の職種でそのまま活かせます。
マネジメントの実力を見込まれた場合、接客スタッフをまとめるマネージャー職としての転職も視野に入れられます。
営業
店舗運営においては、売上目標に対してどううまく対処するかが問われます。そのような経験とスキルは、そのまま営業職として活かせます。
コミュニケーションやマネジメント、目標管理など、そのまま営業職として活かせる知識は身についているでしょう。
十分な経営知識を持っているとアピールできれば、視座の高い営業活動が期待され、高いポジションでの転職も狙えます。
事務
コンビニ店長は事務作業も意外に多く、その経験を活かした事務職もおすすめです。
マルチタスクをこなす能力やコミュニケーション力を持っているため、事務方としても重宝されるでしょう。
同じ業界へ転職をする場合にするべきこと
コンビニ業界への転職では、特別な資格が必要とされるケースはありません。
またコンビニエンスストアの本部に就職するか、フランチャイズ店に就職するかで、状況は変わってきます。
いずれの場合でもいきなり店長として勤務することはまれで、店長候補というポジションからのスタートとなることが多いです。
これまでの経験をうまくアピールできれば、早めの昇進は見込めるでしょう。
資格について必須とされることは少ないですが、次の資格を持っていれば転職活動時にアピールできます。
販売士
日本商工会議所が主催する、販売に関係するあらゆる知識を問われる検定です。検定に合格することで「販売のプロ」としてアピールできます。
試験には1級から3級まであり、1級の合格率は約20%と難しくなっています。
食品衛生責任者・防火管理者
コンビニエンスストアを運営するうえで、食品衛生責任者と防火管理者の資格所持者が各1名以上必要となります。
これらの資格を持っていれば、たとえば新店舗をオープンする際の責任者として勤務できる可能性が考えられます。
いずれも講習を受講すれば取得でき有効期限もとくにありませんので、時間があれば取っておくとよいでしょう。