「理容師、美容師にどうしてもなりたい!」そう考えて理美容師の門をたたいた方は、少なくないでしょう。
しかし実際に働いてみると、自分の思い描いていた世界とのギャップに悩む場面が出てくるかもしれません。
- はたして自分はこの仕事に合っているのだろうか?
- 他にもっと自分に向いている仕事はないのか?
- これまでのスキルを活かした転職はできるのか?
こういったさまざまな悩みを持たれている方にとって、この記事はおすすめできます。
この記事では、理美容師の経験やスキルを活かした転職について詳しく説明しています。自分のキャリアに悩まれている理美容師の方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
理美容師が転職先で活かせる経験やスキル
向上心
理美容の業界では、日々新しい技術が生み出されています。それを自ら学び習得できるように努力することが、理美容師には求められています。
「新しいものを自分にいち早く取り入れたい」という向上心を持っている人は、他の仕事へ転職しても、すぐにその内容を自分のものにできるよう努力されるはずです。
そのような人材は、企業にとってありがたい存在だといえるでしょう。
コミュニケーション力
理美容師の接客は、お客さんの頭や顔に直接触れる仕事です。理容師であれば顔そりもあり、刃物を顔に当てる場面が出てきます。
そのような状況の中、お客さんに信頼感を与えなければ、不安は募るばかりとなるでしょう。
入店された際にうまくコミュニケーションを取り、安心感を与えられることが理美容師には求められます。
またヘアスタイルをどうするか決める際にも、何気ない会話を交わして聞いていくのが大切です。
細かい気配りがあり、気持ちよい接客のできるコミュニケーション能力は、どのような職業に就く場合でも非常に強力なスキルとして利用できます。
カウンセリング力
接客時のコミュニケーションによって相手の希望を聞き出したあと、どうすればお客さんの納得できるスタイルにできるか提案する能力が必要です。
聞き出して提案できるスキルが身についた方は、他の仕事でもそれをうまく活かせるでしょう。
体力・健康管理
理美容師は、勤務中は基本的に立ち仕事となります。繁忙期になれば、まともに休憩すら取れない日もあるでしょう。
接客中はお客さんの顔と近くなるため、体力が落ちて風邪などひいていればうつしてしまうかもしれません。そうならないためにも、体力づくりや健康管理が理美容師には大切です。
こういった自己管理能力のできる能力は、直接転職時にアピールは難しいですが転職後に役立ちます。
忍耐力
理美容師は勤務時間が長く、休みが少ないなど勤務状況はやや厳しい傾向があります。
またお客さんからの理不尽なクレームにも対応しなければならず、精神的にまいってくるのは否めません。
そのような状況に耐えてこられた忍耐力は、転職活動時の自信につながります。
感性
理美容師は流行に敏感で、常に新しい情報を求めるような方に合う職業です。「オシャレをするのが好きだ」という理美容師の方も、少なくないと思います。
美容・理容業界ではアンテナを張り巡らせて情報をキャッチし、トレンドを把握しておくことが求められます。
そのようにして磨かれた感性は、たとえばファッション業界などへの転職を考える際に有利となるでしょう。
デザイン力
髪型やメイクを日々取り扱っていると、技術と共に色彩感覚やデザインセンスも磨かれます。
そのようなデザインに関するスキルは、ネイリストなどデザインを問われる業界へ転職する際の武器となるでしょう。
理美容師から転職しやすい業界・職種
理美容師から転職しやすい業界
ファッション業界
流行を取り入れられる感性があれば、ファッション業界へ挑戦するのもよいでしょう。アパレルや雑貨店の店員などは、接客技術も活かせるのでよりマッチします。
ブライダル業界
美容師の経験を活かすならば、ブライダル業界もおすすめです。ブライダルスタッフとして着付けやメイクなどと携わる部門であれば、これまでの経験が存分に利用できます。
美容品メーカー
これまで自分の取り扱ってきた商品を扱うメーカーの門をたたいてみるのも、悪くありません。自分が取り扱っていったものであれば愛着もわくので、仕事に熱心に取り組めるでしょう。
福祉業界
気配りや体力、コミュニケーション力を活かして福祉の業界へ進むのもよい選択です。
福祉施設の職員として働くのもよいですし、「認定福祉美容介護士」の資格を取って福祉美容師となるのもおすすめです。
理美容師から転職しやすい職種
営業・接客
これまでの接客経験とスキルを活かすには、接客や営業職がよいでしょう。向上心をもって粘り強く取り組めば、成果が出れば給与アップが望めます。
ネイリスト
爪のケアをするネイリストは転職におすすめできる職種です。美容師の資格を持っていれば、転職時有利になります。
立ち仕事ではないので、「立ち仕事がきつい」と転職を考えている方にも向いているでしょう。
ヘッドスパニスト
ヘッドスパニストとして転職すれば、美容師としての経験や技術がうまく活かせます。スキンケアやマッサージの技術を持っていれば、転職にはさらに有利となるでしょう。
同じ業界へ転職をする場合にするべきこと
同じ理美容師の業界へ転職しようと考える前に、「なぜ今の仕事をやめようと思ったのか」今一度見直してみましょう。
現在の職場がイヤなのか、仕事そのものがイヤだったのか、どちらの理由かによってこの先とるべき方向性が変わります。
仕事そのものがイヤだというのであれば、別の職を探すのが賢明です。
職場がイヤということであれば、今の職場で嫌だった部分のない職場をよく見極めて探しましょう。
転職するとこれまでのキャリア関係なく、すべてアシスタントからスタートとなる職場も実際にあるので注意が必要です。
転職時に持っていれば有利になると考えられる資格については、次の通りです。
理容師・美容師資格
今まで理美容師として勤務してきたならば、いずれかの資格は所持しているでしょう。
平成30年になって、一方を所持していればもう一方の免許取得時に、履修科目と履修時間が減免されました。
両方の資格を持っていれば、理容・美容どちらの就職先も狙えて選択肢が増えます。また、両方を持たなければ働けない職場へも応募できるメリットもあります。
ただし、減免されたとはいえ時間と費用はそれなりにかかることは覚悟しておきましょう。
その他の検定
「ネイリスト技能検定」、「日本メイクアップ技術検定」、「ヘアケアマイスター」など、理美容師に関連するさまざまな資格があります。
これらについては転職のために受けるというよりも、自分自身がキャリアアップするための検定だと位置づけて受けるとよいでしょう。