よくある保育士から転職したい理由
保育士の仕事は、やりがいがある反面で肉体的、精神的にも辛いと感じる事が多々あります。ここでは多くの保育士が辞めたいと考える理由について紹介します。
1 人間関係がつらい
男性が働きやすくなってきたとはいえ、保育士は女性の職場という印象が強いものです。女性同士の言い争いや、揉め事も少なくありません。
男性保育士の場合、多くの女性に囲まれ相談相手すらいないと感じることもあるでしょう。
2 子どもを預かる自信がない
園の方針を踏まえた上で、保護者の考え方も指導に加える。板挟みにような感覚になり、子どもを真剣に見られなくなり、子どもの可愛さに苛立ちを感じる可能性もあります。
自信がなくなり、保育士をやめたいと感じるようになります。
3 給与が少ない
国や地域が一生懸命対策を考えています。しかし、保育士の給与は高くなく、労働の割に個人が生活できるギリギリ程度にしか収入を貰えない場合もあります。
特に公立の保育士の場合、副業を始めるのも困難である場合が多いでしょう。
転職を考える以外に増収の可能性が低く、稼ぎたい人には苦痛を感じる職業かもしれません。
4 園の方針が合わない
特に私立保育園では、園長の考え方が園の方針を決定づけます。園の方針は、事務作業にも現れやすく、場合によっては労働過多になることもあります。
5 事務作業が多すぎる
国や地域に提出する書類なども多く、意外にも事務作業は多いです。それに加えて子どもたちの成長を考え、一生懸命に対応しなくてはならないので労働過多になります
保育士が転職活動で不利になる要素
保育士の転職が不利になる要素を知る事で、転職時に出来るだけマイナスな要素を減らす事が出来ます。
日常的に相手するのは子供
保育士や幼稚園教諭を除き、子どもを対象にしたビジネスは少ないものです。そのため、転職するには大人を相手にしたビジネス思考が必要になります。
それまで子どもを対象にし、子どもを中心に保護者と会話しているのが保育士です。大人相手のビジネスに通用しないと判断される可能性が高く、不利になる要素です。
ビジネス感覚がかけている
保育士は、子どもの健全育成のためにサポートをしています。しかし、多くのビジネスでは利益を目的とした経済活動が求められます。
相手のためを考えるのは同じでも、自身や自社に恩恵をもたらすビジネス感覚を養う必要があります。
特殊な職種というイメージ
一般企業に務めている人には、保育現場のイメージはしにくいでしょう。自身が保育園に通った経験を覚えていない人もいれば、そもそも保育園に通っていない人もいるからです。
転職の際には、イメージに負けない印象を与える必要があります。
転職においての保育士の強み、身につくスキル
保育士の強み、スキルや経験を理解する事は、転職時の上手なアピール、魅力的な人材へと繋がります。
コミュニケーション能力
保育士は「子ども」「保護者」「保育所」の三者が一体となり、子どもの健全育成を目指しています。実務内容は地域に根ざしたものが多く、保護者だけでなく地域の人々とも円滑な関係を築きます。
そのため、無意識にコミュニケーション能力が鍛えられ、人との関係を円滑にする能力に秀でています。
ホスピタリティ
子供を第一に考え、子供の成長を支える仕事のなので、自然とおもてなし精神が身に付きます。いわゆるホスピタリティはどの業界でも汎用できるスキルと言えます。
協調性
保育士にもチームワークが必須です。保育士同士や、園や保護者との関係をスムーズに運ぶ努力をしています。そのため、協調性が身についています。
主体的に動くことができる
子供を相手にしていると、保育士が主体的に遊びを誘発しなければいけないときがあります。遊びだけでなく、子どもたちが遊ぶ場所の危険を察知しなければいけません。
こういった日々の保育業務の中で、自然と主体的に動くことが身についているため、他の業種へ進んでも主体的に行動できます。
責任感
保育士は、子供に関連するすべての業務に責任を持って真剣に取り組んでいます。この強い責任感は他業種へ行っても必要な能力です。
保育士から転職がおすすめの職種
保育士で得たスキルや経験を活かせる、おすすめの職種をご紹介します。
営業職
責任感を持って人と接することができるため、保育士は営業職に向いています。というのも、訪問販売などを行う場合でも、常に相手の立場に立って考えられるからです。
商品を販売する場合、相手が「なぜその商品を必要とするか」を考えなければいけません。保育現場で「なぜ子どもにその遊びを教えるか」と考えてきたのと同様ですね。
事務職
保育士は常に雑務として事務仕事をこなしています。そのため、事務職へ転職した際は、肉体労働がなくなる分今まで以上に作業が容易でしょう。
介護職
介護職になれば大人(高齢者)を相手にするので論理的な思考で説明できるようになり、子どものことを考えるより楽と感じる人もいるようです。
また、保育士で培った危機察知能力は、高齢者を相手にしても必要な能力です。
サービス業
宿泊業や福祉などのサービス業は、保育士に通じる部分が多い業種です。というのも、どちらも人のための職業だからです。これまで子供のことを常に考え、仕事をしてきた保育士は能力を発揮しやすい業種でしょう。
保育士から転職可能な業界
保育士から転職可能な業界を4つご紹介します。自身のキャリアビジョンと照らし合わせることで、より価値ある転職活動ができるでしょう。
人材業界
相手のことを真剣に考えるため、人材業界は保育士が活躍できる業界です。
例えば転職エージェントなどで働くと、就職をしたい人が集まります。苦労していることや悩みを聞き、カウンセリングを行います。人に寄り添う業界でもあるため「やりがい」に溢れた仕事ができます。
IT業界
ITは人のために成長を遂げているものです。誰のために必要かを考え足りないものを補えます。
また、スマホが主流になった現在では、高齢者と子供をつなぐのもITと言えます。それぞれの立場で考えられる保育士は、IT業界でも活躍できます。
キッズメーカー
子供が何を必要としているかを理解しているため、キッズメーカーは保育士を求めていると言っても過言ではありません。
メーカーで働いているのは大人です。大人ばかりの環境では、子どもの自由な発想はできません。子どもの側で寄り添った保育士は、子どもの思考を理解できるでしょう。
医療施設
専門的な知識を身につければ、医療施設での仕事は保育士向けといえます。人の心に寄り添い、丁寧な仕事ができるでしょう。
まとめ
保育士は「人の心に寄り添うプロフェッショナル」です。そのため、心を大切にしたい人が多数です。
しかし、転職を志す場合には、より深い専門性を身につける必要があると言えます。心を大切にするのは重要なことですが、目視できないものです。
明確な専門性を示せるよう資格を保有したり、技術をもつなどの努力が必要です。
逆に、深い専門性を身に付けられれば、専門的に人の心に寄り添えます。他のビジネスマンにはない「優しさ」がビジネスに現れ、今後も活躍できる人材になります。