「このまま警備員として働いていくことに不安がある……」
このようにお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これまで就業してきた警備員としてのスキルや経験を活かして、他の業界や職種に就いてみたいと考えても不思議ではありません。
この記事では、警備員としてのスキルや経験を転職に活かせるのか、また警備員としてキャリアアップするにはどうすればよいかを説明しています。
警備員からの転職を視野に入れている方には役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
警備員が転職先で活かせる経験やスキル
体力・精神力
警備員は、基本的に体力の必要な仕事です。
施設警備では巡回警備もあり、屋外警備であればほとんど立ち仕事を余儀なくされます。
猛暑や極寒、また悪天候でも仕事のあるケースが十分にあり得るのです。
そのような悪条件でも常に周囲に気を配りつつ警備を実施するのは、体力も精神力も使います。
警備員で培われた精神力や体力は、必ず他の仕事でも活かせることでしょう。
責任感
警備員は、施設や設備、人の安全を守る仕事です。
周囲の人に安心感を持ってもらうため、警備員には自分の仕事に責任をもって遂行できる人が求められます。
そういった質の高い責任感を持った人材は、どのような職場でも重宝されるでしょう。
コミュニケーション力
警備員の仕事は、一人だけで実行するのはまれです。
複数の警備員で仕事をすることも多く、また依頼者との連携は業務上不可欠となります。
また施設警備や屋外警備では、さまざまな方になにかを尋ねられるケースが往々にしてあるはずです。
コミュニケーションを取る能力はどのような仕事でも必要になるため、警備員の経験が十分に活かせるでしょう。
コンプライアンス
警備員は周囲の人から見た場合、警察官と同じような見方をされます。
また周囲にルールや決まりを守ってもらうようにするのが、警備員の仕事でもあります。
警備員が仕事中に自分を律して法を守れないようでは、信用を失ってしまうでしょう。
警備員として求められているコンプライアンス(※法令、倫理観、公序良俗などを守ること)は、どの企業でも役立ちますし、企業側が重視する項目でもあります。
集中力
警備員の仕事についている際、集中を切らすと事故につながります。
最悪の場合、人命にかかわる大事故につながってしまうかもしれません。
そのようなことのないよう、警備員として就業している最中は集中を切らす場面はないように気をつけているはずです。
そのような集中力は、あらゆる業務で必要とされ重宝されます。
機械操作
機械警備をしていた場合、設備について一連の操作ができるように教育された経験があるかもしれません。
そのような機械操作の能力は、その機械を取り扱う企業への転職を考えている場合に役立てられるでしょう。
警備員から転職しやすい業界・職種
警備員から転職しやすい業界
ビル・設備管理業
ビルや設備の警備をしていた方なら、ビル・設備管理業は取り組みやすい業界です。
ビル管理の一部として警備がありますので全体像をつかむのが比較的たやすく、勝手がわかり仕事に慣れやすい面が見込まれます。
建設業
建設業も警備員とは関係の深い業種であり、現場を見た経験のある方も多いと思われます。
現場作業をするにあたっては、警備員で身につけた体力を活かせるので有利です。
警備員として作業現場を目にしており、自分に合いそうな現場の企業もある程度事前にわかるため、そういった企業を狙うのがおすすめです。
運送業
運送業も警備員として内情を見られる業界のひとつです。
警備員から転職しやすい職種
事務職
これまでの警備員の仕事で体力的にきついと思われた方には、事務職をおすすめします。
警備員で身につけた集中力やコンプライアンスを活かすには事務職が向いており、コミュニケーション力も電話応対などの事務仕事に活かせます。
データ入力作業など、集中力を十分に活かせる職場もよいでしょう。
ドライバー・現場作業
体力に自信がある方であれば、ドライバーや現場作業の職も向いています。
実際の現場を警備員時代に見ていることも多く、どのような仕事内容か事前に把握できる強みがあります。
警備員の経験から責任感を持って仕事ができることも、転職活動のプラスとなるでしょう。
営業・販売職
警備員で養ったコミュニケーション力を活かすならば、営業や販売職を狙う方法もあります。
会話力や体力・精神力は営業の現場でも必要となるうえ、募集されている業界も幅広いため自分に合った業界を選べます。
同じ業界へ転職をする場合にするべきこと
警備員への転職は基本的に資格が必須ではなく、未経験者でも比較的職に就きやすい業種です。
そのような中でも、これまで警備員の経験があれば相当有利に働くでしょう。
警備業務検定
警備業法で定められている国家資格となります。
警備業務検定は6種類に分けられており、内容は次の通りとなっています。
- 施設警備業務
- 交通誘導警備業務
- 雑踏警備業務
- 貴重品運搬警備業務
- 核燃料物質等危険物運搬警備業務
- 空港保安警備業務
それぞれ2級と1級があり、1級には2級取得後1年以上警備業務従事するという受験資格があります。
所持していなくても警備業務はできますが、特定の業務を任せてもらえたり手当がもらえたりする場合があります。
警備員指導教育責任者
こちらも国家資格となり、警備員の指導や教育をする際に必要な資格となります。
講習の受講し試験に合格すれば取得できますが、受講資格が細かく決められているため誰でも受けられるわけではありません。
警備員指導教育責任者を持っていれば警備員業界での転職には非常に有利となり、収入アップにつなげられるのは間違いないでしょう。
機械警備業務管理者
機械警備業務管理者も国家資格であり、機械警備の維持や管理を実施するための資格となります。
設備に人員を置かず、センサーなどで設備を管理する警備で必要になる資格で、機械警備業者は基地局ごとに資格所持者を置かなければなりません。
受講資格はとくになく誰でも受講できるため、比較的取得しやすい資格だといえます。
これら3つのの資格は警備業界では非常に有効で、年収アップを見込めます。
警備員としてキャリアアップしたいとお考えの方は、これらの資格取得を考えるとよいでしょう。