よくある施工管理から転職したい理由
1 残業が多い
施工管理の業務は、残業が多くなる傾向があります。手続きには締切が存在し、特に役所関係の手続きには期日が存在するからです。
役所の手続きでは、期日が遅れると手続自体ができない場合があり、施工管理業務が遅れると工事全体が遅れます。
2 休みが少ない
書類上の計算だけででも、大量の仕事量があるため休日を返上して仕事を行わなければいけません。
3 人間関係によるストレス
現場の人には体育会系の人が多く、上下関係が厳しい傾向にあります。施工管理として、指示を出す場合でも現場監督の意志を尊重しなければならないなど、人間関係にストレスを感じることがあります。
4 仕事量が多い
単純に仕事量が多い職業です。手続きや予算の見積もりなど、1つ1つの業務量が膨大です。
1つの工事の中には、配管工事や配線工事などがあります。それぞれの関係企業に連絡を取るなど、細かな作業が多くなる場合もあります。
現場監督と相談しながら、スケジュールを守り続けなければいけません。
5 労働環境が悪い
施工管理の平均年収は、約440万円と言われていますが、業務量が膨大で休日返上する率が多いため安いと言えるのではないでしょうか。
給与面だけでなく、事務所すら用意されていない場合もあり、自宅で仕事をして現場へ向かう人もいるでしょう。職場環境が整っていない事が多く、ストレスを感じます。
施工管理からの転職のポイント
転職を志す際、どんなことを意識するべきかをまとめます。以下で述べる内容は、自己分析として深堀りしておくべき内容ですので、ゆっくり時間を確保し、自身のことを考えてみてください。
ネガティブな理由は避ける
転職活動では、ネガティブな理由を避けましょう。例えば「仕事量が多い」「残業が多い」など、後ろ向きな理由になっているものがあります。
常に前向きな発言をすることがポイント。
転職に有利な資格はとっておく
施工管理の仕事は、資格がなくても行えます。国家資格である「施工管理技士」を取得している場合でも、他の職業では役立ちません。そのため、転職に有利な資格をとっておくようにしましょう。
転職先に何をもとめるかはっきりさせる
自分の「軸」を明確にしておく必要があります。自身が労働時間を意識しているのか、給与を意識しているかなどです。自身にとって最も大切な基準を持ち、転職先を探しましょう。
可能なら若いうちに転職活動を始めよう
転職活動は早いほうが良く、特に年齢が高くなると新しい資格を取得するのも億劫です。可能なら若いうちの転職活動をおすすめします。
施工管理の強み、身につくスキル
自身のスキルを明確にしておかなければ、面接などで話せません。
以下の能力は、施工管理業務で特に身につく能力です。転職面接でアピールできる能力ですので、確認しておきましょう。
スケジュール管理
工事を始める前から、手続きなどのスケジュールを考えなければいけません。必ず期日を守らなければ、工事全体が遅れてしまいますので、業務の中で自然とスケジュールを管理する力を身につけることができます。
社内外での調整能力
現場監督を始め、多くの人々とコミュニケーションをとらなければいけません。工事スケジュールの説明や、手続完了報告などがあるからです。それにより、社内外で人々の話を聞き、様々な状況を調整していく能力が身につきます。
特に全体を調整する能力はどこの職場でも重宝される。
コミュニケーション能力
工事に関わる全ての人とコミュニケーションを取らなければいけません。スケジュールを確認し、下請け会社の人々とも会話しなければいけないときもあるでしょう。
また、備品を納入する企業や地域の人々とも連携をはかります。コミュニケーション能力がなければ、施工管理はできません。
マネジメント力
工事に関わるすべての人とコミュニケーションをとり、全体をまとめて動かす力が必要です。マネジメント力を発揮し、効率よく現場環境を整えます。
協調性
現場の人の意見だけでなく、役所の人からも信頼を獲得しなければいけません。立場や考えが異なる人と協力することが求められるので自然と協調性が身につくでしょう。
状況判断能力
現場では、危険な業務もたくさん存在しています。中には法的に難しい業務もあるでしょう。しかし、施工管理は状況判断して、工事が滞りなく遂行されるように努力します。そのため、状況判断能力が身につきます。
施工管理から転職がおすすめの職種
施工管理から転職する際、おすすめの業種があります。以下で述べる業種は、施工管理で身につけたスキルを活用できる業種です。これまでの経験を活かし、キャリアアップを目指しましょう。
営業職
営業職は、人と人をつなぐ仕事です。マネジメント力やコミュニケーション能力が問われ、顧客の希望を叶えます。会話能力以前に「やる気」「根気」「熱意」などが必要であり、施工管理で培った忍耐力も活かされます。
行動すれば収入アップが見込めるため、目標を見つけやすいでしょう。
設計職
現場で培った知識を活かし、設計職もおすすめです。様々な建築物の設計を行います。施工管理では、手続き業務があります。どんな設計が難しく、逆に簡単な設計は何かを判断できます。
難しい設計の場合でも、どんな手続きが必要かわかります。
エンジニア
施工管理業務では、パソコンを使用することが多いでしょう。エンジニアの業務は、パソコンと向き合う頻度が非常に高い職業です。忍耐力を必要とし、多くの情報を元に想像力を働かせます。
施工管理から転職可能な業界
施工管理から転職が可能な業界を紹介します。以下で述べる業界では、施工管理で培った経験を元に、新たな知識や技術を身につけられます。主にキャリアアップ・スキルアップを目指したい方におすすめです。
不動産業界
不動産業界では、顧客に部屋や土地などを案内します。施工管理で学んだ知識は、部屋の情報を的確に顧客に伝えられる能力です。顧客が知りたい情報を、正しく伝えられます。
資材メーカー
資材メーカーでは、木材などを販売しています。建築物に使用する資材を考え、どんな資材が今後有効活用されるかを検討します。建築業界とも関係が深く、施工管理で学んだ知識を活用できます。
ハウスメーカー
不動産業界と同様に、ハウスメーカーに勤めることもできます。内部をよくしる施工管理は、「良い家」の仕組みを知っているでしょう。手続き上の処理も理解でき、顧客の悩みを瞬時に解決できる能力があります。
IT業界
専門知識を身につければ、IT業界への転職がおすすめです。体力的な悩みを抱える施工管理業務では、忍耐力が求められます。IT業界では、膨大な情報を整理する能力が求められます。専門用語も多いため、新たなスキルアップを目指せます。
公務員
施工管理では、「仕事がない」こともあります。将来への不安を感じ、自身の未来が不透明になりやすいでしょう。ストレスを抱え、病んでしまう場合すらあります。安定を求める人は、公務員に転職すると良いでしょう。
まとめ
施工管理の仕事は、現場の仕事です。しかし、書類上の手続きも多く、業務過多に陥ります。「休みがほしい」と感じるようになり、転職を志します。しかし、施工管理で身につくスキルは多く、損をしているわけではありません。
「自己分析」を徹底的に行い、自身の強みを明確にしましょう。転職先にアピールすれば、企業側があなたを求める理由もわかるでしょう。多くの職場があなたを待っています。可能なら早めに転職を考えてみてはいかがでしょうか。