未経験でも異業種転職は可能
スキルや経験を持っていなくても、未経験での異業種転職は可能です。経験のある方と比べれば多少不利になる部分はありますが、それでも十分チャンスを掴むことはできます。
そのための準備すべき事や狙い目などをご紹介致します。
アピールできる資格を準備
受験資格が必要なモノもありますが、自分で勉強し資格取得が可能なものも多くあります。資格は異業種転職するうえで非常に有利で、専門的知識をしっかり学び知識を得たという確固たる証拠になります。
未経験だからこそ資格の準備をすることで、本気で挑んでいるという熱意を伝えることもできるでしょう。
大企業より中小やベンチャーを狙え
出来る事なら名の知れた大手企業へ転職したいと考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、実は中小企業やベンチャー企業こそが異業種転職の大きな狙い目となります。
大手企業は会社規模が大きいため、年功序列が強い傾向がありキャリアアップなどはあまり期待できないというのが現状です。
しかし、中小やベンチャーは大手企業に比べ実力主義な部分があります。個人の力量や能力を評価をしてくれるため、未経験入社であっても上り詰めることが十分可能です。
異業種転職しやすいおすすめの業界
ブライダル
人生の大きなイベントの代表格である結婚式。ここに携わるブライダル関係は、実は未経験からの転職者が非常に多い業界で人気も高く、求人情報なども多くあります。
理由
ブライダル関係の職種が未経験者を広く受け入れている大きな理由は人手不足です。非常に人気の高い業種ではありますが、その分人員の入れ替わりも激しい傾向にあります。
ブライダル業界はとても華やかで、憧れから入社する方が多いのですが、実はとても体力・気力を要します。こうした理想と現実のギャップで離職率が高くなっているというのが現状です。
特徴
ブライダル業界に転職する年代は20~30代と比較的若い世代になります。ハードな業務についていける体力を持っているため、業界からの需要も高くなっています。
特別な資格などは必要なく、お客様に接するためのコミュニケーション力や接客力、誰かのために精一杯頑張りたいという奉仕の精神があれば誰でもチャレンジ可能です。
ホテル
昨今はビジネスホテルが増えたり老舗ホテルが改装し規模を大きくしている場所が多く、求人もたくさん出ています。フロントスタッフやベルボーイなどだけではなく、一般企業同様営業などもあります。
理由
ブライダル同様に人員が安定しないという部分が理由です。また、昨今はオリンピックの影響から大規模なホテルの建築、増築などが増えているため、既存ホテルでも多くの従業員を急募しています。
離職率の高さの要因は、華やかでゆったりとしたイメージとは真逆の過酷な労働環境です。また、直接的なクレーム対応などで心身ともにすり減る場面が多く低い定着率となっています。
特徴
未経験でもマネージャーなどの役職につくことは十分可能です。外国人観光客が多く語学力のアップも見込めるでしょう。また、サービス業界の中でも特にトップクラスのサービス力を身につけることが出来ます。コミュニケーション能力も高まり、多くの方と関りを持つことで、今まで以上の広い視野を持つこともできるようになるでしょう。
美容業界
美容業界と聞いてまず思うのは美容室ではないでしょうか。最近では、美容室でネイルやまつげ、マッサージやメイクなど多くの美容系サービスを受けることが出来るようになりました。
日々最先端の流行をキャッチし続ける美容業界は、未経験であっても十分転職が可能です。
理由
未経験でも広く受け入れている理由の一つは数の多さです。全国で25万店舗以上にも及び、地域によってはコンビニよりも多くあります。
数々の美容サービスを提供している美容室をはじめ、エステサロンやネイルサロンなどは、一昔前に比べ通いやすさや親しみが強まってきました。そのため非常に多くの求人が出ています。
特徴
職種により資格がないと実践的業務に携わることが出来ないという事もありますが、多くの場合、見習いとして働きながら学びつつ資格取得を行えます。
企業によっては資格取得支援、勉強のための時間を設けてくれたりとスキルアップの体制が整っています。
美容業界は将来的に独立を目指すことが出来るため、夢のある業界ともいえるでしょう。
医療業界
「難易度が高い」「労働環境が過酷」というネガティブなイメージが強い業界ですが、適切な労働時間、プライベートの時間も十分確保できるという業種も多くあり、未経験や無資格でも転職が可能です。
理由
医療業界で未経験可能な業種の中には、人気の高い医療事務などがあります。
求人が多く出されている理由の一つに、新しい病院の建設が増え、薬局の数も比例して多くなってきた傾向にあるからです。
独立し自分の病院を建設する医師は非常に多く、その分事務や受付などの求人も増加します。一般的な事務能力や書類作成能力があると、異業種で未経験でも有利になるでしょう。
特徴
医療業界の業種は幅広くあります。医師や看護師、薬剤師のような直接医療や薬を提供する業種、医療事務や受付などの一般業種はもちろん、医療メーカーや医薬品メーカーの現場、営業などもあります。
自分の持つスキルを最大限活かすことが出来るのはどの業種なのかをしっかり吟味し見極めることがポイントとなるでしょう。
流通業界
流通業界とは「メーカーで生産された商品や、海外から輸入された商品を消費者へ届ける」業界です。
一般的に卸業と小売業に分類されています。昨今ではネットの普及に伴い通信販売なども需要が高く、業界への入り口も広くなっています。
理由
流通業界で今最も注目されているのが通信販売です。多くのECサイト、大手企業のネットショップなどが増えてきたため、多くの人材が求められています。
特別なスキルや経験の必要はなく、未経験でもやる気があれば誰でも転職することは可能です。
特徴
真新しい商品の取り扱い、流行の調査などでトレンドに詳しくなれるでしょう。将来性も高く、今後のキャリアアップも努力次第で強く見込める非常にオススメの業界です。
世の中の動きを常に追いアンテナを張る事で、多くの情報を得て周りからも一目置かれる存在になれるかもしれません。
各業界での仕事内容
上記で紹介した業界は全て「人のために働く」という共通点があります。
幸せを作り出すブライダル、疲労を取ったり思い出を作るホテル、美しくなるための美容、心身の不調を緩和する医療、大切な荷物を扱う流通。どれもが誰かのための仕事になります。
そのため、自己中心的な考えや適当な態度は厳禁です。人の役に立つ、人を助けるために必要な業界は、多くの求人がありチャンスもたくさんありますが、その反面体力・気力がなければ続けることは不可能となるでしょう。
未経験での異業種転職におけるポイント
未経験での転職だからこそのポイントをしっかりと把握し事前準備を行いましょう。
未経験としての強み、これまでの経験の活かし方を自分自身で整理することが肝心です。
経験やスキルを深堀りししっかりアピール
自分がこれまでにどんな経験をしてきたのか、どういったスキルを持っているのか、表面上の話だけでは印象的なアピールはできません。
深く掘り下げ自分自身の価値を把握することで、魅力あるアピールが出来るようになるでしょう。
転職先について徹底的に調べる
特に異業種転職の場合、転職先企業、その業界について理解することが大切です。ここが疎かになってしまうと、100点満点の魅力的なアピールが出来ても、企業側から信頼されないでしょう。
本気で挑むなら、まず自分が転職先を強く理解しなければいけません。
社風や価値観などのミスマッチを避ける
自分が望む社風に転職先は合っていますか?価値観に相違はありませんか?入社してもこうしたずれは大きく響いてきます。
面接を行う前に必ずきちんと確認し、自分自身に合っているか、企業はどんな価値観を持っているかをよく把握しておきましょう。
前の仕事のやり方を持ち込まない
異業種転職する場合、業界が変わってもこれまでの自分なりのやり方を変えないという方もいます。しかし、そうなると周囲からの評価は一気に下がります。
まずは企業のやり方をこなしていきましょう。職場環境への馴染みやすさや自身の働きやすさに繋がります。
未経験での異業種転職の成功事例
異業種転職の成功事例①
小売からブライダル業へ転職しました。培ってきた接客スキルを最大限活用して仕事をしています。心の距離を近づけると、素直な感情や本当のニーズを聞き出すことが出来ます。カップルの数だけ様々な要望があったり、お二人の温度差の違いなども数多く目にしました。どんな方でも、人生で一番幸せな日になるよう誠心誠意尽くすことが私のやりがいとなり、毎日充実しています。異業種転職は緊張しましたが、思い切ってよかったです。
異業種転職の成功事例②
IT業界から医療業界に転職しました。転職先でもITを使用した管理などが多く、自分の持つスキルや知識を最大限発揮することが出来ました。ネット系作業は主に自分の役割になり、周りから頼られるのがすごく嬉しかったです。資格もなく全くの未経験での入社でしたが、周囲の方たちも皆いい人ばかりで、素晴らしい転職が出来たと思っています。
異業種転職の成功事例③
元々は土木関係の仕事でしたが前から興味のあった美容業界に飛び込みました。全く異なる業種で知識なんて何もなく、持ち前のコミュニケーション能力だけを武器にとにかく毎日ひたすら働き続けました。資格取得のための支援や様々な研修などにも参加させてくれて、先輩方も毎日自分のために多くのことを教えてくれました。理想と現実のギャップはありましたが、それでも憧れていた仕事につけてとても嬉しいです。
まとめ
未経験だからと言って異業種転職を諦めることはありません。未経験、無資格、知識なしでも十分新しいチャレンジをすることは可能です。
そのためには下準備、徹底的調査、気持ちの切り替えが大切です。
新しい業界、新しい職場で、新しい自分を発見するためにも、押さえるべきポイントややるべきことをしっかりと行いながら臨みましょう。