ロード to パリコレ。異才がタッグを組んで挑んだショー、アンリアレイジ「SHADOW」の裏舞台! 森永邦彦×真鍋大度インタビュー!

2015.01.30 Fri

 

ws_anrealage_1
(左)森永邦彦:2003年に、日常(A REAL)、非日常(UN REAL)、時代(AGE)をコンセプトに、ファッションブランドANREALAGEを立ち上げる。これまで「色を着脱する服」「サイズが変わる服」「季節に左右されない服」など最新テクノロジーを取り入れたコンセプチュアルなコレクションで服の価値を提示する。2015年春夏コレクションでパリコレデビューを果たす。
(右)真鍋大度東京を拠点に活動するアーティスト / プログラマー。身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し組み合わせることで作品を制作し、ジャンルやフィールドを問わずプログラミングを駆使して様々なプロジェクトに参加。2006年にデザインファーム、ライゾマティクスを設立。MITメディアラボをはじめ世界各国でワークショップを行う等、教育普及活動にも注力している。
12年目を迎えた東京のファッションブランドANREALAGE(アンリアレイジ)が、2014年9月23日、パリコレクション(パリコレ)デビューを果たした。当日は、2015年春夏シーズンのテーマ「SHADOW(邦題: 光)」に基づくショーを開催。現地のメディアからも大きな注目を集めた。

パリコレにおける日本人ファッションデザイナーの歴史といえば、1982年、“黒の衝撃”と呼ばれたCOMME des GARÇONS(コム・デ・ギャルソン)とYohji Yamamoto(ヨウジ・ヤマモト)のデビューが思い出される。森永氏が掲げたテーマからは、約30年前の“黒”に敬意と挑戦を込めた強い気持ちが伺える。それは、このパリコレという舞台で繰り広げたショーに表現されていた。森永氏がライゾマティクスの真鍋大度氏を迎え、最新テクノロジーを組み込んで挑んだ、今まで見たことのないショー(ライブ)の舞台裏について、森永氏と真鍋氏にインタビューした。
de: KUNIHIKO MORINAGA|show dir: SHIGETAKA KANEKO|hm: KATSUYA KAMO(MOD'S HAIR)|laser / programing: DAITO MANABE(RHIZOMATIKS)|sty: SOTA YAMAGUCHI|sound: IPPEI SUGIHARA|coordinator: HIROMI OTSUKA|press: MAYUMI ITO
ランウェイ中央に設置された円型のスペースに2名のモデルが白いドレスを着て佇む。レーザーの光が踊るように洋服をなぞっていくと・・・。
――“光と影"というテーマで、大胆なショーをパリコレデビューという舞台に持っていく、その想いはどんなものだったのでしょうか?
森永邦彦(以下、森永):パリコレは、ブランドを始めた時からずっと考えてきました。テーマは、誰もが知っていて当たり前にあることがいいな、と思っていました。“光と影”っていうと、誰でも思い浮かぶことがあると思うんです。そういう普遍的なテーマの下、このショーでやりたかったことは、光をあてた部分が黒くなり、光が当たらない部分は白く残って、光と影が逆転するということなんです。真鍋さんに協力してもらい、レーザープロジェクションを使って、ビジュアル的にも、そういう今までにないことに挑戦してみようと。

――視点や意識の反転といった感覚的なスイッチの刺激となりそうです。ところでファッションの分野とメディアアートの分野でそれぞれご活躍中のお二人がコラボレーションすることになった経緯を教えてください。
森永:真鍋さんとは以前から一緒に飲んだりする仲でした。パリコレのショーにあたって、僕の方からお声掛けさせていただきました。今回のテーマの場合、“影”をモチーフにすることになるのですが、その場合は当然“光”が必要で、今まで見たことのない“光”を作れるのは真鍋さんしかいないと思ったんです。

――真鍋さんは、これまでも森永さんの作品を見てきたと思うんですけど、今回のオファーをどう受け取りましたか?
真鍋大度(以下、真鍋):森永くんのテーマの設定の仕方や、そこから派生、拡張した作品作りや、考え方、やり方に親近感を感じていました。“光と影”と言ったときにも、通常、デザイナーにそのお題を与えられて、そこから派生させられることって限定されると思うんですが、森永くんとなら、その辺から考ていく作業を一緒にできるかなと思いました。

光と影というテーマは、映像でもインスタレーションでも散々扱われてきた。ただそれが服になる時に、服でしかできないこともあるかなと思って。フォトクロミック(フォトクロ)で光が影になるってだけでも面白いと思ったし。僕も、これまでに研究者の人と研究したり、フォトクロの原液をもらったりと、フォトクロの扱いには慣れていました。フォトクロって2010年に流行った技術なんですが、その時に作られたものって、太陽光で色が変わるハンカチとか、個人的に良いなと思えるものって無かったんです。当たり前の使い方で、そこまで魅力を感じなくて。僕もその時色々試したけど、今思えば実験程度のことしかやってなかったですし。

――森永さんは小杉染色株式会社、及び、SO-KEN株式会社さんと、この服の素材開発から取り組んだそうですが、ファッションデザイナーの域を超えた深度ですよね。
森永:フォトクロの原液で糸を染めたり生地を染めたり試行錯誤しました。染色屋さんが色を作るとき、決められた染色液を使うのですが、染色液自体を変えないと、本当に新しいものって出てこないんです。「フォトクロミックは衣料としては向かない」って言われ続けていました。というのも、紫外線があたると色が変わるけど、それは永久ではないんですね。500時間が限界と言われています。だから、フォトクロの服って今までとあり方が違ってくるんです。洋服は“末永く着る”ということが美徳とされていて、何回も着れるということが大前提なので、時間が限られた服というのは売りづらい。また、洋服の売り場は太陽光がない室内なので、色が何色になるか分からない真っ白の洋服なので、お客さんもなかなか購買する気にならない。

でも、逆にその辺の問題をクリアすれば、洋服の製品として成り立つってことでもあるんです。フォトクロの服は技術的に可能なことは分かっていたので、デメリットを逆手にとって製品として流通させようとしました。段々発色が弱くなるから、限られた時間しか着られないと言うけれど、数日間しか色がもたない感覚って逆に洋服には重要な気もしていて。いつまでも着れると、すごく消化的に着てしまうけど、時間が限られている洋服って、それを買ってくれたお客さんはすごく特別な想いで着てくれている。売り場では、オートマティックには売れていかない洋服なので、ちゃんと販売員がこの服は色が変わるという商品の説明をして、お客さんが買うっていう、販売における当たり前のプロセスを見つめ直すことで、売り場の活性化にも繋がりました。

■ロード・トゥ・ザ・パリコレ
ws_anrealage_5
350年以上の歴史を持つパリの美術学校ボザール・メルポメーヌが会場となった。パッチワーク柄、フォトクロミック素材の服など“光と影”のテーマの元、発表されたコレクション。
――実際にパリコレで、“フォトクロミックの服にレーザープロジェクションをしてテキスタイルをその場で描く”アイデアに行き着くまでのプロセスはどのようなものだったのでしょう?
真鍋:最初は、映像とカメラを使った案や、傘を使った案とか色々とあったんです。紫外線のLEDを仕込んだ傘を持つと、傘の影が洋服に浮かび上がってくる。色々と試作して、その中の一つとしてレーザーがあったんです。

――レーザーになった決め手は?
真鍋:諸条件を検討した結果レーザーになったという感じですね。システム自体は決まったのですが、何を描くかがギリギリまで決まらず当日の朝に決まりました。僕はその決定が出た瞬間はベッドで寝ていました。

――それは、パリコレのショー本番の朝ということですか?
森永:前日に制作と設営を現場でやっていて、大体は決まってたんですけど(笑)。前日の深夜に一度区切って「また早朝からやりましょう」ということになったんです。今までテストしてきた円形とか三角形とか色々な柄の候補があったのですが、パッチワークのようにより繊細で細かな柄が描けたらいいなと当日の早朝に思いまして。その柄のプログラミングを本番まで時間がないことも知りながら無理を言い、お願いしたという訳です。

真鍋:Perfumeのコンサートの仕事が先に決まっていたためスケジュール的に本番の前々日にしか現地入りが出来なかったのです。

森永:実際モデルを立たせる位置、レーザーとの距離感、現場でお客さんに当たらない角度、照射時間などの調整は現地でしかできなかったので前日からの検証でした。そこからまた新たな柄を描きたいということになったのでさぞ大変だったかと。

――森永さん的には初のパリコレの舞台でどういう気持ちだったんでしょう。
森永:ファッションショーは年に2回、たったの10分少々の時間です。半年間それのために時間を費やし、積み重ねてきて、この10分1回限りで評価されるわけですから、普通はこのようなリスクのあるライブ感のあることをやろうとはしません。でも、何度も夢に見たパリのデビュー戦、人生一度限りのショーだったので、そこに賭けてみたかったんですね。

■大胆な演出に込めた気合い
ws_anrealage_6
(左)レーザープロジェクションが照射される服
(右)浮かびあがったのはアンリアレイジのアイコン、パッチワークのパターン
――パリコレでこのような大胆な演出は特殊なのですか?
森永:その場で洋服の柄を光でライブプリンティングする訳ですからすごく特殊だったと思います。ファッションショーでは、通常、洋服の柄はプリントされたものが出てきますので。ライブでプリントするということは、モデルが動いてしまったら柄は一気にズレてしまうという危険性もありましたし、たった2分で柄を完結させるというスピード感も必要でした。ショーに向けても制限が多くて、練習が何度もできるわけではないし、ファッションショー自体が現場で組み立てて、その場でモデルの順番も変わるのが往々にある世界なんです。基本ファッションショーですので、モデルは歩いて帰るっていうのが基本で、その部分は歴史的にも変わらないんです。その辺も踏まえた上で、あえて今回アンリアレイジが挑戦したようなことが、ショーとしては特殊だったのだと思います。

――真鍋さんが担当するレーザープロジェクションですが、魅せるという側面から、演出面やテクノロジーの使い方で考えたところはありますか?
真鍋:今回の場合は、モデルさんを見せるわけではなく、洋服が中心にある。当然、考え方も変わってきます。最初はモデルに振りやポーズをとってもらう提案もしたけど、そもそも練習時間もないし、彼女たちのスキル的にもできないし、パリコレというショーでそういう凝ったことをするのは難しいのです。モデルさんとの間でできることといえば、カウントを数えて、立ち止まって戻る、がリクエストできるマックスみたいな感じですよね。ショーって言っても、いつもやっているPerfumeとかのエンタテイメントのショーとは全然違う。

森永:パリコレはやっぱり歴史があって、伝統を凄く重んじる世界。新しいものを発表する場ですが、どちらかというと新しいやり方がなかなか入っていきづらい場所なんです。新人ブランドは初日の、ある決められた時間に、決められたエリア内でショーを行う、ということしか選べない。格式高い世界だからこそ、今回の異色な挑み方が評判に繋がったんだと思うんです。ショーの途中で拍手が湧いたんですが、パリコレでは滅多に無いことで、純粋にショーに驚きがあったんだと思います。

■レーザープロジェクションの仕組み
ws_anrealage_72
――レーザープロジェクションですが、一体どんな仕組みになっているんでしょうか?
真鍋:レーザーを使うって決まったのも本番の10日くらい前でした。レーザープロジェクタを買おうにも、もう間に合わないので、eBAYでパーツを買って自社で自作しました。ハードウェアにウェイトを置く開発になるので、ライゾマティクスのハードウェアチームを全員投入して、プロジェクタ、レーザーをモジュールで買ってプロジェクタに組み込んで、基盤も剥き出しのまま。プロジェクタ1台だと(照射する光が)暗いので、台数を増やす必要があり、8台作りました。

――どういう構造なのでしょう?
真鍋:アナログの信号を入れると鏡が動く、オーディオの信号を送るとレーザーが動く、という仕組みになっています。普通、レーザーって専用のインターフェースを繋いでやるんですけど、安くあげるために、既存の音楽制作で使用される、オーディオインターフェースという装置を特殊な使い方をして、レーザー制御に使っています。マニアックすぎる(笑)。
それができ上がった後、レーザーの動くパターンを作るソフトウェアの作業に入ります。服の色を効率よく変えるためのパターンや、レーザーの照射時間が長くて、且つ複雑な模様が出るような軌道を計算する・・・前日まで作り込みをしていました。
当日「一応やりますけど、できないかもしれません」っていうのは伝えましたね。3〜4時間くらいしか場当たりがなかったので、単純に絵を出すだけならもちろんできるけど、2分という時間の中で、それを描く軌跡を見せながらパターンを全て描き終えないといけない。しかも影が濃くないといけないから、レーザーの移動距離を最小にする必要があったんです。

――レーザーを何度か往復させて濃くしているということですか?
真鍋:そうです。レーザーの軌道を最短にして絵を描くって意外と難しい問題なんですね。距離を最短にする問題はTraveling sales man problemが有名なのですが過去にも実装したことがあったので同じように行いました。いつもは、ソフトウェアを書くプログラマーが他にもいるのですが、今回は僕一人しかいないし、5時間くらいしか開発時間がなく数学的な難しさもあるし、見栄えも良くする必要があって、色んな課題がぱっと頭に浮かんだので、「できないかもなー」と思い、森永くんには難しいかもしれないと伝えました。最終的には、1台のMacから8台のレーザープロジェクタを制御しています。

――ソフトウェアの開発は主にどのようなツールを使用したのですか?
真鍋:openLase、Max、pythonを使っています。軌道を事前に計算するところはpythonです。

ws_anrealage_82
――ハードウェアもソフトウェアも、すごい応用力ですね。ショーのビデオを見ると、光の点が踊っている感じで神秘的でした。描画している精密なパターンは、ブランドのトレードマークであるパッチワーク柄ですよね?
森永:はい。でも、パターンも細かくしすぎると描き終わらないので、ちょうど良いバランスを直前まで調整していました。かなり細かく描いていただくことができました。ブランドの根底に、パッチワークの手法があって、ブランド初期から手仕事でやってきたことなんですけど、今回のような新しい技術でやることができました。ショー自体が、1体目が手で作ったパッチワークから始まり、アンリアレイジの服作りにおける色んな技法を積み重ねて作られたコレクションが登場する流れになっていて、最後に、この新しい手法でパッチワークを描いて終わるっていうのは、今後の僕らの道を示す、ということにも繋がったと思います。

■ファッションとテクノロジーの関係はSweet or Bitter?
ws_anrealage_9
――以前のアンリアレイジでは、レーザーカッターでレースのように切った生地を使うなど、テクノロジーや手法を、ファッションに積極的に取り入れてこられています。森永さんはファッションの外にある手法やテクノロジーにどういった可能性を感じていますか?
森永:洋服の業界って、ツールが変わりづらい場所で、未だにハサミとミシンが主流なんです。それら道具で新しいものを作るっていうのは限界がありますよね。今の時代、色んなツールが出てきているので、道具を変えて服を作るチャンスはたくさんあって、違う洋服を作るとなると、道具から変えていかないとダメだという想いがあります。

――道具を変えることによる新しい発想って確かにありますが、それは真鍋さんのやっている分野でも言えると思います。
真鍋:そうですね。僕も使えるものは何でも使います。“作品”って、使うツールは何でも良いと思っていて、コンセプトが一番大事だと思うんです。それこそテクノロジーは使わなくても良いし、服だってコンピューター無しで済めばそれでも良い。ただし、今の世の中、テクノロジーって冠が付いているとメディアに取り上げられるときに、分かりやすいとか、番組を作りやすいっていうのがあるんですけどね。
本当に大事なのはコンセプトで、ツールにこだわっているとおかしくなってくる。だから森永くんが、自分のコンセプトに合うものだったら何でも柔軟に取り入れている、そういうところが面白くて。

森永:その上で、すごく普遍的なところに落とし込む、そういうことを大切にしていきたいなあと思っているんです。

真鍋:でも、それをちゃんとファッションの文脈に落とし込む、つまり、普段着る洋服まで落とし込んでいるところが面白いなと思いますね。コストや色んなハードルがありそうだし。近しいことをやっている時もあるけど、僕はそういうところは一切やらないから、ファッションは、難しい課題がたくさんあるんだろうなと想像しますね。それで面白いことをやっているっていうのはすごいなあって思います。その服、売るんだ・・・みたいな(笑)。

■パリコレを終えて
ws_anrealage_3
――パリコレを終えた感想をお願いします。
森永:すごく重要なデビュー戦でした。媚びずに自分たちが今までやってきた価値観で勝負することにこだわりました。パリコレに日本人で行ったのは久しぶりのことなのですが、全然違う技術とスタンスを示せたかと思います。でも、ファッションは半年毎に更新されていく世界なので、気持ちはどんどん先に向かっています。もう次のコレクションですね。

真鍋:僕はほんの一部をお手伝いしただけで、しかも、パリコレの全貌はほとんど分からないまま終わってしまったのですが、あのショーのことだけで言うと、オーディエンスの反応が分かりやすい。エンタメもそうですが、シェアしたいと思ったら、みんなすぐ携帯出して写真を撮る。反応が直接見えるので、シビアな世界だなとも思いましたね。もし「次も」ってなった時は、また全然違う準備をしなくてはっていう気持ちですね(笑)。かなり制限のある中で如何にやるか。予想よりも制限が多かったですが、あれはいつか変わっていくものなんでしょうかね?

森永:僕らも、1回目で分からないことばっかりでした(笑)。今後も、アンリアレイジらしくあるために、自分が心底面白いなって思うものを毎回やっていく、というのはありますね。
そもそも、ファッションデザイナーで、面白いことやりたいっていう人はちょっと価値観がズレているというか(笑)。エレガントで綺麗なものを目指すっていう価値が大前提なので。それももちろん踏まえた上で、でも、自分はファッション界には無い、端っこの価値観をすくい上げて、不思議で面白いことがやりたいなって思っています。

■ファッションとウェアラブルデバイス
ws_anrealage_2
――昨年から、ウェアラブルデバイスって一つのトレンドですが、ライゾマティクスさんが手掛けている、視線で操作する眼鏡「JINS MEME」だったり、スマートウォッチが出てきたり、体温や脳波に反応する衣服だったりと。ファッション業界って新しいものをどんどん取り入れていく印象があります。このような流れをファッション業界にいる森永さんはどう感じていますか?
森永:まだレイヤーが違うところにいるのかなっていう感じがあります。ウェアラブルなものをファッションとして纏うのと、ガジェットとして身に付けるという感覚は違っていて、そこって多分一緒にならないと思うんですよね。「あれが着たい」のと「これが欲しい」っていうのは。それはそれで良いと思っています。
僕としては、あくまでファッションとして成り立っていることが重要なので、ファッションに落とし込める技術があれば、どんどんやっていきたいっていう感じですね。

真鍋:僕は、ウェアラブルはもう来る前に終わると思ってます。「みんなと同じものは付けたくない」ってところで、アップルは、みんな違うデザインにできるようにするということを言っているじゃないですか。でも、これって超当たり前のところで、ファッションにはならない気がする。スポーツや医療系で便利になるだけで。もう埋め込むしかないですよ、ウェアラブルは。10年以内にみんな脳に電極埋め込むようになるから、それまでは流行らないんじゃないかな。

――電極埋め込むことにより、使ってない脳の部分が覚醒したりということですか?
真鍋:いや、センシングで使うから文字をキーボードで打たなくてよくなったりとかですね。“あ”って文字を打とうと思った時の脳波を登録しておいて、脳波がそれに近い状態になったらアウトプットされる。FMRIって機械で今も測定できるけど、最初はそういうものが出てきて、そのうち色んなものをガンガン埋め込んでいくと思います。
早く電極埋め込みたいですね。そしたら色んなデータが見えてくるんだろうな。なぜ、この映画が好きなのか? なぜ、この食べ物が美味しいと思ったのか? そういう思考まで見えてくる。

――全て分からないからいいってこともあると思いますが(笑)?
真鍋:クリエイティブの世界では重宝されると思いますよ。アイディアを効率よく出す仕組みを作れるかもしれません。

■2015年の未来予想図!
ws_anrealage_re4
――2015年、今年はどんな年にしたいと思いますか? もしくはどのような年になると思いますか? お二人の予測を聞かせてください!
真鍋:プライベートではなくて、世の中のことですよね(笑)? 例えば、去年がウェアラブルとVR(Virtual Reality)だったとすれば、今年は何だろうね。個人的には、とにかく休んで充電することしか考えてない(笑)。勉強したいことが溜まっているので、2ヶ月くらい休まないと追いつけないんです。
コグニティブ・コンピューティングって言われている領域に興味があるんです。機械学習とか、人工知能の分野です。2012年くらいから、そういう言葉が出てきたのですが、2015年はもっと話題になると思います。インタラクティブとか言ってる場合じゃなくなると思いますね。

森永:僕は、自然物からできているもの、レザーであったりコットンであったり、そういうものが面白いですね。蜘蛛の糸とかはすごく面白いと思います。本当に今までに無い、しかし普通、という服が、一着でいいから作れたらいいですね。アンリアレイジとしては、たくさんの挑戦をしたいです。

――ありがとうございました。

■ 5つの質問 一問一答
1: 一番影響を受けたものを教えて下さい
森永:神田恵介さん(Keisuke Kanda)
真鍋:Hiphop
2: この職に就いたきっかけは?
森永:神田恵介さんに憧れて
真鍋:退職
3: 一番好きな映画は何ですか?
森永:魔女の宅急便
真鍋:キッズ
4: オススメのレストラン or バーを教えて下さい
森永:手打蕎麦 松永(原宿)
真鍋:こづち(恵比寿)
5: 今おもしろいもの/事って何ですか?
森永:人間
真鍋:Hiphop
撮影:萩原楽太郎
トラックバックURL:http://white-screen.jp/white/wp-trackback.php?p=48163