AC部 featuring まつゆう*の濃厚かつクリーミーなMV「キッスはまだはやいわ」

2010.08.31 Tue

 

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左:安達亨氏 右:板倉俊介氏
多摩美術大学在学中に結成し、以来10年以上に渡って濃厚かつハイテンションな映像を産み出してきたAC部。そのオリジナリティ溢れる作品には、映像作家においてもファンが多い。2000年度のNHK「デジタルスタジアム」年間グランプリを受賞した「ユーロボーイズ」の衝撃から10年。「東京オンリーピック」、「Red Dracul Scar Tissue」などを手掛ける彼らが、学生時代に作詞・作曲したまぼろしの曲「キッスはまだはやいわ」をセルフリメイク!「キッスはまだはやいわ AC部 featuring まつゆう*」として、”アヒル口”で話題のタレント、まつゆう*が歌うミュージックビデオ(MV)を配信サイトototoyから限定リリースした。実写とアニメーションがなんとも奇怪に融合したこの作品について、AC部安達亨氏、板倉俊介氏に制作の背景を聞いた。

■Twitterで話題のコラボレーション
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AC部 featuring まつゆう*「キッスはまだはやいわ」 dir: AC部
このコラボレーションのルーツは10年前に遡る。当時多摩美術大学で映像を学んでいたAC部の安藤真氏は、課題として制作したアニメ「キッスはまだはやいわ」をNHKの番組「デジタル・スタジアム」に出展。アシスタントとして出演していたまつゆうがこの曲を歌ったのだ。10年の時を経て、現在はTwitterやアヒル口で話題を振りまく彼女がこの曲にもう一度チャレンジすることに。タイポグラフィックなオリジナルMVをリメイクすることになった。

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実際に撮影された素材(上)と、アニメーション効果をほどこしたもの(下)
MVの主人公は頭にリボンを付け、赤いギンガムチェックのエプロンに身を包んだ少女。だがその正体は、近所で購入したギンガムチェックのエプロンを身に纏う安達氏だ。一応イチゴやクリームなどかわいらしい素材を用いているが、出来上がるのは限りなくあやしい食物。ノスタルジックな色彩がさらにシュールな効果をもたらしている。楽曲がフランス・ギャルなどの60年代ポップスをイメージしているため、60年代のCMを彷彿とさせる料理番組の設定にした。当初は全編白黒という案もあったが、色を感じさせるためにはカラーの映像を白黒にただ変換するだけでは、情報量が落ちるだけで見づらくなってしまうだけだった。

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イメージは「髪をカールする器具のCMのキュピンとした感じ」だそう
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エプロン姿で踊る安達氏。ノリノリである。
制作の役割分担は、撮影、顔合成、背景が板倉氏、映像編集、文字などを安達氏が担当。シーンごとにざっくりとした踊りの絵コンテを作成し、AC部の事務所で撮影を行った。室内にはクロマキーの布を貼り、楽曲を半分の速度で流しながら二倍速で撮影した。撮影はパートごとに分け、それぞれほぼ一発撮り。フェミニンなエプロンを纏った安達氏のキレのある踊りがすごい。
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After Effectsでの編集画面。人物と背景が食い違った揺れを起こしている動きは、すべてAfter Effects上での手付け
基本は実写映像にAfter Effectsで顔の素材を乗せており、その微妙なミスマッチ具合が怪奇な効果となっている。Photoshopで描いた顔のパーツを、After Effectsデフォルトのトラッキング機能を使って顔に乗せた。AC部の狙いは高度だ。彼らのモットーは、”わかりやすくできることをわかりやすくしないこと”。

「狙ったのは”素人っぽいテイスト”。目の動きなどをかなり不自然にしています。それによって、ちょっとした動きにも対応できない低機能なトラッキングを使っているように見えるんです。創っている本人はがんばって合成させているんだけど、技術が足りなくて気持ち悪くなる感じを演出するのに苦労しました」(板倉)
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顔のパーツのトラッキングを微妙にずらしている
「顔のパーツが微妙にグニョグニョ動く効果は、それぞれ手動でトラッキングするポイントを変えました。微妙なズレで生まれる揺らぎを狙っています。背景もろともブレているような感じも全て手動で付けました。普通は背景を固定させるところですが、回転するのも面白いので」(安達)

生のバナナの皮にバナナチップを入れたり、落花生の上に生クリームを乗せるなど、ぱっと見だけはカワイイ、だけど食べられない手作りケーキもツッコミどころだ。「キッスはまだはやいわ」は現在ototoyのみでの配信だが、今後は他での配信も予定。購入など、詳細は特設ページにて。

■AC部 featuring まつゆう*「キッスはまだはやいわ」
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発売年:2010年
価格:400円
ダウンロードはこちらから
5つの質問 一問一答
Question 1: 影響を受けたものを教えてください
安達:まんが、劇画
板倉:学生の頃の仲間
Question 2: この職に就いたきっかけは?
安達:漫画家になりたいと思って美大に入り、映像の授業を受けて映像にハマる。そして社会人へ
板倉:大学からの流れで
Question 3: 一番好きな映画は何ですか?
安達:アイアンマン2
板倉:レボリューショナリー・ロード
Question 4: 作業場のまわりに必ず置いているものベスト3は?
安達:iPad、イヤホン、レッドブル
板倉:iPhone、水、そうめん
Question5: 今おもしろいもの/事って何ですか?
安達:夏が暑いこと
板倉:ToDoアプリ
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