(C)2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved.
■映画制作とゲーム制作のノウハウを融合したバーチャル・シネマトグラフィ
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バーチャル・シネマトグラフィとは、映画制作とゲーム制作のノウハウを融合し編み出したシステムだ。キャメロン監督が試験的に行った「プロジェクト880」が元になっている。これはバーチャルなゲームを制作し、そのゲームの世界の中で撮影してしまおうというもの。これまではポスト・プロダクションの段階までデジタル・キャラクターやセットの映像化を待たなければならなかったが、撮影現場でバーチャルにプレビューを行うことをパイプラインに入れてしまうのだ。今回使用したのはAutodeskの リアルタイム 3D キャラクタ アニメーションツール「MotionBuilder 2011」(以下MB)だ。
「アバター」においては、MBでシーン内の惑星や山、個々の植物や木に至る細部までも制作し、撮影時にリアルタイムで実写素材との合成を行った。そうすると、監督のほうでアセットや環境に対する意思決定を自信をもってできるようになり、膨大な量に伴うアセット管理作業の効率化を図れる。イメージを視覚化し、自分をその中に埋没させるのに十分な作業用解像度の画像を見ながら意思決定が下せるのは映像作家にとってとても大きなことだ。ちなみにこのシステムは撮影が進むにつれてどんどんパワフルになったので、最終的には映画全編をバーチャル・シネマトグラフィ上でも、劇場上映時と同じ解像度で見ることができるようになった。
■モーション・キャプチャーならぬ”エモーション・キャプチャー”
「Avatar: Motion Capture Mirrors Emotions」
左:Nolan Murtha(ノーラン・ムーサ)氏。ライトストームはこれまでに「ターミネーター2」、「タイタニック」などのブロックバスター映画を手掛けるスタジオ。|右:ILMシンガポールよりBrennan Doyle(ブレナン・ドイル)氏
■映画「アイアンマン2」のクリエイターがVFXを語る。
Iron Man 2, the Movie: (c) 2010 MVL Film Finance LLC. Iron Man, the Character: TM & (c) 2010 Marvel Entertainment, LLC & subs. All Rights Reserved.
前作「アイアンマン」からVFXを手掛けたILMシンガポール。「アイアンマン2」には500のVFXシーンがあり、ILMサンフランシスコはそのうち310シーン、シンガポールは190シーンを担当。ILMシンガポールで働いているのは70名ほどで、本社のサンフランシスコ部隊とシームレスな連携を行った。
今回、制作面で特に苦労したのは、アイアンマンの着るスーツ。ILMのコンセプトアーティストは常にエンジニアリングの側面を考慮したデザインを行う。実際に制作しても成立する、現実的な動きを持つものにこだわっているのだ。今回はメカとして精度の高いもの、芸術性の高いものなど6種類のスーツが提案された。そのこだわりはスーツに装着している武器もひとつひとつシュミレーションしているほど。例えばスーツケースがアイアンマンのスーツに自動的に変化するシーンでは、どのように開いて展開するのかということにより重きが置かれた。実際の撮影においては、俳優たちは「フットボールスーツ」と呼ばれる、半分アイアンマンのスーツ、半分合成用のパジャマ風で演技を行ったという。
今回のVFXのハイライトとなる万博のシーンはシンガポールで制作された。NYのフラッシング・メドウで1964年に開催された「ニューヨーク万国博覧会」をモデルにしている。ファブロー監督はNY出身で本物の万博で遊んでいた体験が多くを占めている。この万博の環境を作るのにILMはコンセプトアートを手掛けている。最初の案はファブロー監督には未来的すぎたので、NY万博オリジナルの展示会場に近いものになったという。
ほぼ満席だった本イベント。日本の第一線で活躍する映画制作者なども多数出席し、注目の技術に耳を傾けていた。
■「アイアンマン2」
公開中
TOHOシネマズ スカラ座ほか全国ロードショー
パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給
Iron Man 2, the Movie: (c) 2010 MVL Film Finance LLC. Iron Man, the Character: TM & (c) 2010 Marvel Entertainment, LLC & subs. All Rights Reserved.
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