アレハンドロ・イニャリトゥ監督×The mill、180秒のW杯CMが話題沸騰中。NIKE「Write The Future」

2010.05.26 Wed

 

「Write the future」 dir: Alejandro G. Inarritu
全世界のサッカーファンが待ち望むワールドカップまであと少し!各企業のワールドカップ・キャンペーン映像が続々公開される中、話題沸騰中の最新作がNikeの「Write The Future(未来をかきかえろ)」。たった一つのボールの行方が人生や歴史を変えてしまう様子を、サッカーファン垂涎の豪華キャストで描く。映画「バベル」のアレハンドロ・イニャリトゥが手掛けるスピーディでテンポの良い映像が、TVCMでは異例の180秒という長尺を魅惑的に見せてくれる。

「Nike Write the Future Ad Campaign Behind The Scenes」
CMの内容は、クリスチアーノ・ロナウドの「一つのプレイが、試合に自らの名を刻み、自分の未来を決めるほどの大きなことになることもあれば、一瞬の失敗が敵やファンの歴史になることもある」という言葉が表現している通り。イニャリトゥ監督は「選手の頭の中にフラッシュバックする未来のイメージを描いた」と語る。

冒頭でボールを受け取るのは、コートジボワールのディディエ・ドログバ選手。彼がシュートを打つと、アフリカの人々が喜びに沸き返る。続いてイタリアのキャプテン、ファビオ・カンナバーロがオーバーヘッドキックを決めると、イタリア女性が黄色い声援を上げ、TVではカンナバーロを褒め称える歌が流れる。

作品のハイライトとなるのは、イングランドのスター選手ウェイン・ルーニー。ルーニーのパスがフランスのミッドフィルダー、フランク・リベリに奪われた瞬間、絶望のどん底に落ちるイングランド国民。マスコミはルーニーを責め立て、落ちぶれたルーニーはサッカー場のライン係としてトレーラー住まいの貧しい生活に。冴えない毎日、トレーラーから空を見上げると、リベリがモデルを務める看板が…。ここで正気に帰ったルーニーはリベリを猛追、ボールを奪い返す。すると舞台は一転してイングランドはお祭り騒ぎに。ルーニーは女王に表彰され、株価は上がり、新生児にウェインと名付けるのが大流行。おまけにプロテニス選手、ロジャー・フェデラーを卓球で打ち負かすコミカルな展開も。

ドラマのトリを飾るのはポルトガルのクリスチアーノ・ロナウド。アニメ「シンプソンズ」に出演したり、ガエル・ベルナルがロナウドを演じる映画が公開されたり、巨大ロナウド像が建立されたり。この未来が現実になるかどうかは、ロナウドの目の前にあるフリーキックにかかっている…。

本作において、VFXを担当したのはCGプロダクションのThe mill。VFXは106のサッカーシーンを含む236シーン。巨大スタジアム、フラッグ、観客、ロトスコープを用いたサッカーシーンなど全てVFXだ。さらにルーニーとフェデラーの卓球シーンも実は合成。これらの作業だけでも膨大だが、完成後もThe millの仕事は終わらない。グローバルで放映するCMのため、HD版とSD版を31カ国分制作した。この作品はThe mill史上最大のプロジェクトの一つだという。The millロンドンとNYによる仕事だが、サッカー大国のイギリスだけに、熱の入りようが違う。「たったの5週間でこれだけのクオリティかつ一大プロジェクトを可能にできるのは我々(The mill)だけだ」とエグゼクティブプロデューサーのStephen Venning(ステファン・ベニング)は誇らしげ語る。きっと後世に語り継がれることになるだろう。

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「Write the future」より
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「Write the future」より
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