Saltillo「Lumitectura」 dir: Arno Bruderer
ゴッホに代表されるように、太陽光を「黄色」で表現することはよくあるのだが、実際に太陽光が黄色であることをあっと驚くような方法で表現した作品「Lumitectura」が公開されている!その方法とは、まず午前2時から午前6時までを1ショットで撮影。時間の経過に伴って、太陽が昇り、建物が、夜の黒い色から日光を浴びて黄色く明るくなることを利用し、黄色く明るくなった部分をマスキングして切り出し、音楽と同期させているのだ。
たとえばプロジェクションマッピングのように、建物に映像を投影して、建物を表現の一部として利用するというのは何度かホワイトスクリーンでも紹介してきたが、太陽光が投影されているかのように、全く別の視点から捉え、表現の一部に取り入れているという着想が実に興味深い。
この作品は、スイスのSwiss Federal Institute of Technologyの学生Arno Bruderer(アルノ・ブルーダラー)が、映像と音をリンクさせるという手法で有名な映像作家Oskar Fischinger(オスカー・フィッシンガー)の作品の影響を受け、すべてひとりで作りあげたものだ。テーマは、建築と光、音楽と楽器の相乗効果を見出すこと。建築と楽器には大きな共通点がある。それは、ともに作品の耐久性やデザインに気を配り、もっとも重要な共通点としてそれを使う誰かや周りの環境によって能力を引き出してもらう必要があるということだ。だからある意味建築はそこを使う人や周りの環境によって、「音楽」を奏でていると言えるかもしれない。周りの環境の一つとして代表的なものが「光」であり、その光が奏でる「音楽」というのがこのMVのコンセプトなのだ。
文・野澤 智
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