“Trinity Help” dir: Trevor Boyd、Steve Ilett
この作品を作り上げたのは、Trevor Boyd(トレバー・ボイド)とSteve Ilett(スティーブ・アイレット)。もともとレゴとコマ撮りアニメに興味を持っており、レゴでスペースシップを作ったショートフィルム「General Grievous Starfighter」など短い作品を制作していた。このシーンをレゴで再現しようと思いついたのは、結婚式で「マトリックス」の衣装を借りた時に、ついでに実写版映像を撮ろうとしたことがきっかけ。結局撮れないままに衣装の返却期限となり、今回レゴで挑戦したのだ。それでは撮影期間1年間、総製作費500オーストラリアドル(約4万円)をかけた力作のビハインド・ザ・シーンに迫ってみよう。
■総製作費4万円!ハンドメイドと自作ソフト
“Trinity Help”より。これが手作りのOrbital Camera Rig(オービタル・カメラ・リグ)
アニメーションは全くの素人だった二人は、パソコンショップなどで材料を調達し、独自の撮影機材をD.I.Y.で制作した。なかでも凝っているのは、「バレットタイム」を撮影するためのオリジナル・カメラ・リグ”Orbital Camera Rig(オービタル・カメラ・リグ)”。被写体の周りを衛星のように周り、360度撮影を行うための装置。このリグと4台のコンパクトデジカメで「バレットタイム」を撮り上げた。また、シュミレーション用に擬似レゴアニメ生成ソフト「LegoBoard」や文字をアスキーアートに変換する「ttfbanner」など、トレバーがプログラミングしたオリジナル・ソフトウェアを使用している。さらにカメラ設定、照明などの前準備を丹念に行い、撮影時間を最低限に抑えた。
撮影に使用したカメラは、キヤノンのコンパクトデジカメPIXUS 850IS。デジタル一眼レフも使ってはみたが、被写体に近づけなかったり、フォーカスに問題があったために諦めた。トレバーは「アマチュアのカメラを使えば、映像が失敗しても言い訳になると思った」とジョークを飛ばす。撮影現場では映画「マトリックス」の本編をモニタで再生しながら、撮影と調整を重ねた。
■1年がかり、900フレームの血と汗と涙
「Trinity Help」 シーン12のBカメからの映像。
本作品を仕事の合間に1年かけて作り上げた彼らは現在疲弊しているそうで、続編の制作は考えていない。そもそも1秒につき10時間かかる計算になるので、2時間近い映画本編を創るには8時間のフルタイムでも25年間かかってしまう!しかも本作品の制作にあたり、睡眠時間と自由時間を削ったのにも関わらず、「君達よっぽどヒマだったんだね」と言われてしまうそうだ…。本アニメのビハインドザシーンは、公式Webサイト「LegoMatrix.com」にて詳細に解説されている。お時間のある時にその偉業を覗いてみよう。
・LegoMatrix.com
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