世界を楽器に変える反応音楽とは?iPhoneアプリ「RjDj」フランク・バークネヒト氏来日レポート

2009.09.30 Wed

 

「RjDj」
iPhoneユーザーの間で大人気のiPhoneアプリ「RjDj」は、内臓マイクやタッチパネルを使ってリアルタイムに音楽を生成する音楽アプリ。マイクから入力した声をタッチパネルで操作して、新鮮な音楽を楽しむことができるのだ。用意されている曲(シーンと呼ばれる)のバリエーションも豊富で、自作のシーンをWebサイトで公開してシェアすることもできる、癖になってしまうアプリだ。

■クラブ生まれのRjDj
RjDjの楽曲「シーン」
それではRjDjについて紐解いてみよう。誕生のきっかけは、創設者のMichael Breidenbrucker(ミヒャエル・バイデンブラッカー)がクラブに行って、ヘッドフォンを装着してフロアに立っている人たちを目撃したこと。実は彼らはDJのプレイを録音する人たちだったのだが、そこから「自分でDJプレイを操作できたら面白いんじゃないか?」と思いつき、RjDjが生まれた。現在は6~7名ほどのメンバーで、ロンドンの本拠地でReality Jockey Ltdとして活動。ドイツやスペインにもスタッフがおり、オンラインで作業しているという。

RjDjはオープンソースソフトウェアのPure Data(PD)でプログラムされている。PDはMax/MSPと同じくMiller Pucketteによって開発されているため、普段Max/MSPで作品制作をしているメディア・アーティストにも扱いやすいのが魅力だ。シーンを制作する際には、音のインプットとアウトプットをまず配置し、そこに様々なエフェクトをくっつけて行く。タイムラインのないシーケンサーを作るわけだ。オブジェクト指向なので、プログラム初心者にもわかりやすいだろう。

彼らがテクノロジと同じくらいこだわっているのが、音楽のクオリティ。創設時には以前から親交のあったlast.fmの創設者Stefan Glaenzer(ステファン・グラーエンツアー)にもアドバイスを受け、スタッフにはプロのコンポーザーが何人も参加している。また最近ではデトロイト・テクノの雄カール・クレイグとコラボレーションし、名曲「TimeCruising」のシーンをリリースした。また、RjDjの大きな魅力であるポップなインターフェイスは、アルゼンチンのグラフィティ・アーティストDoma / Faseが手掛けている。

■日本のユーザーのユニークな作品が続々!
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Frank Barknecht(フランク・バークネヒト)氏。ケルン在住のライター/ソフトウェア開発者/コード・アーティスト。RjDjチームではシーン開発とrj-library関連のアブストラクションの管理を行っている。 photo by: Satoru FUEKI
このRjDjチームより、技術者のFrank Barknecht(フランク・バークネヒト)氏が来日。2009年9月10日(木)、11日(金)の2日に渡り、東京藝術大学にて「APMT:WEEK」イベントのワークショップ「RjDj Sprint Tokyo」を開催し、参加者とオリジナルのシーン制作を行った。

バークネヒト氏によるレクチャーは両日ともかなりの盛り上がり。PDの直感的なインターフェイスに、プログラミング経験のない見学者も、会場のPCを使ってアプリ制作を始めるほどだ。最後に行われたプレゼン大会では、音楽理論「シェンカー理論」を取り入れたミニマル音楽ジェネレーター「Minimalist Style」や、タッチなどの刺激ではなくCPUの負荷によってコントロールする「CPU Drum」など斬新なアイデアが続々登場。一人で歌ってるのに輪唱になる「Frog Song」ではバークネヒト氏もドイツの童謡を自ら披露するなど、かなりの盛り上がりを見せて終了した。当日制作されたシーンはTumblrにて現在でも見ることができる。

プレイするのも作るのも楽しいrjdj。公式Webサイトよりプログラム・キット「ComposersPack」が配布されているので、興味のある方はぜひチャレンジしてみよう。

RjDj

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