フィルム版ミノックスのチタンボディを継承したデザインを持つMINOX DSC
スチルカメラの世界で超小型カメラのトップブランドといえば間違いなく「ミノックス」。特殊なフィルムを使う金属製のライターほどのカメラで、あまりの小型ぶりから「スパイカメラ」の愛称で呼ばれています。諜報員がイギリスやアメリカの機密文書を複写してソ連に提供したり、日本ではロッキード事件の田中角栄法廷写真の隠し撮りにミノックスが実際に使われたという話はあまりにも有名です。
カメラのことに詳しくない人でも映画好きならば映画「ミッション:インポッシブル」や「007」などの諜報員が手している金属製のスリムな棒状の超小型カメラを、一度は見たことがあるのではないでしょうか。「MINOX Digital Spy Camera」(MINOX DSC)は、そんな伝説のカメラブランドから発売された超小型のデジタルカメラです。
■ミノックスもついに動画撮影に対応
サイズわずか86×29×20mm。手のひらに収まるほどのサイズです
「スパイの撮影スタイルも変化するかもしれない」と思ったのが、動画の撮影機能の対応です。500万画素のCMOSセンサーで静止画は2,560×1,920ピクセルのほかに、動画は640×480ピクセルの撮影が可能です。さらに嬉しいのはmicroSDカード対応のスロットを搭載し、16GBまでのメディアに対応可能なことです。約1時間の動画の撮影で約1GBほど消費するので、16GBのメディアを使えば16時間撮影できる計算になります。実際にはそこまで記録できるかわかりませんしバッテリーが先になくなると予想されますが、とにかく記録時間に悩まされることはなさそうです。
本体の側面にmicroSDカードスロットがあり、16GBまでのカードを使用することができる 。昼間の野外がもっとも綺麗に撮影できる。
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MINOX DSCはカメラ本体と外付け外部モニター/フラッシュユニットで構成されている。
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■動作音もシャッター音もまったくナシ
MINOX DSCの中でも「こんなことにもあんなことにも使えるのでは?」と想像力をかき立てられるのがまったく無音なことです。機械的な動作音や、スイッチを入れたときやシャッターを切ったときの電子音は一切しません。たとえば、シーンと静まり返って多数の人がいる場面でも、カメラの小ささや無音であることを生かしてMINOX DSCで撮影することも困難ではありません。
■あなたのカメラでこの視点の映像、撮れますか?
軽さとコンパクトさを生かし、天井にカメラを簡単に設置できる。落下防止としてガムテープで留めています。 俯瞰の映像も面白い。
■マニアックなムービー撮影にチャレンジ
「素振り」
「自転車」
■業務用の小型カメラという選択もある
MINOX DSCの残念なところは、ピントの合焦範囲は1メートル以上で、マクロのような撮影には対応できません。例えば、このカメラを見た瞬間、カッ、カッ、カッと動くインクジェットプリンタのヘッドの様子の映像が撮れればなんて思いましたが、そういったマクロ的な撮影はできません。また、映像の記録時は音声を記録することはできません。このあたりは次機種で修正されることを期待します。
小型カメラでもっと本格的なカメラに買い換えるならば、ソニーの「まめカムHD」が候補の1つです。フルHD収録(AVCHD)と光学10倍ズーム、内蔵マイクを搭載しながらも、カメラヘッドの大きさはわずかに37×42.5×86.5mmと非常にコンパクトです。メモリースティックPROデュオに対応し、映像の記録・再生が可能で最長約6時間のバッテリーオペレーションが可能です。
小型カメラで普段の生活の中から面白い映像を撮ろうとすると、まったく発想を変えた視点のセンスが必要です。あなたも、そんな「眼」を鍛えて、小型カメラの映像の世界にはまってみませんか?
写真・文:和田 学(フリーエディター&ライター)
・「MINOX Digital Spy Camera」(MINOX DSC)公式Webサイト
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