デジタル・サイネージが街を彩る時代

2008.09.09 Tue

 

Adobe Creative Suite 3キャンペーン ”Adobe Interactive Installation” 
SF映画に見られる未来の世界は華やかで、いつか来るべき世界と思い描くのだが、そんな世界が少しづつわれわれの前にやってきている。

街を歩けば、街頭看板は巨大モニタに変わり、電車内にはテレビモニタが設置され、映像がより身近で生活に欠かせないものになってきた。この世界的なムーブメントは、「デジタル・サイネージ」と呼ばれるもの。「デジタル・サイネージ」とは、屋外などの公共の場所に設置されたディスプレイを使用し、ネットワークによりタイムリーに映像や情報を表示する「次世代型インフォメーションシステム」。もちろんこれまでも屋外ビジョン広告はあるが、インタラクティブな展開も可能なため、デジタル・サイネージは新しい映像ツールとして、新しい広告メディアとして熱い注目を集めているのだ。映画祭から世界最大スケールのものまで、デジタル・サイネージの世界をひも解いてみよう。

■イギリス:ロンドン地下鉄のポスターがデジタル・サイネージ化
ロンドン地下鉄では、ロンドン・オリンピックに向け、100億円をかけてCBS Outdoor(CBSアウトドア)社によるデジタル・サイネージを地下鉄の全駅に導入した。CBSアウトドアによる未来の地下鉄の予想図によれば、改札から壁面、エスカレーターにまでデジタル・サイネージが埋め込まれる予定。既にエスカレーター脇のポスターがモニタに置き換えられ、様々なキャンペーンが行われている。インディ・ジョーンズ掃除機銀行のキャンペーンなどジャンル問わず、それぞれの商品の特性を生かしたキャンペーンが想定される。
“CBS Outdoor London Underground Digital Screens” ロンドン地下鉄に設置された、57インチテレビのデジタル・サイネージ。

■カナダ:デジタル・サイネージの映画祭が登場
“Recursion” dir: Sean Wilson | トロント・アーバン・フィルム・フェスティバルの上映作品の一つ。
カナダのトロントでは、デジタル・サイネージを使った映画祭が登場!2008年9月5日から12日まで行われる映画祭Toronto Urban Film Festival(トロント・アーバン・フィルム・フェスティバル)の上映スクリーンは、トロントの地下鉄のプラットフォームに設置される250以上のデジタル・スクリーン。8日間の映画祭開催中、公募によって集められた1分間の無声ムービーを77作品を上映する。上映作品はオーディエンスから携帯電話を使って人気投票を行い、グランプリを決定。1日100万人がこれを見るという。

■アメリカ:世界最強のデジタル・サイネージ?!
コムキャストセンターに登場した、世界最高レベルの画質を誇るデジタル・サイネージ
今年の6月、フィラデルフィアのComcast Center(コムキャストセンター)に世界最高画質を誇るダイナミックなデジタル・サイネージが登場した。2200万ドルのコストをかけ、7階分のフロアが吹き抜けのロビーに設置されたこのデジタル・サイネージは、25.38m x 7.74mという超ビッグサイズ。大きさだけでなく映像の美しさもスゴい。バルコ社によるLEDパネルの解像度はHD画像の5倍の1000万ピクセル。Niles Creative Groupが建物に馴染むリアルな映像を制作した。コムキャストセンターのロビーにて一般に公開されており、新たな観光名所として、多くの観光客を集めることが期待されている。
一方NYでは、冒頭に紹介したインタラクティブな映像アプローチのデジタル・サイネージ”Adobe Interactive Installation”が登場。身体を動かすとスライドバーが動き、連動して表示される絵が変わるというインスタレーションだ。仕掛けたのはユニークなキャンペーンを数多く行うサンフランシスコのエージェンシーGoodby Silverstein & Partners

■これからのデジタル・サイネージは?
欧米を中心に発展してきたデジタル・サイネージだが、日本でも東京駅の八重洲地下街にて香るデジタル・サイネージの実証実験が行われるなど、より進化した試みが行われている。今後、広告は通る人の年代・性別にセグメント化されたコンテンツやクーポンなどの提供などが可能になり、よりインタラクティブになっていくだろう。いままでSFの世界でしかありえなかったことが現実になってくる!広告とコミュニケーションのありかたを根本から変えてしまうデジタル・サイネージの進化から目が離せない!

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