誰も見たことのない東京を「TOKYO !」で見る。 -ミシェル・ゴンドリー、カラックス、ポン・ジュノが教えてくれる「TOKYO !」-

2008.07.04 Fri

 

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記者会見にて。左からポン・ジュノ監督、香川照之、蒼井優、藤谷文子、加瀬亮
今一番”HOT”な都市は?と聞くと「TOKYO」と海外の人々は答える。 われわれ日本人にはにわかに信じ難い。しかしその見慣れた景色が全く違って見える事もある。「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリー、「ポンヌフの恋人」のレオス・カラックス、「グエムル」のポン・ジュノ。世界の映画界で活躍する3人の監督が、”東京”を主人公に撮りおろした3本のオムニバス映画「TOKYO!」は、新しい東京の姿と対峙することになるだろう。

駆け出しの映画監督の恋人アキラ(加瀬亮)と一緒に上京してきたヒロコ(藤谷文子)が、自分の居場所を見出せずに悩むゴンドリー監督の「インテリア・デザイン」。マンホールから現れては人を襲う謎の男”メルド”(ドゥニ・ラヴァン)を描く9年ぶりのカラックス監督作、「メルド」。10年間引きこもり続けていた男(香川照之)が、一目ぼれをした少女(蒼井優)に会うために家を飛び出すジュノ監督の「シェイキング東京」。それぞれ日本で高い人気を誇る監督だけに、公開前から映画ファンの間でかなり話題のこの作品。2008年7月2日、東京・渋谷にて記者会見が行われ、ポン・ジュノ監督、香川照之、蒼井優、藤谷文子、加瀬亮の5人が出席。撮影のエピソードなどを語った。

■監督と俳優が相思相愛、映画の熱を感じるジュノ組
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「TOKYO!<シェイキング東京>」 dir: ポン・ジュノ (C) 2008 「TOKYO!」
監督と俳優が「相思相愛」だったというポン・ジュノ監督の作品「シェイキング東京」。”引きこもり”というテーマを扱ったのは、ジュノ監督が東京の人から受ける印象から。「間違いなく淋しそうなのに、自分が淋しくない振りをしていて、”自分たちは淋しくないからお互いに干渉するのはやめよう”と身構えている」ように感じ、その印象を極端にしたときに引きこもりというテーマが出てきたという。

実際の撮影はジュノ監督、香川照之、蒼井優それぞれがお互いのファンだったこともあり、「ジュノ組」の撮影は終始楽しい雰囲気で進んだ。しかし演出には妥協しないのがジュノ監督。照明の調整に2時間かけたり、晴れの天気を4日間待ったり、演出の変更を香川氏だけに囁き、撮影スタッフをぎょっとさせる一面もあった。

■回りっぱなしのカメラ、”とにかく大変”なゴンドリー組
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「TOKYO!<インテリア・デザイン>」 dir: ミシェル・ゴンドリー (C) 2008 「TOKYO!」 
一方「ゴンドリー組」では、本来ならば今日の会見に列席するはずだったゴンドリー監督の”ヒラメキ”撮影が話題に。加瀬氏は「とにかく大変」と撮影を振り返る。

今回の撮影にて、演出はすべて即興で行われた。カメラは俳優がいる限り回り続け、監督のヒラメキによって演出が変わる。アイデア溢れるゴンドリー監督だけに、一つのアイデアを翻訳している間にまた次のアイデアが生まれてしまうこともしばしば。例えば「ジェイムズ・ブラウンの歌を歌って。あ、やっぱりそうすると使用料がかかるからもっと下手に歌って。えーと、それじゃJBだってわからないからもうちょっと上手に。」というように!

しかしその奔放さにも関わらず、まったく憎めないかわいらしい監督だったという。ヒロコ役の藤田氏は、主演の二人の役柄がどちらもミシェル自身の投影だと思った。自分が何者か迷う幼少時を藤谷氏、迷いがない大人になったゴンドリー監督が加瀬氏というように。衣装合わせでも、ゴンドリー監督は自分に良く似た衣装ばかりを選んでいたので間違いないと加瀬氏は語る(笑)。

カラックス監督作「メルド」についての撮影エピソードも気になるところ。全てのエピソードは監督自身が脚本を手がけ、オール日本ロケ、スタッフもほとんどが日本人で制作された。これまでは別世界のように感じていた3人の独特の映画のマジックが、東京でぶつかりあう「TOKYO!」。あなたの東京が、この映画のどこかで見つかるはずだ。

■「TOKYO!」
公式サイト
2008年/日本・韓国・フランス・ドイツ/カラー/110分/
監督:ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ
出演:「インテリア・デザイン」藤谷文子、加瀬亮、伊藤歩、大森南朋、妻夫木聡ほか
「メルド」 ドゥニ・ラヴァン ほか
「シェイキング東京」 香川照之、蒼井優、竹中直人 ほか
2008年晩夏、シネマライズ、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー
配給:ビターズ・エンド
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