グラビアアイドル「如月ミキ」が謎の自殺を遂げてからちょうど1年。ファンサイトで知り合ったキサラギファンが集まって追憶会を開催することになった。最初はたんなるオフ会のノリで盛り上がるはずだった追悼会だが、ある一言から如月ミキの死因に疑いがかかる。彼女は本当に自殺だったのだろうか?それとも誰かに殺されたのでは?
ヘンリー・フォンダ主演の「12人の怒れる男」やヒッチコックの「ロープ」「裏窓」のように、ワンシチュエーションで5人による登場人物の会話だけで展開されるこの映画は、確かにミステリー映画だ。ワンシチュエーションで展開されることによって見ている私たちに緊張感を与えてくれるし、如月ミキの死因については映画が進行するとともに、ますます謎が深くなってくる。(謎解きの答えは映画をぜひ見てほしい)
しかし、この映画が面白いのは単なるミステリー映画では終わらないところである。5人の個性溢れる登場人物の会話やストーリー展開は、ワンシチュエーションであるにも関わらず、まるでジェットコースタームービーのように僕たちを映画「キサラギ」の世界にぐんぐん引き込んでしまう。
小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、ドランクドラゴンの塚地武雅、そして香川照之といった5人のキサラギファンは、誰もがヘンリーフォンダのようにクールでもなく、ジェームズ・スチュアートのようにシリアスでもない。でもそんな5人の黒いスーツを着た個性ある男達は、かつての名優達以上に、僕たちを、笑わせてくれるし、楽しませてくれるし、そして、少し悲しませてもくれる。そして最後にはなんだかとてもハッピーな気持ちにしてくれるのはなぜだろう。
日本人しか理解できないような感覚、「オタク」、「アイドル」、「インターネット」、「お笑い」といった要素が集まっでできあがった、こんなに魅力的なミステリー・コメディ映画を、ぜひ日本人に見てほしい映画。
キサラギ
上映時間:1時間48分
配給:(株)ショウゲート
ビスタカラー/DTSステレオ
監督:佐藤祐市
企画・プロデューサー: 野間清恵
原作・脚本:古沢良太
音楽:佐藤直紀
キャスト
小栗旬
ユースケ・サンタマリア
小出恵介
塚地武雅
香川照之
宍戸錠(友情出演) 他
2007年6月16日よりシネクイント、シネリーブル池袋ほか全国にて公開中











