音楽を精子でビジュアライズ!? 川村真司&清水幹太によるSSTVのステーションID「SPERM DANCE」

2011.12.12 Mon

 

SPACE SHOWER TV「MUSIC SAVES TOMORROW(SPERM DANCE 60 Sec Ver)」
cd/dir: 川村真司|cd/td: 清水幹太|cd: 真鍋大度|td: 中村大祐|pr: 岡田行正|pm: 丹羽克宏|VFX pr: 大林謙|VFX lead designer: 山崎伸浩|VFX designer: 松下洋輔|ad: イム・ジョンホ|interaction designer: 梅津岳城|web dir: 萩原裕一|m: パスピエ「電波ジャック」|filming support: タイムラプスビジョン|prod: PARTYpuzzle.incmount.inc
andropのミュージックビデオ(MV)「Bright Siren」「Bell」などを手掛けた、PARTYの川村真司氏&清水幹太氏によるスペースシャワーTV(SSTV)のステーションIDと特設サイトが公開された。クリエイティブディレクターとしてライゾマティクスの真鍋大度氏も名を連ねる今作では、なんと彼らの精子が踊る!?

今作は、SSTVが2011年4月から行なっているキャンペーン「MUSIC SAVES TOMORROW」の一環として制作されたもの。8月には、辻川幸一郎氏によるステーションIDも公開されるなど、注目のクリエイターによる作品がキャンペーンを彩っている。

「MUSIC SAVES TOMORROW」というテーマから精子をビジュアライズするという発想を導き出すに至った経緯について、川村氏は次のように語っている。

「“MUSIC SAVES TOMORROW”という言葉を聞いたとき、すぐに子供をモチーフにできないかと考えました。“Tomorrow=明日”といえば未来を担う子供が主役の映像がいいのではないかと思ったんです。でも、子供を使うのはアイデアとして簡単すぎるな、と思い、もう一歩手前の、精子が音楽に合わせてマスゲームのように踊ってくれたら面白いんじゃないかと考えました。

そのとき幹太さんや大度さんとブレストしていたのですが、その場では実際に麻酔ガスと電気シグナルで本物の精子を動かすということをやろうと考えていたんです。リサーチをしたらそういう研究をしている方もいるみたいだったのですが、でも実際にテスト撮影を見てみたらリアルな精子は不純物とかあってあんまりキレイじゃない(笑)。さらに本物を操作するのはちょっと倫理的に良くないのではといった話にもなり、結局最終的には僕らスタッフ全員の精子を生物顕微鏡で撮影し、そのテクスチャと動きのデータを抽出してCGの上に貼って再現するという手法に落ち着きました。こういった企画の場合、実際の精子でなくとも、限りなくリアリティを追求することが大事だと思ったのです」(川村氏)

SPACE SHOWER TV「MUSIC SAVES TOMORROW SPERM DANCE MAKING VIDEO」
メイキングでは、採取した精子を顕微鏡で覗いた映像や、精子の形状や動きのデータを抽出してアニメーション化していく様子などを見ることが出来る。
撮影が行われたのは、普段から細胞培養の微速度撮影などを行っている、埼玉県朝霞市のタイムラプスビジョン。そこで撮影した1,000倍の精子の動画からテクスチャと形状、動きのデータを抽出した。しかし、実際に本番を前にして抵抗はなかったのだろうか。

「(抵抗は)みんなあったんじゃないでしょうか(笑)。撮影のために試験管を持ち寄ったときはみな言葉数少なくなってました。すごくパーソナルなモノを大衆にさらす訳ですから、まぁ当然かなと思いました。でもそのちょっとしたタブー感が作品を寄り興味深いものにしてくれるのだとみんな信じてやり通しました」(川村氏)

Webサイト上で音に反応するのは、音楽の波形をとり、プログラムでそれぞれの精子をその波形に沿って動かすという仕組み。それらも各スタッフの実際の精子をベースにそれぞれの精子を作っている。

ローンチにあたって、川村氏が「嬉し恥ずかしな気分です」と語るように、クリエイターが自らの腹の中をさらけ出し、大胆なユーモアとリアリティを強く発信した今作。なお、特設サイトでは、ユーザーが検索した楽曲に合わせて、精子がマスゲームのように踊り、音楽をビジュアライズ! お気に入りの曲とダンスのURLをTwitterでシェアすることも出来る。

人々の心の支えとして音楽を届けるべく展開するSSTVの「MUSIC SAVES TOMORROW」。キャンペーンサイトでは活動紹介や被災者支援募金活動の報告などを見ることが出来る。ぜひ一度訪れてみて欲しい。
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