ロンドンのアンデルセン・M・スタジオ、8ヶ月を費やしたペーパークラフトCM「Going West!」
2009.12.10.Thu
Category : WS Pickup

"Going West" design、animation: Line Andersen(Andersen M Studio) |photo、light: Martin Andersen(Andersen M Studio) |m: Mikkel H. Eriksen( Instrument Studio)
出版不況や書籍離れが叫ばれるさなか、ニュージーランド・ブック・カウンシルがコマ撮りアニメで書籍帰り作戦を試みた。今回ご紹介する、驚異のペーパークラフトCM「Going West!」がそれだ。ニュージーランド・ブック・カウンシルとは、ニュージーランドの作家、作品のプロモートと国内における読書推進活動を行う非営利団体。オークランドのエージェンシーColenso BBDOと組み、クリエイティブ・スタジオAndersen M Studio(アンデルセン・M・スタジオ、以下アンデルセン・スタジオ)と2分間のコマ撮りアニメーションを作り上げた。

■クラシックな小説に命を吹き込むアニメーション
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本の上に作り上げられた小説の世界
アンデルセン・スタジオはデンマーク出身のMartin Andersen(マーティン・アンデルセン)とLine Andersen(ライン・アンデルセン)の兄妹ユニット。ロンドンを拠点にアートブックのデザイン、音楽パッケージ、企業ID、ミュージックビデオ(MV)やファッション映像など幅広く手がけており、今回はマーティンが撮影を、ラインがアニメーションを担当している。

エージェンシーが提案したCMのテーマは、ニュージーランドの作家モーリス・ジーによるクラシックな小説「Going West」(1993年)の世界をポップアップで視覚的に表現し、命を吹き込むこと。だが、アンデルセンたちはニュージーランドを訪れたことがない!

「アニメーション制作を始めるにあたって、我々はジーの小説から物語の舞台の視覚的な側面をリサーチしたんです。そこで描かれているの は、列車の旅でした。私たちは沢山のニュージーランドの映画を見て、グーグルマップを使って勉強しました。それからラインがアニメーションのビジュアル設定に取り掛かりました」

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"Going West"撮影風景。
彼らが選んだ方法は、手術用メスの刃(型番は10A)で紙や豪華装丁本をポップアップ方式に切り抜くというもの。撮影では2種類のデジタル一眼レフを使用し、静止画3,000枚をアニメーションさせている。作品の完成には8ヶ月を要した。

「リサーチとデザイン、ストーリーボードを制作するのにに1~2ヶ月。アニメーションを撮影するのにさらに1~2ヶ月。さらに1ヶ月を編集に費やし、サウンド担当のMikkel Eriksen(ミッケル・エリクセン)がサウンド・デザインとミックスをするのに2~3週間かかっています」

アンデルセン・スタジオはハンドメイドにこだわり、できるだけデジタル加工を使わない方法を選んだ。トンネルを出たり入ったりして明るさが変わるシーンでは、普段なら編集に頼るところをカラーフィルターで調整するなど、カメラの前で表現をやり遂げるチャレンジはとても楽しいものだったという。ちなみに炎は難しく恐ろしかったので、インターンに火をつけさせたそうだ。アンデルセン兄妹が誘う本の旅に出かけてみよう!

Andersen M Studio

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