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2009年09月 アーカイブ

2009年09月01日

サイヨップ、デジタル・キッチンから気鋭の作家が集結!映像コレクション「Twenty120」

収録作品より "Twenty120" dir: Justin Harder
サイヨップ、デジタル・キッチン所属アーティストら、12組の作家による120秒間、ワンテーマの作品が詰まったインディペンデント・フィルムのコレクション「Twenty120」が登場!映像作品をWebサイトにて公開中だ。これはマーケティングやPRの祭典PROMAX&BDAのセッションで紹介されるためにコンパイルされたもので、DVDの販売もある。表現ジャンルも実写、モーショングラフィックス、アニメーションなどそれぞれだ。

今年のテーマは「Age of Opulence」(裕福な時代)。クリエイターはデザイン事務所から映像プロダクション、広告代理店、TV局など様々なジャンルから集められた精鋭たち。Grow Design WorkのBran Dougherty-Johnson(ブラン・ドハーティ・ジョンソン)、LA在住の映像作家Mark Yamamoto(マーク・ヤマモト)、同じくLAのモーション・グラフィックス・アーティストJustin Harder(ジャスティン・ハーダー)、ドイツのグラフィック・アーティストSebastian Onufszak(セバスチャン・オヌフザク)ら新進気鋭の作家達まで、お気に入りの作家が見つかるかも?まずはトレーラーにて彼らの映像世界を覗いてみよう。

・「Twenty120

2009年09月02日

去り行く夏を惜しむセクシービデオ特集

夏よ行かないで!すっかり秋模様の風に最後の抵抗!東北地方では梅雨明けしないまま秋になったところもあるほど、今年の夏は短かった…。去り行く夏を惜しむため、トロピカルドリンク片手に楽しみたい、ちょっとヤンチャなセクシービデオをお届け。

■サンバイザーのローラーガールに癒される
Bonds "Racey" dir: James Brown
こちらはオーストラリアの下着メーカー、ボンズによるサンバイザー&ローラースケート・ガールたちがプールサイドを走り回るナイスCM。70年代テイストのソフトセクシーが癒しを与えてくれる。監督はStink所属のJames Brown(ジェームズ・ブラウン)。ローラースケートガールには本物のスケーターを起用している。お色気溢れるビハインド・ザ・シーンもどうぞ。

■ラテンの女王シャキーラがとんでもないことに…
Shakira"She Wolf" dir: Jake Nava フルバージョンはこちら
ちょっと強烈な作品をどうぞ。中米コロンビア出身、ラテンのセクシーシンボルことシャキーラの新作MV「She Wolf」(女狼)がとんでもないことになっている。一見何も身に着けていないようなヌードカラーのレオタード姿で、檻の中を上へ下へと暴れまわるシャキーラ。セクシービーストというより珍獣にしか見えないのは農耕民族だからだろうか…。監督はロンドン出身のJake Nava(ジェイク・ナヴァ)。スパイス・ガールズ、ビヨンセ、ブリトニー・スピアーズから宇多田ヒカルまで、あらゆるディーバのMVを手掛ける大ベテラン。

強い女性はお好き?妄想爆発、リヴィ・フランク
Livvi Franc featuring Pitbull "Now I'm That Bitch" dir: Sarah Chatfield フルバージョンはこちら
シャキーラに負けじとユニークなセクシーダンスを見せ付けるMV「Now I’m That Bitch」。タイトルからして肉食系なこの作品、横腹を不自然に露出したレオタードに身を包んだリヴィ・フランクが、ムキムキの男性たちとカラフルな紐を引っ張り合ったり(恋の駆け引きのメタファー?)、膝まずかせて作った人間ソファーに寝そべったりやりたい放題。監督はUKの映像プロダクションColonel Blimp所属の女性映像作家Sarah Chatfield(サラ・チャットフィールド)。

■セクシーだけど下品じゃない、クリスティーナ・アギレラ
Christina Aguilera "Dirty" dir: David LaChapelle
こちらは気品あふれるセクシーMV。いまや大スターとなったクリスティーナ・アギレラのアイドル時代の作品。ギラギラする肌と大人っぽいダンスがセクシー!監督は写真家、現代アーティストとしても活躍するDavid LaChapelle(デヴィッド・ラシャペル)。

■お約束といえば水着美女と車…
Khia "My Neck My Back"
水着美女、ハマー、洗車というこのうえなくわかりやすいセクシーMV、Khia 「My Neck My Back」。わざとらしく登場し、美女たちに水を噴射する消防士達といういかにもなステレオタイプが笑える。

■セクシー罪で連行!サービス満点「Guilty」
De Souza feat: Shena"Guilty"
「セクシー罪」で収監されてしまったセクシーガールが、シマシマの囚人服で監獄群舞する妄想はなはだしい作品。ミニスカポリスも出演してサービス満点!

それではまた来年の特集でお会いしましょう!

ライト・ペインティング2.0!光のアート集団「Lichtfaktor」とは?

Knorr "TalkTalk Brighter" dir: Noah Harris 
光のお絵かき、ライト・ペインティングCM「TalkTalk Brighter」がUKより登場!監督はBlinkink所属のNoah Harris(ノア・ハリス)、そしてカラフルでにぎやかなライト・ペインティングを手掛けたのがドイツのアーティスト集団のLICHTFAKTOR(リヒトファクトル)だ。言わずと知れたライトペインティングの先駆者、トーチカに続くヨーロッパ代表、リヒトファクトルをご紹介!

リヒトファクトルはドイツ・ケルンを拠点に活動する、1997年から活動するベテランVJ $ehvermogenやJIARによるアーティスト集団。光でアートを描く「lightwriting(ライト・ライティング)」を追求しており、sprint社の店頭キャンペーン映像やアルス・エレクトロニカ08のオープニング映像など商業作品も手掛けている。

ライト・ペインティングにチャレンジしたい方のために、彼らが使う道具をご紹介。暖かい雰囲気を出すためのXenonライト、緻密なラインを描くためのLEDライト、太い線を描くための冷陰極ライトなど3種類を使用。 いずれもバッテリーで駆動するものだ。リヒトファクトルのWebサイトによると、下記がライト・ペインティング作品づくりに欠かせない条件だ。

1.撮影の際はまず三脚を準備しよう。
2.10から30秒カメラを開放してライトでお絵かきをしよう。
3.isoは100にすること。光量が多すぎたら減光フィルター(NDフィルター)を使用しよう。

ほか使用する道具については、ここで詳しく見ることができるのでご参考にどうぞ。

■ネクストステップはライブ・コラボレーション!
"Lichtfaktor vs Optix" dir: LICHTFAKTOR
こちらは彼らが手掛けた最新アート・プロジェクト「Lichtfaktor vs Optix」。同じくドイツを拠点に活動するライト・アーティストOptixとコラボし、エンターテインメントなライト・ペインティングのライブを繰り広げている。リアルタイムでライト・ペインティング楽しめるというネクスト・ステップを感じさせてくれる映像だ。リヒトファクトルではほかにもテキストを表示できる光のソフトウェア「lightwriter 2.0」の開発など、精力的に活動中。ライト・ペインティングの新しい世界をこれからも見せてくれるに違いない。

2009年09月03日

UK発!シンプル・アイデア勝負の鏡像MV This City 「We Move」

This City "We Move" dir: Dan Fernbach
UKブライトン出身のポップパンクバンドThis Cityが、鏡像を効果的に使ったおもしろMV「We Move」をリリース。監督はUK・ロンドン在住の映像作家Dan Fernbach(ダン・フェーンバック)。超シンプルなアイデアをスッキリまとめて目をひきつける作品になっている。この曲には以前も同監督によるMVが作られていたが、パンクの名門エピタフより再リリースされることになりMVも新調。撮影はロンドンの古い大使館にて1日かけて行われたそうだ。

庵野秀明×樋口真嗣登場!映画監督が虜になるSFドラマ「GALACTICA/ギャラクティカ」とは?

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「GALACTICA/ギャラクティカ」 あらすじ:舞台は未来。人工知能を備えたロボット「サイロン」の反乱により人類とサイロンの戦争が始まる。人類に残された唯一の戦力は宇宙空母ギャラクティカ。艦長アダマ、戦闘機バイパーのパイロットであるスターバック、アポロ、ブーマーなど個性溢れる登場人物たちが人間ドラマを繰り広げる。戦時下のカオスの中で、人が生き残るための条件とは何か。冷徹な女性指揮官ケインが下してきた、究極の判断とは!?
広大な宇宙が拡がるSFドラマの世界。日本アニメに例えてみると、歴史&人気ともに幅広いファンを誇る「スタートレック」が「機動戦士ガンダム」だとすれば、人間ドラマがウリの「GALACTICA/ギャラクティカ」(以下ギャラクティカ)は「装甲騎兵ボトムズ」といえよう。しかしそのハードなストーリーの魅力にとり憑かれたクリエーターは多く、日本でも映画「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督や映画「ローレライ」の樋口真嗣監督らが熱烈なファンとして知られている。

この玄人をも虜にする「ギャラクティカ」には、スピンオフ版「GALACTICA:スピンオフTVムービー」【RAZOR/ペガサスの黙示録】が存在する。登場人物の知られざる過去をクローズアップした、マニアにはたまらない作品だ。2009年8月27日(木)、新宿バルト9にてDVD発売記念イベントが開催され、庵野秀明監督と樋口真嗣監督によるトークショーが行われた。作品への愛情と独特の演出術が垣間見れるトークの全貌をお届けしよう!

■映画は監督のものじゃないけど、船は艦長のもの
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左:庵野秀明監督、右:樋口真嗣監督 進行役はライターの清水節氏
――(清水節氏)「GALACTICA/ギャラクティカ」の魅力は?
樋口:なんといっても宇宙が舞台なことが最大の魅力ですよね!!ブーマー(韓国系アメリカ人女優グレイス・パーク演じる女性パイロット)が来日した時にはヤフオクで手に入れたギャラクティカ艦隊のフィギュアにサインをしてもらうためにイベントに参加したようなものでした(笑)。ブーマーに続き、このスピンオフでも、東洋人の“デレが無くツンだけ”みたいな美人キャラがいて、もうドストライク!なんで来日していないんですか!?

――すみません、予算の都合上…。庵野監督はいかがですか?
庵野:僕は映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の制作が終わって、このイベントの依頼をもらってからイッキ見したんですけど、面白かったですね。アメリカはこんなレベルの作品を2003年に作っていたのかとびっくりしました。サイロン(人工知能を備えた敵ロボット)のやっていることは、9.11以降イラク戦争でのアメリカの行動に通じるものがありますね。

――「ギャラクティカ」のストーリーは、イラク戦争でのバグダットの状況を、占領された側から描いているとも言われていますからね。スピンオフ版「RAZOR/ペガサスの黙示録」のみどころはどこだと思いますか?
庵野:なんといってもアダマ艦長(エドワード・ジェームズ・オルモス演じる宇宙空母ギャラクティカ艦長)。これは男にしかわからないかもしれないけれど、船は艦長のものなんですよね。映画は監督のものじゃないですよ。観た人、プロデューサー、そしてスタッフのものでもある。でも軍艦は艦長のものなんです。

――この登場人物の過去が明らかにされましたね。これについてはどう思いますか?
庵野:僕は本編だけで充分で、いらなかったと思いますよ。(「RAZOR/ペガサスの黙示録」で)新キャラの視点になっているのは、本編と被っちゃいけないという制作的な原因でしょうけど、それでよかったと思います。

樋口:スピンオフだと、いいキャラクターが出てきても殺さなくちゃいけないのが辛いところですね。

■破天荒な作戦を緻密に描くのが魅力
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樋口監督は生まれ変わったらバルター(中央)になりたいそう。
――プロの監督から見て、「ギャラクティカ」の特撮はどう思われますか?
樋口:僕にとっては特撮テクニックよりも、作戦というかアイデアに感じるものがあります。物語のなかでは、作戦を立てて、そのイメージをなんとか絵にしなければならない。「ギャラクティカ」には、僕も「見てえ!」って思うアイデアが出てくるんです。特にお気に入りなのは、「Exodus, Part 2」(【転:Season3】#304)の大気圏に入ってからのジャンプ。絵にしたときに一番かっこいいシーンですよ。そういう破天荒な作戦を緻密に描くのがいいですね。

庵野:あれは素晴らしいです。燃えながらバイパー(戦闘機)が出て、激突寸前にアダマがジャンプ。これはいい設定だと思いました。重力の影響もなく、大気圏でも関係なく、ポンといなくなる設定がないと、この作戦はムリですよね。

――他には?
庵野:セットに関しては、レトロなところが素晴らしい。昔の「宇宙戦艦ヤマト」の波動エンジンがバルブだったみたいに、「ギャラクティカ」もメーターがアナログじゃないですか。針が赤いところにいったらピンチとか、わかりやすい(笑)。スピンオフでは、ペガサスを描くのに艦内のセットも作ったのが凄いですよね。でも、映像にはドア面だけしか出てこないので、セットを組んだのはパーマネント2面か3面なんだと思いますけど(笑)。

「僕の生理的なものはテレビに近い。テレビをやりたい」(庵野監督)
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庵野監督お気に入りのスターバック(右)。「強さと正直なところ。あんまりウソいわないですよね。」スターバックはエヴァでいうとアスカに近い。
――それではお客さんからの質問コーナーに移ります。“お気に入りのシーンを教えてください。”
樋口:やっぱペガサス3部作ですね。それぞれのブリッジに手ごまを配置して、いつでも殺せるぜっていうのを解除するところがボロボロきましたね。(#212:「再生船(後編)」)

庵野:「死んだやつのことは知らない」と言っていたスターバックが、最後にジョッキを上げながら死んだ全員の名前を言うところがよかったです。(#215:「傷跡」)

――2人が「ギャラクティカ」に影響されたところはありますか?
樋口:最近僕は宇宙に行ってなくて、時代劇ばっかりなんでそんなに影響はないですね(笑)。というか逆にギャラクティカのフォロワー的作品も多く、気をつけたいと思います。広い絵から「ギャッ」とズームするとか。

庵野:映画「スカイクロラ」にあったね。僕は最近「ハゲタカ」も観たんですけど、実写っていいなあと思いましたよ。特に映画じゃなくてテレビシリーズがいい。長いお話をちょっとずつやるのはいいなあと思います。僕の生理的なものはテレビに近いんです。だから劇場版を作っても長くしてしまう。僕は映画よりもそっちのほうがやりたいですね。

――映画よりもテレビのほうに魅力を感じるということですか?
樋口:僕もそれが強くなってますね。映画は始まった瞬間に終わりの種まきを始めているから、終わるために始まっているんです。それが最近さみしくって。いいキャラクターを育てても、二時間後にはお別れですからね。

庵野:ギャラクティカは「この人が出れなくなる」とか、そのときの制作の状況でどんどん脚本を変わっていったと思うんですよね。それが面白いんです。最初に大まかなプロットはあったけど、「このキャラクターはどう動くか」とか細かいことは考えずに作り出したのがわかります。

■わからないから見続ける
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樋口監督お気に入りのブーマー(左) 右はアダマ艦長
――2人が脚本家だったら、どんな結末にしますか?
庵野:脚本家じゃないのでわからないです。僕はあまり見ているものの先読みをしないタイプなので。この話これからどうなるんだろう、は自分では考えない。お客さんとして楽しみます。

樋口:僕も同じです。「僕だったらこうする」というのがあるのは不満があるからですよね。それがわからないから見続けたいんだと思いますね。

現在、XMENのブライアン・シンガー監督で映画化のプロジェクトも進行中の「GALACTICA/ギャラクティカ」。アメリカ社会をも風刺する重厚なストーリー世界に一度足を踏み入れたら、あまりの面白さに戻れなくなってしまうかもしれない…!スピンオフ版「RAZOR/ペガサスの黙示録」は9月25日発売。

2009年09月04日

Fx & Mat新作登場。デザインと映像で見るオリンピック

2012年のロンドン・オリンピック開催まであと3年。2016年のオリンピック開催都市が決定される選考日も2009年10月2日(金)に迫り、にわかにオリンピック気運が盛り上がっている。誘致に名乗りを上げた東京、シカゴ、リオ、マドリッド、ドバイらのうち、果たしてどの都市が選ばれるのだろうか?!今回はオリンピックにちなんだトピックをご紹介。

■ Fx & Mat監督、ワールドワイドなPRCM
IOC "All Together Now" dir: Fx & Mat
まずはNexusプロダクション所属のフレンチ・ディレクターコンビFx & Matの新作CM「All Together Now」から。これは国際オリンピック委員会(IOC)によるプロモーションフィルム。ゴジラのように巨大化したアスリートたちが綱を引き合うと、やがて分かれた大陸が1つになるファンタスティックな作品だ。まるでイラストのようにソフトな3Dアニメーションが美しい。「このプロジェクトのために、たくさんのエキサイティングなチャレンジをしたよ。3Dスーパーバイザーとプロデューサーがいなければやり遂げられなかったと思う。タフなコンペだったけど、チーム精神が原動力になっているよ!」と語る。

■ロンドンらしい、アートな記念切手登場
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各切手の画像はこちら
オリンピック景気に沸いたロンドンだが、世界的金融不況で先行き不安の声も…。しかしUKの郵政省ロイヤル・メールが発行した記念切手はそんな気運を吹き飛ばす気の利いた逸品。アートに理解のあるお国柄らしく、ジュリアン・オピーやデヴィッド・ボイルらの人気イラストレーター/アーティストを起用してポップなアートピースを創り上げた。

■ロゴで選ぶオリンピック候補地
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元記事はこちら
USのデザインブログ「idsgn」では、「ロゴで選ぶ2016年オリンピックレース」なる記事を掲載。正統派のシカゴ、手のひらの形がポップなマドリッド、やさしいイメージのリオ、そしてトラディショナルなモチーフを用いた東京、どれが一番かっこいい?ちなみに東京のロゴデザインは、キッコーマンのしょうゆ差しデザインで知られる榮久庵憲司が手掛けている。コメントではシカゴが人気のようだが…。

ハイレベルすぎるスチューデント・フィルム特集 海外編

世界から選りすぐったスチューデント・フィルムをご紹介。本格CGアニメーションから、まるで絵画が動いているような雰囲気溢れるテクスチャの作品までいろいろ取り揃えてご紹介。

■生き生きとした3Dアニメ「Blip」
"Blip" dir: Sean Mullen
実はCG大国のアイルランドより、アイリッシュ・スクール・オブ・アニメーションの3年生Ben Harper(ベン・ハーパー)とSean Mullen(ショーン・マレン)による3Dアニメーション「Blip」。同じ星を侵略しようと狙う、赤と青の異星人が獲物をめぐってケンカするストーリー。キャラクターの生き生きとした動きやなめらかなテクスチャが驚き。

■アクリル画のようなタッチで描く肉屋VS犬
"The Dog and the Butcher" dir: Jonathan Holt
US・フロリダのリンリン・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインの学生だったJonathan Holt(ジョナサン・ホルト)の卒業制作アニメーション。ソーセージを食べたがる犬と飼い主の肉屋の攻防を描くハートウォーミングなストーリー。アクリル画のような透明感溢れるタッチが印象的な作品だ。

■ミックスメディアの「The Paper Mill」
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"The Paper Mill" dir: Phil Guthrie、Phil Bichsel ムービーの視聴はこちら
こちらもUSより、サバンナ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(SCAD)のPhil Guthrie(フィル・ガスリー)とPhil Bichsel(フィル・ビシェル)による作品。Maxon主催のインスピレーションがテーマのコンペティションのために制作された。インスピレーションを与えてくれるメディア"紙"を表現するため、製造のプロセスを実写とコマ撮り、3Dと2Dなどを組み合わせて制作した。キャノンの100mmのマクロレンズで撮影し、After EffectsとCinema 4Dなどのツールを使っている。

■50年代の雰囲気あふれる「Virgile」
"Virgile" dir: Flying V
こちらはフランス・ノール県のアニメーション学校、Supinfocomの学生Clement Soulmagnon(クレモン・ソルマニョン)、Gary Levesque(ゲーリー・ラベスク)のユニットFlying Vによるアニメーション作品。かわいい女の子をデートに誘うために、マッチョなキャラに変身してしまうシャイな青年のストーリー。まるで50年代の映画のような雰囲気あふれるオシャレな作品だ。

■シュルレアリスム・アニメ「The Forest」
"The Forest" dir: David Scharf
続いてはドイツ・アウグルブルク大学のDavid Scharf(デヴィッド・シャーフ)による卒業制作アニメーション「The Forest」。主人公は、はるか彼方にある森を夢想する12歳の少女アントニア。しかし彼女の夢は、ある日父親から迫られた現実的な決断によって破られる…。シュルレアリスムの絵画のようなタッチが印象的。公式Webサイトでは、8ヶ国語の字幕を用意しているのもスゴい。

■イスラエルより「the TRUE STORY of MARVIN WALVIS」
"the TRUE STORY of MARVIN WALVIS" dir: ziv arbel
最後はイスラエル・bezalel芸術大学のziv arbel(ジブ・アーベル)による卒業制作「the TRUE STORY of MARVIN WALVIS」。イラスト・タッチのアニメーションに写真などを交え、オフィス勤めのクジラ、マーヴィンを描く。

次回は国内編をお届けします!乞うご期待!

2009年09月05日

スウィンギン・ロンドン×ポール・スミス!アラン・オルドリッジ個展「Tripping The Art Fantastic」

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copyright Alan Aldridge
ビートルズやアップル社のグラフィックイメージを手掛けたイラストレーター、アラン・オルドリッジのエキシビジョン「Tripping The Art Fantastic」が、東京のPaul Smith SPACE GALLERYにて開催中。オルドリッジの代表的作品「Chelsea Girls」シリーズを始めとした作品を展示する。

オルドリッジは1943年、UKのイースト・ロンドン生まれ。1960年代にはペンギンブックスのアートディレクターを務めた彼は、ザ・フー、クリーム、エルトン・ジョン、ザ・ローリングストーンズらのアルバムカバーなど、今でも知られる有名なグラフィックを数多く手掛けており、デザイン・ファンだけでなくロック・ファンからも熱く支持されるアーティスト。この秋発売される、ポール・スミスとのコラボレーション・アイテムも注目だ。詳細は公式サイトまで。

■アラン・オルドリッジ「Tripping The Art Fantastic」
日程:9月29日(火)まで
時間:11:00 - 20:00
入場料:無料
会場:Paul Smith SPACE GALLERY
東京都渋谷区神宮前5-46-14 3F

9月21日は平和の日。ジュード・ロウも応援する「私の考える平和」ビデオコンテスト

1998年、UKの映画監督ジェレミー・ギリは非暴力の日「ピース・ワン・デー」を作ろうと思いたった。それは紛争地域において、一日だけ戦闘を停止する日。ギリ監督の努力は2001年9月7日遂に実現し、すべての国連参加国が9月21日を「平和の日」とすることになった。またその活動はドキュメンタリー映画「The Day After Peace(平和が訪れた次の日)」として完成し、2008年のカンヌ映画祭やアフガニスタンで上映された。

ギリ監督と共に平和活動を行っているのが、映画「ラブ・アクチュアリー」などでお馴染みのUKの俳優、ジュード・ロウだ。監督とともに「ピース・ワン・デー大使」としてアフガニスタンを訪問しており、2007年と2008年の「平和の日」には300万人の子供たちにポリオのワクチンを受けさせることができたという。

そして2009年のピース・ワン・デーを9月21日に控え、平和を訴える映像作品のコンペティション「My Take On Peace(マイ・テイク・オン・ピース、私の考える平和)」ビデオコンテスト」が開催されることになった。テーマは「平和」。平和とは何か、平和のために何をしているか、など君の物語を映像で語ろう。グランプリの賞品は最新型のHDビデオカメラと、ギリ監督からドキュメンタリー映画の作り方を学ぶ一日。締め切りは2009年9月30日(水)。

My Take On Peace Video Contest
応募締切:2009年9月30日(水)
応募資格:不問
応募作品:平和をテーマにした映像作品
応募フォーマット:YouTubeのアップロード基準に準じる
エントリー料金:無料
応募方法:YouTube公式チャンネルPeace One Dayにアップロード
発表:2009年11月27日(金) 最終審査発表
問合せ先:NHKミニミニ映像事務局 TEL 03-3467-3200(月曜から金曜の平日、10:00 - 18:00)

2009年09月06日

横浜日仏学院が贈るヴィデオ・アートの夕べ 「出光真子を迎えて」

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「出光真子を迎えて」より
「日本の中のフランス」こと、日仏学院(フランス政府の公式機関)の横浜校「横浜日仏学院」が、ビデオアーティストを招いてスクリーニングを行う「ヴィデオ・アートの夕べ」を開催する。メディアアート評論家スティーヴン・サラザン氏の講演とよりすぐりのアート映像作品を上映し、 その歴史や現在を紹介する文化シリーズだ。

第1回のタイトルは「出光真子を迎えて」。日本人ビデオ・アートのパイオニア的存在である出光真子の作品を、本人のトークを交えて上映する。出光は家庭や文化の中における女性の役割や、ステイタスを常に追求し続けてきた作家。欧米でも高く評価されている。

ほか、10月23日(金)にはフランス、コンテンポラリーダンス界にてもっとも高い評価を受けている振付家の一人マギー・マランの作品「マギー・マラン、Umweltへの回帰」、11月14日(土)にはロック音楽、舞台構成法、ダンスからパフォーマンスまでを融合させて予測のつかない作品を生み出す振付家クリスチャン・リゾー作品「亡霊と虚栄:クリスチャン・リゾーの複数に分かれた自画像」を上映する。ビデオ・アートとコンテンポラリー・ダンスの両方に迫る貴重なレクチャーになるだろう。 各イベントの詳細情報は、横浜日仏学院Webサイトにて。

■プリュスクパルフェ(Plus que parfait):ヴィデオ・アートの夕べ 「出光真子を迎えて」
日程:2009年09月12日(土)
時間:17:30 - 19:00
入場料:一般 : 800円、学生:500円
会場:ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター
〒231-8315 横浜市中区本町6-50-1
問合せ:横浜日仏学院(045-201-1514)

時代が彼に追いついた!SHOHEI TAKASAKI初個展「splithead」

「すごく昔に出会った表現者。何も持たざる当時から彼は一線を画したビジュアルを作ってた。音楽と共振することでしか得られない奇跡的なグラフィックリアリティ。」針谷建二郎(ANSWR.INC)
BOOWYやDJ BAKUなど、これまでに数多くの音楽パッケージを中心にアート・ディレクションを手掛けてきたアーティスト、SHOHEI TAKASAKI。初の個展「splithead」が東京・青山のPLSMISにて開催される。

そのタイトルは「splithead」。ペインターとして自身のアートワークを発表する一面と、アートディレクター/デザイナーとして音楽パッケージを中心にデザインを制作してきた一面、その2対の表現を、本展の為に描き下ろした新作を含めて一挙に展示。プリミティブで大胆、力強いラインで描かれる個性的なキャラクターたちの魅力にぜひ触れてみよう。また9月18日(金)には、「SHOHEI TAKASAKI x 針谷建二郎(ANSWR.INC) x 西本将悠希(en one tokyo)」と題したトークショーも開催される。こちらもお見逃しなく。

■SHOHEI TAKASAKI "splithead"
日程:2009年9月12日(土) - 9月18日(金)
時間:11:00 - 19:00
入場料:無料
会場:PLSMIS
〒107-0062 東京都港区南青山4 -17-4-1F
問合せ:en one tokyo Tel : 03-5431-1683 西本 / 新井

2009年09月07日

ベースメント・ジャックス新作!クレイジー・スペースオペラMV「Feelings Gone」

Basement Jaxx"Feelings Gone" dir: Andy Soup
ニューアルバム「Scars」の発売も待たれる大人気ユニット、ベースメント・ジャックス。6月に女性アーティストJess Holzworth(ジェス・ホルツワース)監督のサイケデリックMV「Raindrops」をリリースしたばかりの彼らが、またまた強烈なMV「Feelings Gone」を公開!

舞台はハリボテ感満載の宇宙船。今回フィーチャーされたエレクトロ・シンガー、サム・スパローを主人公にスペース・オペラを繰り広げる。このビデオにおいては、登場人物は全員生首状態。手のひらサイズの小さな胴体が首からぶら下がっている。そんなスパローやアフリカンなバック・コーラス隊が、ダフト・パンクMV「around the world」を彷彿とさせる宇宙船内の神殿型ステージにて、大勢でセッションしている様はかなりのカオス!

監督はSpring69所属、UKの映像作家Andy Soup(アンディ・スープ)。これまでもシザー・シスターズの「I Don't Feel Like Dancin'」や「Take Your Mama Out」など、コラージュ感たっぷりのサイケデリックMVを手掛けてきた人物。毎回クリエイティブなMVを見せてくれるベースメント・ジャックスに乾杯!

大人に贈るバイラル・シアター「シュウェップス・ショート・フィルム・フェスティバル」

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"Schweppes Short Film Festival" Webサイトではオシャレなカクテル・レシピも公開。
トニックウォーターでお馴染みの清涼飲料水メーカー、シュウェップスが、ショート・フィルムをオンラインで公開するWebサイト「Schweppes Short Film Festival」をオープン中。都会で味気ない日常を送るサラリーマンのほのかな恋心を描いた「SIGNS」(パトリック・ヒューズ監督)など、白黒のホラー風映画からコメディ、ラブロマンスまで、なかなか見ごたえのある5本のショートフィルムを公開している。

Webサイト制作はニュージーランドのクリエイティブ・エージェンシーMojo。「大人のためのソフトドリンク」として、アダルト層にアピールするためのキャンペーン。各映画はニュージーランドのプロダクションThe Sweet Shop所属監督より選りすぐりのディレクター5人が、「成熟した層」をターゲットにした作品を制作。映画制作にあたっての制約は「Schhh(シーッ)」というシーンが含められていることだけで、ジャンルや手法などは全て監督の手に委ねられている。ちなみにWebサイトは2009年カンヌ広告祭のサイバー部門にてゴールドを獲得。カクテル片手に充実のバイラル・フィルムを楽しんでみては。

Schweppes Short Film Festival

2009年09月08日

クリス・カーンズ監督新作!生首ラッパー登場「ニューロソニック・オーディオメディカル研究所」

"Neurosonics Audiomedical Laboratory footage" dir: Chris Cairns
UKのヒップホップ・アーティストたちが集結した「ニューロソニック・オーディオメディカル研究所」なる組織が設立され、Webサイトにて攻めのコンセプト・ムービーを発表した。ビデオにはターンテーブリスト・ユニットのザ・スクラッチ・パーヴァーや生首状態のビートボックス・アーティストのシュロモらが登場。白衣姿で科学者のごとくターンテーブルを操り、生首ラッパーたちがかつてないパフォーマンスを繰り広げる。

N.A.研究所のスローガンは「科学、技術、イマジネーションすべての限界から解き放たれた存在による非現実の王国」。監督はパルチザン所属Chris Cairns(クリス・カーンズ)、特殊効果はCGプロダクションThe Mill。パルチザン内のアグレッシブなビジュアル表現部「ザ・ダークルーム」で制作された。

■クリス・カーンズ監督とは?
"Neurosonics Audiomedical Laboratory footage" dir: Chris Cairns
カーン監督はUK出身の若手映像作家。ロンドンのセント・マーチンズにてグラフィック・デザインを学ぶうちに写真に魅せられた彼。在学中に友人とチームを組んで「コダック・スチューデント・コマーシャル・アワード」に応募することになり、グランプリを受賞。その後映像に取り組みはじめ、ルームメイトのミュージシャンTom Vekのために作ったビデオなどがパルチザンに評価されて映像作家としての道を歩み始めた。中でもLCD SoundsystemのMV「Daft Punk Is Playing At My House」は高い評価を受け、2005年にCADSミュージック・ビジョン・アワードの最優秀新人賞を受賞している。他にも街の交差点をターンテーブルに見立ててスクラッチするバイラルCM、Electric Breaks「Pro X Fade」などが有名だ。

ブリンブリンのUSヒップホップシーンに比べ、ちょっとオタクっぽいUKヒップホップ・シーン…。研究所の今後の活動成果も要チェック!

街が海底になっちゃった!ガース・デイヴィス監督USセルラーCM「フィッシュ」

US Cellular "Fish" dir: Garth Davis
USの大手通信会社、USセルラーの新CM「シャドウ・パペッツ」、「フィッシュ」の2本がネット上で大人気! ソニーBRAVIA CM以来のワクワク感が味わえる作品だ。

「シャドウ・パペッツ」は大都会のビルに跳ね回るウサギの巨大影絵を投影。その可愛らしい仕草に、街の人々は思わずため息をもらした。もう1つの「フィッシュ」では、街をまるごと海底に大改造。マグロのヘリウム風船を飛ばし、膨らました手袋はイソギンチャクに、ビルの窓から巨大タコの足を飛び出させ、海の中の泡をシャボン玉で表現。まるで夢の中にいるような素敵な光景が広がっている。どちらも見る人を笑顔にしてくれるCMだ。

監督はAnonymous所属Garth Davis(ガース・デイヴィス)。トヨタの忍者猫CM「Ninja Kitten」や、2009年の広告賞で多数の賞を獲得したSchweppes「Burst」のほか、これまでもUS Cellularとは「Drum Roll」や「Spread the Love」などを手掛けている。

2009年09月09日

UKデジタル・アート最前線「TENT DIGITAL」今年のラインナップは?

9月のロンドンは「onedotzero」や「100% Design」など、大規模な映像やデザインのショーケースがあちこちで開催されるお祭りシーズン。それらの中でもアート・フェスティバル「TENT LONDON」のデジタル・アートに特化したエキシビジョン「TENT DIGITAL」に注目し、ホワイトスクリーンすすめの作品をピックアップしてみた。

■誰でも輝く星くずになれる!「Gold」
MSA Visuals Ltd. "Gold Dust"
「Gold」は、“超スーパーイケてるビジュアル・カンパニー(The Mega Super Awesome Visuals Company)”ことMSA VISUALS LTD. による、Webカムに写った被写体の輪郭を検出し、光り輝く黄金の粒子に変換してしまうインタラクティブ・インスタレーション。パーティクル・マニアにはたまらない。誰でも光り輝くスターダストになれるというわけ。MSA VISUALS LTD.はMehmet Akten(マーメット・アクテン)によるプロジェクト。この作品のほかにも体の動きでカラフルな光のペイントができる「Body Paint」など、ユニークなインスタレーションを発表している注目のアーティストだ。

■空気を読むロボットダンサー「PERFORMATIVE ECOLOGIES」
RUAIRI GLYNN"PERFORMATIVE ECOLOGIES"
UKを拠点に活動するアーティストRUAIRI GLYNN(ルアイリ・グリン)による「Performative Ecologies」は、ライトを振り回して踊るロボット・ダンサーズ。それぞれのロボットは天井から吊るされており、他のロボットたちと共同してダンスを踊ってくれる。それだけでなく、観客が自分達に興味を持っているかを顔認識技術を使って判断し、人に喜ばれるダンスのアルゴリズムを生成し、進化し続けるという恐ろしいインテリぶりだ!

■目で見る消費電力「Wattson」
DIY KYOTO"Wattson"
UKのアーティスト集団DIY KYOTOによるエコ・プロダクト「Wattson(ワットソン)」。エコにこだわったデザイン・プロダクツを手掛ける彼ら。ワット(WATT)とワトソン(Watson)をかけたダジャレ作品が、いまこの瞬間に家庭で使われている電気料金をリアルタイムで表示してくれる。家庭の電気メーターにトランスミッターを装着し、現在の使用電力を無線でワットソンに送る仕組みだ。また日々の電力使用量はソフトウェア「ホームズ」で管理できる。データが目に見えることで、自然とエネルギーへの意識も高まるだろう。

■メディアアート集団seeperの新作登場
seeper"Airside Multi Touch Book Launch"(参考作品)
ロンドンのメディアアート集団seeperも新作インスタレーションで参加。これまでにもマルチタッチのディスプレイを使ったインスタレーション「Airside Multi Touch Book Launch」(デザイン・カンパニーAirsideとのコラボレーション)など、デザイン性とインタラクティブ性を兼ね備えたハイブリッドなを手掛けている彼らだけに、どんな新作が登場するのか楽しみだ。

■WOWは「TOKYO WONDER」で登場
WOW "TOKYO WONDER"
日本からは、2008年に引き続き映像プロダクションWOWが「TOKYO WONDER」を引っさげ登場。巨大プロジェクターに、真夜中の東京の断片を映し出す。世界中のメディアやクリエイティブ・シーンで表現の美しさが話題になった本作品だけに、観客の注目も高まるところだ。

■Tent London(TENT DIGITAL)
日程:2009年9月24日(土) - 27日(日)
時間:10:00 - 20:00
入場料:一般£7.50
会場:TRUMAN BREWERY: Brick Lane, London, E1 6QL

低予算でもこんなにドラマチック!ウェーブ・マシーンズMV「Punk Spirit」

Wave Machines"Punk Spirit" dir: BLAKE CLARIDGE 
ハイスピード・カメラを使ったドラマチックMV、ウェーブ・マシーンズ「Punk Spirit」が登場!真っ暗闇の森の中、突然車を急停車して走り出すヒゲの男。森の人々は何かから逃げるように車を降りて逆方向に走り去っていく。彼がなぜ走っているのかは一切不明だが、伝わってくる哀しみを帯びた緊張感は臨場感たっぷり。

監督はマンチェスターの映像作家、BLAKE CLARIDGE(ブレイク・クラリッジ)監督。これまでもFOX CUBS「You never learn」など、ロー/ノーバジェット・ミュージック・ビデオを数多く手掛け評価を受けている。今回はまるでドゥーガル・ウィルソン監督 Bat For Lashes「Whats a Girl To Do」やスパイク・ジョンズ監督 Kanye West「Flashing Lights」を彷彿とさせるドラマチックな映像世界を見せてくれた。

ちなみに、ウェーブ・マシーンズはリバプール出身、NME誌にて「2009年最高のアーティスト」と呼ばれた期待の新人バンド。「僕のパンク・スピリットはいったいどこにいっちゃったんだろう?」という切ない歌詞と終末観を感じさせる映像世界に浸ってみよう。

2009年09月10日

イタリアの才能ここに集結!森のヒップホップ・クマさん 55DSL「Heavy Printing Zoo」

55DSL "Heavy Printing Zoo" dir: Mutado
2009年で15周年を迎えたプレミアム・ストリートウェア・ブランド55DSLが、バイラルビデオ「Heavy Printing Zoo」をリリース。サテンのジャケットを着込んでラップする熊、アライグマのDJ、サングラスにアディダスのスニーカーで踊るリス、ブレイクダンスをキメる亀…。平和な森で行われる、ファンシー狂乱パーティ!映像制作はミラノのクリエイティブ・スタジオMutado(ムタド)。2004年に設立以来、MTVのキャンペーン映像などを手掛けている。

じつはこのビデオの主役は、熊のラッパーが着ているド派手なジャケット。これは55DSLとグラフィックデザイナーとのコラボレーション・プロジェクト「10.55」にて発売された限定アイテム。イタリアのSO-MEとも言うべきアーティストTURBOKRAPFEN(ターボクラプフェン)が、同じくイタリア出身の覆面DJデュオThe Bloody Beetroots(ザ・ブラッディ・ビートルーツ)のためにデザインした逸品なのだ。

あまりの楽しさにもっと続きが見たくなってしまう本作品。ただいまThe Bloody Beetrootsのミュージック・ビデオとして制作中で、近々完全版が公開される予定だそう!ちなみに55DSL Webサイトでは自作ラジカセ改造キットや森の仲間たちのアイコンがダウンロードできるので、こちらもあわせて訪れてみよう。

55DSL Webサイト

スペイン発、巨大スクリーンの映像オペラを見よ!「ニーベルングの指環」

"SIEGFRIED" dir: Franc Aleu (Urano)
歌声から音楽、舞台セットからきらびやかな衣装まで、オペラは様々な要素が集結するアートフォーム。スペインから登場したオペラ「ニーベルングの指環」は、その中に映像を取り入れたマルチメディア・オペラだ。まずはド派手な舞台演出に驚かされる上の動画をどうぞ!

これはスペイン・バレンシアの芸術科学劇場(Ciudad de las Ciencias y Artes)にて、2008年の6月に初上映された「ジークフリード」。同期させた14のプロジェクターを舞台上に設置し、特殊なモジュールを入れたスクリーンに投影している。上演ラインナップは「ニーベルングの指環」より、「ラインの黄金」、「ワルキューレ」、「ジークフリート」、「神々の黄昏」の4編。この「ニーベルングの指環」はオペラ界の中でも超大作で、総上演時間は15時間、通常は4日間に分けて上演されるほど。今回も、「ジークフリード」の上演時間は5時間を超えたという。

■ズービン・メータらの才能が集結
"GÖTTERDÄMERUNG" dir: Franc Aleu (Urano)
このマルチメディア版「ニーベルングの指環」にて、映像制作を手掛けたのはバルセロナの映像プロダクションUrano Films(ウラノ・フィルムズ)。本作の他にも、プッチーニやベートーヴェンの「第九」コンサートのビジュアル演出を手掛けるプロダクションだ。映像監督はウラノ所属のFranc Aleu(フランク・アルー)。vimeoの公式チャンネルにて「ワルキューレ」などの映像が見られる。

ステージ・デザインや登場するロボットを手掛けたのは、バルセロナのデザイナーRoland Olbeter(ロランド・オルベータ)。「ワルキューレ」の巨神兵のごときロボットや、「ジークフリード」中盤に登場する銀色のドラゴンも彼のデザイン。ドラゴンはアルミの三角型モジュールを9つ組み合わせて作られており、サーボモーター(midiで動作する)で制御されるモジュールが、まるで生きているかのような自然な動きを見せてくれる。

ほか、音楽は世界的指揮者のズービン・メータ、舞台監督は映画界でも活躍するCarlus Padrisa(カルロス・パドリサ)、衣装はChu Uroz(チュー・ウロズ)らベテランが集結し、最新オペラを生み出した。

2009年09月11日

ハンドメイドの「ナルニア王国」か?!幻想コマ撮りMV Ohbijou「New Years」

Ohbijou "New Years" dir: Exploding Motor Car
イマジネーションが溶岩のごとくほとばしる、掘り出しもののコマ撮りMV Ohbijou「New Years」をご紹介!舞台はどこかの国の森深くにひっそりとある、今にも爆発しそうな活火山。映画「モスラ」に登場する双子歌手「ザ・ピーナッツ」を彷彿とさせる2人の少女が溶岩の中で歌声を上げると、遂に黄色の溶岩が激しくほとばしる。トロントのインディ・バンド、Ohbijouのエキゾチックな歌声に、ハンドメイド感むきだしのチェコアニメ風コマ撮りアニメがぴったりとマッチし、古いファンタジー映画のような雰囲気を醸している。

監督はトロントのアート集団、Exploding Motor Car(エクスプローディング・モーター・カー)。本MVにおいて、インスパイアの源となったのはセサミストリートでお馴染みの人形氏ジム・ヘンソンや、BBC制作ドラマ「ナルニア国ものがたり」(1988年)の世界。登場する歌姫はバンドメンバーのジェニーとキャシー。他のバンドメンバーも光る目の山で出演している(顔型は型取り剤で取ったそう)。たくさんの友人たちと何ヶ月もかけて創り上げた、渾身のコマ撮りファンタジーがここに完成した!
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Ohbijou "New Years" 撮影風景


2009年09月12日

シアタープロダクツが贈るアートと音楽のオリエンテーション「スペクタクル・イン・ザ・ファーム」

スペクタクル・イン・ザ・ファーム スペシャル映像
先日、表参道に初の路面店をオープンしたファッションブランド「シアタープロダクツ」が、2009年9月26日(土)、27日(日)の2日間にわたり、初めての芸術祭「スペクタクル・イン・ザ・ファーム」を開催する。舞台は栃木県那須エリア。服をとりまく全てをエンターテイメント=演劇として捉え、これまでも音楽会などのイベントを行うなどユニークな活動を行ってきた彼らだけに、アートと音楽に溢れるスペシャルなフェスティバルとなるだろう。

通常野外フェスといえばスキー場やレジャーランドが舞台だが、「スペクタクル・イン・ザ・ファーム 」では那須の牧場、旅館、カフェ、レジャー施設など、高原に点在する個性的な会場が発表の場。開催イベントにはシアタープロダクツのファッションショー&アルパカらの動物ショーが行われる「スペクタクル・イン・ザ・ファーム」、EGO WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXXほかが出演するライブ「リバーサイド・パーク・フェス」、パフォーマンスグループ鉄割アルバトロスケットが暴れ、TUTU HELVETICAが歌う「宴会場劇場」などなど盛りだくさん。

運転できない、お酒も飲みたい、楽しいガイドつきで遊びたい!というあなたのための、高速バスとホテルがセットになったバスツアー「鉄割アルバトロスケット号」や「シアタープロダクツ号」なども敢行。夏の終わりと秋の狭間の那須にて、音楽とアートのオリエンテーリングを楽しもう!

■SPECTACLE IN THE FARM
日程:2009年9月26日(土)、27日(日)
時間:イベントによって異なる。詳細は公式Webサイトにて
入場料:イベントによって異なる。詳細は公式Webサイトにて
会場:栃木県那須郡那須町、塩原市エリア各会場
問合せ:問い合わせフォームより

カナダ国立映画制作庁(NFB)作品一挙上映!「カナダ・アニメーション・フェスティバル」

「大暴走列車」 dir: コーデル・バーカー
世界中のアニメーション関係者でその名を知らぬ者はいない、カナダ国立映画制作庁(NFB/National Film Board of Canada)。1941年にアニメーション・スタジオ設立して以来、映像作家ノーマン・マクラレンを始めとしたアーティストらとコラボレーションした作品群を排出し続け、世界中のアニメ作家の憧れの的となっている。

そのNFBが開催する映画祭「カナダ・アニメーション・フェスティバル(CAF)」が、2009年9月19日(土)より下北沢トリウッドにて開催。10回目となる今回は、NFB創立70周年および日加修好80周年も合わせて記念するアニバーサリーイヤー!

上映されるのは、NBのマーケティング担当として、37年間アートアニメーションを見続けたエレーヌ・タンゲが選んだ特集「マーケッター タンゲ セレクション」、アヌシー2009審査員特別賞「大暴走列車」やNFB最新作を含む「NFB最新作集」など。

更に9月24日(木)にはカナダ大使館にて国際シンポジウム「日本とカナダのプロデュース力」も開催。NFBと新作短編アニメーションを国際共同制作中のアニメーション作家、山村浩二氏や、ポリゴンピクチュアズ代表取締役の塩田周三らが語る「アニメーションの国際共同制作」や、若手映像作家青木純氏、TANGE FILMSらによる「日本の若手アニメーション作家の可能性」が語られる。ほか、9月21日(月)にはエレーヌ・タンゲとNFB現役プロデューサー、マーシー・ページのトークイベント「NFBプロデューサー・ティーチイン」も。「つみきのいえ」で俄然注目を集める短編アニメーションの世界に触れる絶好のチャンス。各イベントの詳細情報は、公式Webサイトにて。

■カナダ・アニメーション・フェスティバル CAF10、NFB特集上映
日程:2009年9月19日(土) - 10月16日(金)
時間:13:30 - (上映作品によって異なる)
入場料:一般 : 1プログラム1,000円、2プログラム1,800円 学生:1プログラム900円、2プログラム1,600円
会場:トリウッド
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5丁目32-5
問合せ:トリウッド 担当:大川 TEL 03-3414-0433

2009年09月13日

ウィーンから未来の建築がやってくる。「コープ・ヒンメルブラウ:回帰する未来」

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《アストロバルーン 1969 リヴィジテッド——フィードバック・スペース》2008– “Astro Balloon 1969 Revisited–Feedback Space” 2008– ©Bengt Stiller
東京・初台のICCにて、建築設計事務所コープ・ヒンメルブラウの日本初となる大規模個展「コープ・ヒンメルブラウ:回帰する未来」が開催される。

コープ・ヒンメルブラウは、1968年ヴォルフ・プリックスとヘルムート・シュヴィツィンスキー、マイケル・ホルツァーの3人によってウィーンで設立された。以来、未来的な実験建築プロジェクトで一躍時代の寵児となった彼ら。ミュンヘンのBMWウェルトやウィーンのウィーンガスタンクなど、宇宙的なフォルムの特徴的な建築を手掛けている。

会場では彼らの最新作2点を展示。彼らが1969年に構想した「ハートスペース――アストロバルーン」を39年越しで実現した「アストロバルーン 1969 リヴィジテッド――フィードバック・スペース」は、体験者の心拍データを計測し、バルーン内のLEDパネルやスクリーン上で可視化。もう1つの「ブレイン・シティ・ラボ」は神経生理学者、社会学者らと共同で進める人間の脳と都市の発展を関連づけるインスタレーションとなっている。両作品とも2008年の第11回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展で発表され話題を集めたもので、今回は最新バージョンが披露される。

ただの箱ものではない、ネットワークやコミュニケーションと結びついた「建築」の新しいかたちに触れてみよう。

「コープ・ヒンメルブラウ:回帰する未来」
日程:2009年9月19日(土) - 12月23日(水)
時間:10:00 -18:00 (入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
入場料:一般・大学生:500円(400円)、高校生以下無料(会期中1回に限り、再入場可能)
問合せ:フリーダイヤル: 0120-144199

原研哉ディレクションの「SENSEWARE」展、ミラノより遂に凱旋!

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Kashiwa SATO
東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて、デザイナーの原研哉がディレクターを務めるエキシビジョン「TOKYO FIBER '09 SENSEWARE」が開催される。本エキシビジョンは今年のミラノサローネに合わせ開催し、38,000人を集客した「TOKYO FIBER '09ミラノ展」の東京凱旋展。高度に進化した人工繊維が拓くものづくりの可能性を可視化するエキシビジョンだ。

参加アーティストは、クリエイティブ界の第一線で活躍するアーティスト。ファッションから津村耕佑、mintdesigns、シアター・プロダクツ、建築界から坂茂、青木淳、隈研吾、プロダクト・デザインからパナソニック・デザイン・カンパニー、グエナエル・ニコラ、アートディレクターの佐藤可士和、原研哉主宰の原デザイン研究所らが参加する。会期中には原研哉がモデレーターをつとめ、青木 淳(9月26日)、隈研吾(9月27日)らのゲストを迎えるトークイベント「モノのゆくえと、モノづくりのゆくえ」も開催されるのでお見逃し無く。

髪の毛の7,500分の1という超微細なナノ・ファイバー、金属のような導電性を持つエレクトロファイバー…最先端技術で作られたインテリジェント・ファイバーがどのような形で登場するのかを確かめてみよう。

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Gwenael Nicolas
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Kosuke TSUMURA
■「SENSEWARE」展
日程:2009年9月18日(金)- 9月27日(日)
休館日:無休
時間:11:00 - 20:00
入場料:無料
会場:21_21 DESIGN SIGHT
東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内 TEL:03-3475-2121

2009年09月14日

アナログ・アニメの牙城、阿佐ヶ谷「アート・アニメーションのちいさな学校」に潜入!

日本で唯一、アート・アニメに特化した学校「アート・アニメーションのちいさな学校」を訪ねて、東京・阿佐ヶ谷の駅を降りた。学校は駅からほど近く、賑やかな飲み屋街を一歩入った閑静な住宅街にある。アニメーションの制作、上映環境全てにおいてデジタル化が進む時代に、アナログにこだわった学校の目的とは?今回は学校で行われたワークショップの模様と、人形アニメーション界の第一人者であり、校長を務める真賀里文子さんのお話をお届け!

■十日間でコマ撮りアニメに挑戦!「夏のアニメーションワークショップ」
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ミニチュアセットが並ぶ撮影現場。木漏れ日が差し込む明るい環境。
取材当日、夏休み期間中の学校では「夏のアニメーションワークショップ」が開催され、生徒達が最終調整に向け活気ある活動を行っていた。人形アニメーターの真賀里文子、造形作家の小前隆、人形作家の保坂純子を講師に迎え、十日間でコマ撮りアニメーションを1作品創り上げるワークショップだ。今回のテーマは「マザー・グース」。マザーグースの詩からインスパイアを受け、ストーリーを選び、関節を一組つくり、人形の造形からアニメの撮影、編集、音入れまで全ての過程を学んでいく。

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奥行きのある空気感を出している
主役は木片や松ぼっくりなど自然の素材。人形達のモチーフとなったのは洋画家・香月泰男が身近な木片で作ったおもちゃ達である(書籍「香月泰男のおもちゃ箱、 香月記念館は山口県三隅にある)。今回は女子美術大学の彫刻科に協力してもらい、樟の木の小片を用意、これらの素材からクリエイティブ心を刺激する木片を選び人形をつくり上げる。撮影は一眼レフのデジカメを使用。カメラ、ミキサー、パソコンを繋ぐだけで、ランチボックス等は使用しない。これは人形アニメーションには不可欠である立体感覚養成のため。XYZの座標軸を体に覚えさせる訓練だ。

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木片の組み合わせが面白い!
真賀里さんがアニメーションを作るとき、彼女はキャラクターを人形としてではなく一人の役者として扱う。そのためか、アニメーターの体が固まっていると人形の動きもぎくしゃくしてしまうそうだ。

「まず、お話を作ろうと思ったら、どういう役目を持ったキャラなのかを自分でイメージしてデザインします。人形を作るうちに、自分の中でキャラクターが膨らんでいきます。そうして作ったキャラクターであれば、生き生きと動かすことができる。鉛筆を見つめて、"この鉛筆はどういう性格だろう?"と考えることが力になる。本コースでは、豊かな表現を学ばせるために、阿佐ヶ谷の駅前で人間観察をさせています。面白い人を見つけて、その特徴を捉え、自分に取り込んでアニメーションに移していくんです」(真賀里)
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これは“つり”を使用した撮影セット。“つり”のコマ撮りは、生徒達がすぐに根をあげてしまうほどの難易度。しかしきれいに動いている。


■手がけたCMは1,000本以上!人形アニメーター真賀里氏とは
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真賀里文子:岡本忠成初期作品、「コンタック」、「イソジン」、「日清マ・マ-」、「NTTドコモダケ」などのCMアニメーション、「ウルトラQ」、「帝都物語」の特撮、 「くるみ割り人形」、「くまの子ウーフ」など、多くの人形アニメを手掛けてきた人形アーティスト。
真賀里さんがコマ撮りアニメのいろはを叩き込まれたのは、以前ホワイトスクリーンでもご 紹介した、日本で初めてコマ撮りの人形アニメを作った持永只仁氏のもとにて。以来「コンタック」CMや映画「帝都物語」特撮など、日本のアニメーション界の第一線で活躍し続けているアーティストだ。

「アート・アニメーションのちいさな学校」では平面と立体のコースを設け、1年制と3年制、昼間と夜間それぞれ生徒を擁しており、総生徒数は80名程度。「アニメーションをやりたい」、「ドローイングがしたい」という気持ちで入学する生徒が多く、2009年度に初めての卒業生が誕生する。

「学校を作るきっかけは、ロシアのアニメーション作家ユーリ・ノルシュテインが開催していたワークショップ。そこから日本の立体作品のレベルを上げるために少人数制のアニメーション学校を作りたい、という思いがわきあがり、出版会社に運営サポートしてもらう形で2007年に開校しました」

"10日間連続ワークショップ" これが今回のワークショップで完成したアニメーションだ! 
真賀里さんは、「アナログのアニメーションは作家の個性が一番良く出る表現手法」だと語る。アニメーションを学ぶと言うことは、モノとの関わり、そして人生を学ぶことでもある。

「芸術は爆発だ、と言った人もいますが、わたしは破壊と再生だと思っています。それはあるものを良しとしてしまわない心、もっと前に突き進みたい、突き破りたい心でしょう。それがアートアニメーションと言われるのかもしれません」

学校では制作面だけでなく、作品を見る目を育てることも重要とされる。そのため、アニメーションの歴史を学ぶ授業にも力を入れているそうだ。

「文化は見る人達が育てると思っています。芝居、能、落語などの日本文化は、客が上手下手をしっかり見て評価してきたから発達したんです。最近では面白いものはいっぱいありますが、受け止める琴線は育っているのか疑問に思います。特にアニメーションは相手に見てもらって完成するものですから。海外のものだからありがたがるのではなく、もっと自分独自の価値観を持って欲しいと思っています」

役者は一度に1つの芝居しかできないが、アニメーターなら一度に2人も3人も芝居ができる。これも楽しいと語る真賀里さん。学校では10月から社会人、学生対象の夜間講座「アニメーション実習/講座」を開講する。映画美術、背景美術、作画術など現在受付中のほか、アニメーション史や、映画史などの公開講座の受講生も募集中。講座についての詳細は公式Webサイトにて。

■「アート・アニメーションのちいさな学校
住所:〒166-0001 東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-13-13-1F
お問合せ:03-3330-3122
school@laputa-jp.com
■秋期開講 アニメーション実習/講座
・映画美術 講師:木村威夫(10月9日~3月17日)
・背景美術 講師:絵映舎(10月3日~2月27日)
・発想の作画術実習 講師:才田俊次(10月2日~2月26日)
・アニメーション監督術(10月10日~3月)

「ニセ広告」は広告界のステロイドか?One Showがニセ広告を全面禁止

WWF"Tsunami"
2009年9月9日(水)、世界三大広告賞の1つOne Show(ワンショウ)が、今後「Fake Ads(ニセCM)」の応募を全面的に禁止し、違反者はエントリー禁止にするという通達を発表した。架空のクライアントによる広告、もしくはクライアントの許可なく応募された広告を応募した場合は今後5年間応募禁止、また一度しか使用されなかった広告、深夜テレビだけのもの、もしくはエージェンシーによるシングル・キャンペーン、代理店自身の出資による作品の場合には3年間の応募禁止となる。これまでにない厳しい処置に、関係者の間には多きな波紋が広がっているところだ。

ワンショウがこのような厳しい罰則を設ける原因となったのが、DDBブラジルが制作したWWFのキャンペーン「Tsunami」。CMでは、2004年の津波の犠牲者は2001年に起こった9.11の犠牲者の10倍だといメッセージに続き、マンハッタンに何十機もの飛行機が飛び込んでいく。鳴り響く飛行機のエンジン音がさらに恐怖心を煽り、トラウマを呼び覚まし兼ねないショッキングな作品になっている。

本キャンペーンは新聞広告が一度ブラジルの地方紙に掲載されただけで、CMの放映は行われていない地方キャンペーンだった。それが2009年ONE SHOW公共事業部門にて特別賞を受賞(カンヌにも応募されていた)したことで問題となり、世界的に波紋が広がったのである。当初WWFはこのキャンペーンへの関与を否定していたが、後にWWFブラジル支部で承諾されたことを認め、9.11の遺族へ謝罪の意を表した。ONE SHOWを運営するOne Club元会長のDavid Baldwin(デヴィッド・ボールドウィン)はADWEEKに「我々は選定にあたって、本当に注意深くチェックした。掲載された新聞も見たし、キャンペーンが走っていることは知っていたんだ。批判がショウの方向性を変えた。君はステロイドを使っているとオリンピックを責めるかい?」と語っている。

■2008年にもニセ広告が問題に
"Speed Dressing"
これまでにもニセ広告が広告賞を受賞するケースは多々あった。例えば2008年カンヌ広告祭でブロンズを獲得したJC Penney「Speed Dressing」は、クライアントの承認なしに広告プレゼンのための「スペックCM」が応募されたもの。作品の完成度に対しては高い評価を受けていたが、架空のクライアントにされたJC Penneyは怒りの意を表明している。ニセ広告はクリエイターが企業の制約を受けずに制作できるため、自由でユニークな作品が生まれることが多いが、オフィシャルな賞への応募となると話は別だ。

この事件に関してはブログやツイッターでの反響が多く、それがONE SHOW側の厳しい対応へと繋がったのではないだろうか。インターネットで世界の声が平等に届く時代になり、ローカルとグローバルの壁が無くなりつつある今後は、広告の世界のあり方も変わっていくだろう。今年度のエントリーは現在受付中。ほか、応募に関しての詳細はONE SHOWのWebサイトまで。

2009年09月15日

メキシコ発、たった2週間で出来たペーパー・ワールド!スクライブCM「Mundo de Papel」

Scribe"Mundo de Papel" dir: Cru de Ladies
メキシコより、紙で出来ているCM「Mundo de Papel(スペイン語で紙の世界)」 が登場!家もベッドも服も車も、全てが紙で出来ている世界で学校に登校する青年を描く。紙で作られた家や未来的なインターチェンジをドライブするシーンなど、シンプルなアートディレクションが冴える作品だ。

これはメキシコのノート会社Scribe(スクライブ)のCM。エージェンシーはBBDOメキシコ、制作はメキシコ・シティの映像プロダクション「Cru de Ladies(クル・ド・レディース)」。クル・ド・レディースはコンポジットソフトウェアNukeやAfter Effects、3dmax、Photoshopを使用し、ドア、シャツ、ベッド、イス以外のすべてを創り上げたという。たった2週間で完成したという驚きの作品をどうぞ。

Halo 3が!スター・ウォーズが!またまた進化し続ける海外ゲーム・ムービー

進化し続ける海外ゲーム・ムービーより、あなたの度肝を抜く最新作たちをご紹介!もはやゲームなのかビデオなのか、バーチャルとリアルが錯綜する作品ばかり。ちなみに日本ではすれ違い通信機能が楽しい「ドラクエ9」や、恋愛シュミレーションゲーム「ラブプラス」など、ビジュアル表現以外の機能やアイデアが勝負どころのゲームが人気だそう。

■広告賞を総なめにしたあのゲームが帰ってきた!
Halo 3 ODST "The Life" dir: Rupert Sanders
前作のCM「Believe」他にて2008年の広告賞を総なめにしたことも記憶に新しい、Microsoft Xboxのゲーム「Halo 3 」。シリーズ新作ゲーム「Halo 3 」のCM「The Life」は、前作をしのぐドラマチックさでゲームファンを泣かせてくれる。監督は引き続きMJZのRupert Sanders(ルパート・サンダース)。同監督による、映画「ウルヴァリン」のゲームCM「X-Men Origins: Wolverine」も迫力満点!

■本家ルーカス・アーツが贈る!リアル・スター・ウォーズ
Star Wars: The Old Republic - Deceived Cinematic Trailer" dir: Blur Studio
本家ルーカス・アーツのオンラインRPGゲーム「star wars: the old republic」のトレーラー「deceived」が登場。圧倒的なCG力を見せ付けてくれる。トレーラーを手がけたのはLAの名門CGスタジオBlur Studio(制作者が語るビハインド・ザ・シーンはこちら)。舞台はスター・ウォーズ トリロジーより3,500年前。闇に光るライトセーバー、マスクの美女、大規模爆発などなど緻密で迫力ある戦いを見よ!

■Axisアニメーション二連発!
"Brink" dir: Wiek Luijken
スコットランド・グラスゴーの3DCGスタジオAxis Animationより、シューティングゲーム「Brink」と、ミッキー・ロークが主人公の声を担当する「Rogue Warrior」の2本が登場。監督は両作品ともAxis Animation所属のWiek Luijken(ウイク・ルエケン)。これまでも「Operation Flashpoint 2: Dragon Rising」(stash49号収録)など、優れたゲームトレイラー映像を手掛ける監督だ。エージェンシーAKQAのクリエイティブ・チームとタッグを組み、精細なディテールのトレイラーを作り上げている。

2009年09月16日

世界最高峰のTV番組を競うエミー賞が「クリエイティブ・アーツ・エミー・アワード」発表!

Emmy Award(エミー賞)とは:米国テレビ芸術科学アカデミー(The Academy of Television Arts & Sciences)の主催で、アメリカのテレビドラマを始めとする番組のほか、テレビに関連する様々な業績に与えられる。
世界の放送業界において最も権威と歴史があるアワードといわれるエミー賞が今年もやってきた!そのなかでもオープニング映像やCM、美術や監督などTV番組制作の裏側を表彰する「クリエイティブ・アーツ・エミー・アワード」から、ホワイトスクリーン注目の受賞作をご紹介。

■スピルバーグ制作総指揮ドラマがタイトル賞!
"United States of Tara - Opening Theme" dir: Jamie Caliri
最も優れたタイトルバックに贈られる「OUTSTANDING MAIN TITLE DESIGN」は、ケーブル局ショウタイム の「ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ」が受賞。家庭の日常が、ポップアップ絵本のようなタッチでリズミカルに描かれる。監督はこれまでもUnited「Dragon」など優れたポップアップ作品を手掛けるJamie Caliri(ジェイミー・カイリ)。ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラは映画「ジュノ」の脚本でデビューした元ストリッパーの脚本家、ディアブロ・コディが手掛け、スピルバーグが製作総指揮をつとめる注目のドラマ作品。四重人格の主婦の生活を描くコメディ作品だ。

■サイヨップ、2年ぶりにNO.1 CM賞
Coca-Cola "Heist" dir: PSYOP
ワイデン・ケネディとサイヨップがタッグを組んだCM「Heist」が、NO.1 CM賞「OUTSTANDING COMMERCIAL」を受賞!今年のスーパーボウルにて公開された作品で、賢い昆虫達が眠っている男からコーラを頂くというもの。彼らの受賞は2007年「Happiness Factory」以来2年ぶり。他にノミネートされていた作品は、コンビニでビールを買う男が巻き込まれる悲劇を描いたBud Light「Magazine Buyer」などアメリカン・ジョークがふんだんに盛り込まれたラインナップとなっている。

■BBCの映像美が冴える歴史ドラマ「Little Dorrit 」
"Little Dorrit "プレビュー
UKのBBC制作ドラマ「リトル・ドリット」が、エミー賞に11賞でのノミネートという旋風を巻き起こした。これはチャールズ・ディケンズ原作、19世紀のロンドンで"債務者監獄"という借金者のための監獄を舞台にしたドラマ。アート・ディレクション賞、キャスティング賞、撮影監督賞、衣装賞などを総なめにした。日本でもぜひ放映してほしい良質ドラマだ。

■2年連続、サウスパークがアニメーション賞
"IMAGINATIONLAND Act 1"
NO.1アニメーション賞「OUTSTANDING ANIMATED PROGRAM」では、昨年に引き続き、ブラック・コメディアニメ「サウスパーク」が1時間以下部門を受賞。2009年3月に放映された、キリスト教をモチーフにしたエピソード「Margaritaville」が選ばれた。サウスパークWebサイトにて一部視聴することができる。一時間以上部門では、「パワーパフガールズ」のクレイグ・マクラッケンが手掛ける子供向けアニメ番組「フォスターズ・ホーム・フォー・イマジネーション・フレンズ」のエピソード、「Destination Imagination」が受賞した。

夜間の番組を表彰する「プライムタイム・エミー賞」のド派手な授賞式は2009年9月20日(日)に開催。60年代のTV局を舞台にした「マッドメン 」や「30 Rock」などの人気ドラマ陣より、今年の受賞を勝ち取るのは一体どの作品だろう?気になる方はWebサイトよりチェックしてみよう。

Emmy Award(エミー賞)

落書きだって水道だって電子楽器になっちゃう「ドローディオ」とは?!

"Drawdio"デモ映像
見ているだけでも楽しいけれど、作ってみるともっと楽しい手作り楽器「Drawdio(ドローディオ)」。デモムービーを見て頂ければ分かるとおり、鉛筆で描いたドローイング、蛇口から流れる水道など、意外な物体を「テルミン」のような楽器にしてしまう電子楽器だ。

これを生み出したのは、MITのJay Silver(ジェイ・シルバー)氏。制作のきっかけは、インド・バンガロールの市場でハーモニウム(インドのオルガン)を買って分解し、原型となるサーキットを作り出したこと。そのサーキットを利用し、インドのスラムにある学校で植物に電気を流して電子音を鳴らすワークショップを行っていたシルバー氏。友人の一人に「黒鉛も同じ働きをするよ」と言われ、鉛筆にオーディオをくっつけた「ドローディオ」が完成した。

ドローディオが機能するのは、伝導性を持つ黒鉛もしくは水をほんの少しでもいいから含む物体。伝導性がないものでも、刷毛で水を塗ったり油を塗ったりすれば音が鳴る。詳しい作り方はシルバー氏のWebサイトに掲載されているほか、USではキットを通販しているので、オリジナルのドローディオライフの参考にしてみよう!

2009年09月17日

パッション・ピクチャーズ×ビートルズ「ザ・ビートルズ・ロック・バンド」続編映像到着!

"The Beatles Rock Band Cinematic Outro" dir: Pete Candeland
以前ホワイトスクリーンにてお伝えした、ビートルズの楽曲をフィーチャーした音楽ゲーム「ザ・ビートルズ・ロック・バンド」が、2009年9月9日"999"の日に発売された。それに伴い、前回の映像「The Beatles: Rock Band」の続編となるエンディング映像も公開された。2Dアニメーションと3DCGを融合し、ロンドンの街に花が咲き乱れる幻想的な世界が繰り広げられる。

監督は前作に引き続き、パッション・ピクチャーズ所属のPete Candeland(ピート・キャンデランド)。アニメーションは同じくパッション・ピクチャーズのRob Valley(ロブ・バレー)とRee Treweek(リー・トレウィーク)が手掛ける。ビートルズは2D、モブなどはSOFTIMAGE XSIやAFX/Nukeにて制作するという2Dと3DCGを融合した作品となった。

ゲーム中では、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人からプレイヤーを選定。キャバーン・クラブの汗臭いギグからスタートし、伝説となったシェイ・スタジアムでのライブを経てアップル社(もちろんビートルズ所属のほう)屋上でのライブまで、彼らの栄光の日々を追体験する。「I Want to Hold Your Hand」や「Here Comes the Sun」、「In The End」といったお馴染みの曲をプレイできるぞ!

ちなみに、この素晴らしいオープニング&エンディング映像のほかにも各チャプターのオープニング映像として、カンザスのモーション・グラフィックス・スタジオMK12によるショートアニメーションも収録している。映像ファンにも見逃せない「ザ・ビートルズ・ロック・バンド」だが、今のところ日本発売は未定。はやくプレイしてみたい!

The Beatles: Rock Band

YouTubeからBBCまで、笑える動物アテレコバイラルムービー特選

YouTubeやニコニコ動画など、動画共有で人気のコンテンツといえば動物モノ。その中でも異彩を放つ、アテレコムービーをご紹介。シルバーウィークを目前に、連休進行で激務の日々を送るあなたに、笑いを癒しをくれる動物ビデオ選集をお届け!

■BBCが贈るネイチャーコメディ「Walk On The Wild Side」
"Funny Talking Animals - Walk On The Wild Side Preview - BBC One"
「モンティ・パイソン」、「リトル・ブリテン」…紳士の国英国に脈々と続くコメディの系譜を受け継ぐのはキュートな動物たちだった!現在BBCにて放映中のTV番組「Walk On The Wild Side(ワイルド・サイドを歩け)」は、伝統芸のハイ・クオリティなネイチャー映像をコメディにしちゃったリサイクル・プログラム。愛らしいマーモットが立っている映像に「アラン!アラン!…あ、アランじゃないや、あいつスティーブだ。スティーブ!スティーブ!」と勝手にアフレコしたり、えさを食べるリスにヒップホップサウンドをかぶせたりと、かわいい動物に別のペルソナを与えている。アフレコを手掛けるのは、TVで活躍するJason Manford(ジェイソン・マンフォード)やSteve Edge(スティーブ・エッジ)ら英国期待のコメディアンたち。オズボーン夫妻やトム・ジョーンズらのゲストを迎え、抱腹絶倒のショーを繰り広げる。ぜひ日本にも上陸して欲しい。

■猫語-英語翻訳機を使った?!猫会話バイラル
"Re: Cat Talking, Translation"
「Walk On The Wild Side」の元ネタといえる、大ヒットバイラルムービーがこちら。Andrew Grantham(アンドリュー・グランサム)が「うちの猫ちゃんたち、1時間くらいしゃべってるんです」という動画「The two talking cats」に勝手にアフレコした作品だ。「お前いっつも人の話聞いてないよな」、「あ、誰か来た」、「かわいいフリしろよ、なんかもらえるぞ」など、ブラックな内容になっているが、アンドリュー曰く「あくまで猫語-英語翻訳機を使った結果」だそう。

■フライドポテトになりたい不良チキン「Friends」
Burger King "Friends"
こちらはバーガー・キングのスティック型チキン「チキン・フライ」のCM。フライドポテトの友達とばかり遊ぶ息子に「付け合せと遊ぶと、お前も付け合せになるぞ!」と怒る父親。息子は震えながら「たぶん…たぶん僕はフライドポテトになりたいんだ!」と反抗する。…そして生まれたのがフライドポテト型チキン、というオチ。

■ハイテンションアテレコ「kittens inspired by kittens」
"kittens inspired by kittens"
人気サイト「BoingBoing」に「これまでのネット・ビデオの中でもっとも素晴らしいムービー」と言わしめたバイラル動画「kittens inspired by kittens」。ちょっと古臭い猫の写真集に、ありえないほどのハイテンションでアテレコをしていく少女。「わたしは彼女の母親です」「いいえ彼女は違います」など、なかなかシュールな展開が笑える。先日公開されたWindows 7のCM「Good News」も子供&動物の最強かわいいタッグだ。

※おまけ:ねこ缶のCM

2009年09月18日

NIKE×デヴィッド・フィンチャー最新CM、別人格を身に付けた「Trail of Destruction」

NIKE"Trail of Destruction (Alter Ego)" dir: David Fincher
アメリカ男たちの涙腺を緩めたNIKE×ワイデン・ケネディ・ポートランド×デヴィッド・フィンチャーのCM「Fate」から1年。同タッグによる最新CM「Trail of Destruction (Alter Ego)」がNFLのシーズンスタートに合わせて登場した。これは立体クッションが衝撃を吸収してくれる、ハイテク・アンダーウェア「プロ・コンバット」のCMだ。

前作では「続・夕陽のガンマン」のテーマをバックに、アメリカン・フットボールのスーパーヒーロー2人の半生をドラマチックに対比させた彼ら。今回もアメリカン・フットボールのスーパーヒーロー、ミネソタ・バイキングスの"パープル・ジーザス"ことエイドリアン・ピーターソンを起用し、彼の肌を"プロ・コンバット"の模様に変えてしまった。雪の降るフィールドを舞台に、別人格(Alter Ego)となったパープル・ジーザスが激しくぶつかり合う試合を描く。

コンセプトは、NIKEの本拠地にオフィスを構え、これまでもスパイク・リー×マイケル・ジョーダンCM「Cover」やチャールズ・バークレー出演CM「I Am Not a Role Model」など話題作を手掛けてきたワイデン・ケネディ・ポートランド。VFXは映画「デイ・アフター・トゥモロー」、「ウォンテッド」をてがけるカリフォルニア・サンタモニカのHydraulx(ハイドラックス)、撮影監督は「バーン・アフター・リーディング」や「トゥモロー・ワールド」のEmmanuel Lubezki(エマニュエル・ルベツキ)ら。このままフィンチャー映画が一本撮れてしまいそうな、豪華スタッフの競演を見よ!

NYのおしどりアニメ・スタジオ、タイニー・インベンションズ×TMBGのファンタスティックな世界

"Electric Car" dir: TINY INVENTIONS 
NY・ブルックリンのアニメーション・スタジオTINY INVENTIONS(タイニー・インベンションズ)が、人気ベテランロックバンド、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ(TMBG)とまたまたコラボレーションし、ミュージックビデオ「Electric Car」を創り上げた。これはTMBGの新作DVD「Here Comes Science」収録作品。タイニーインベンションズのディレクター、桑畑かほるさんにお話を聞いた。

――まず、タイニー・インベンションについて教えてください。
タイニー・インベンションは私桑畑かほると、夫のマックス・ポーターによるアニメーション・ユニットで、2008年に結成しました。結成のきっかけは、結婚当初にお互い違うスタジオでアニメーター/デザイナーとして勤めていたのですが、「自分の作品」をなかなか制作する時間がないことと、目標が無い事に不満の毎日で、独立を考え始めました。もちろん最初の一年近くはとりあえず生活の為に人にはあまり見せられない作品を作りましたが…(笑)。MV、子供番組、玩具のデザイン、公共広告、そしてインデペンデント短編アニメーションなど幅広く制作しています。

――タイニー・インベンションの作品は、アナログのテクスチャがデジタルによりより魅力的に描かれてますね。
私達の制作プロセスはちょっと特殊なんです。主にキャラクターやセットは手作業で制作していて、それらの素材をデジタル撮影し、After Effectsで特殊効果を合わせるという、手作業の暖かみとハイテクをバランス良く組み合わせる方法を取っています。

――前作「Davy Crockett In Outer Space」もDVDに収録されていますよね(前作「Davy Crockett In Outer Space」記事はこちら)。
あの時は実際に黒板にフレームごとチョークで書いたので、普段のようにコンピューターの前にへばりつく作業とは違い、おもしろい反面、体力的にきつかったです。でも曲も短く、制作期間も数週間長かったので、色々と試せる機会を与えてもらって楽しかったです。

――本作「Electric Car」のテーマは?
テーマは「電気自動車」です。環境に優しく楽しいイメージを主に、材料は全てリサイクルされた物、又はリサイクルできる物で作りました。この曲はTMBGの奥さんのロビンさんが歌っていて、歌詞の内容も優しく、かわいらしい内容だったので、その雰囲気をビジュアルで伝えられるよう構想を練りました。「come on and ride with me(おいで、僕と一緒に乗ろう)」というコーラス部分より、色々な人や動物が電気自動車に乗るなら、自動車が大きくならないと窮屈だと言う単純なアイデアから車を徐々に大きくすることにしました。DVD収録の他の曲では、DNAやコンピューターについてのテーマも扱っています。

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登場する電気自動車など、すべてリサイクル素材を使用している。
――制作期間はどのくらいでしたか?
依頼を受けてから2週間弱でキャラクターデザイン、コンセプトアート、絵コンテとアニマティックスを制作しました。アニマティックスはFlashで制作しています。それから1ヶ月かけて素材撮影とアニメーションを行い、最後の1週間で編集や特殊効果を入れました。合計約2ヶ月ですね。ツールは主にAfter EffectsとPhotoshopです。

――作業の分担はどのように行われるのですか?
私がキャラクターと背景を全て手作業で制作し、マックス・ポーターが写真撮影し全てをデジタル化してくれました。アニメーターのエリン・キルケニーが段ボールの車をデジタルで組み立て直したり、初期のデジタル化を手伝ってくれました。アダム・サックス、マックス、私の三人でアニメーションを制作し、マックスが最終的に特殊効果と編集を手がけました。

――「Electric Car」制作において苦労された点があればお教えください。
制作期間が短かったことですね。休み無く2ヶ月制作しました。でも制作現場は和気あいあいと楽しく、皆が良い作品を作りたいと言う想いから、あまり苦労とは感じなかったですね。観ている人たちが楽しい気持ちになれて、少しでも環境問題について考えられるような作品をと思っています。

夫婦でのアニメーション制作は、驚くほど楽しい反面、生活がアニメーション漬けになってしまうと語る桑畑さん。食卓でもアニメーションの話題づくしだけでなく、深夜に「あのシーンはちょっと変えたほうがいいんじゃない?」と起こされることもしばしばだという(笑)。そんな2人のアニメーションへの情熱と愛情がにじみでる作品たちの視聴は、彼らのWebサイトにて。

2009年09月19日

BCCKS発、かわいすぎて卒倒写真集「動物オメガ図鑑 カワイイのはクチでした」

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「動物オメガ図鑑 カワイイのはクチでした」
かわいい動物好きは卒倒必至!誰でもWeb上で本が作れちゃうWebサービス、"BCCKS"発の写真集「動物オメガ図鑑」は、動物のかわいい口元ばかりを集めたこれまでにない切り口の写真集。

作者は富士山麓のふもとに住む、本職はプログラマだという松原卓二氏。かわいい動物を心から愛し、プロばりの動物撮影技術を誇る彼は、2008年よりBCCKSにて自作写真集を公開し始めた。庭にやってくるリスのフサフサした耳毛や尻尾などが存分に楽しめる「りすぼん」、南紀白浜のアドベンチャーワールドで笹を食べるパンダをひたすら追った「監視記録0001笹を食べる幸浜」、静岡県掛川花鳥園の鳥写真を集めた「掛川花鳥園見物録」など、独自の切り口で動物写真を公開し人気を集めた。

マガジンハウスより書籍化された「動物オメガ図鑑 カワイイのはクチでした 」は、動物のかわいらしさとは耳でも尻尾でもなくω(オメガ)型の口もとである!という真理に行き着いた松原氏の集大成的作品。BCCKSにて公開された「ω collection」に、鳥羽水族館、おたる水族館、伊豆バイオパークなど日本中の動物園や水族館をかけめぐって撮影した77ものωが見開きで掲載されている。松原氏による、スッとぼけたようでするどい独特のツッコミもまたみどころ。

動物オメガ図鑑 カワイイのはクチでした

カナダ発のインタラクティブ・アワード「APPLIED ARTS」エントリー開始!

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カナダのアート&クリエイティブマガジン「Applied Arts」が主催するクリエイティブ・アワード「APPLIED ARTS INTERACTIVE AWARDS 2009」では、ただいまエントリーを受付中。本アワードは18年前からApplied Artsが開催しているアワードのインタラクティブ部門で、選ばれた作品はApplied Arts2010年3月号にて紹介されるほか、Webサイトで紹介される。今年の作品応募締め切りは2009年10月16日(金)。Webサイト、Web広告、などの各カテゴリが用意されているので、詳細は公式Webサイトにてチェックしてみよう。

APPLIED ARTS INTERACTIVE AWARDS 2009
応募締切:2009年10月16日(金)
応募資格:不問
応募作品:2008年9月から2009年9月にかけて公開され、2009年11月までオンラインにて公開されているWebコンテンツ。
エントリー料金:1エントリー 140USドル
応募方法:公式サイトよりエントリー
問合せ先:awards[at]appliedartsmag.com

2009年09月20日

クリエイター集団セミトラ、初の個展「tFont/fTime」がYCAMにて開催

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「tFont/fTime(ティーフォント・エフタイム)」
昨年開館5周年を迎えた山口情報芸術センター(YCAM)にて、クリエイター集団「Semitransparent Design(セミトランスペアレントデザイン)」の個展「tFont/fTime(ティーフォント・エフタイム)」が開催中。

2003年の設立以来、Webデザインから、グラフィックス、インタラクティブデザインなど、メディアテクノロジーとデザインをクロスオーバーさせる活動を行ってきた彼ら。今回はアートユニット「Semitra(セミトラ)」による、時間によってフォントが変容していくユニークな新作インスタレーションを展示する。

「tFont」は2次元であるフォントに時間軸を加えたものです。一見でたらめな光の点滅に見える映像は、文字の軌跡を描画しており、シャッタースピードを落としたカメラなどで撮影することによって初めて読むことができます。このフォントのオリジナルは動的で読めない光の点滅であり、可読を獲得するためには写真を撮るなどの加工が加えられることになります。つまり「tFont」は他者によって加工/変形されることが前提に設計されたフォントです。そして、この加工/変形によって伝播していくウェブ的な文化に、ウェブクリエイティブの可能性を感じています。 (田中良治/セミトラ)

本インスタレーションは、現地に行けない人でも、Webサイトから参加することができる。実空間とWebの世界をデザインで繋ぐ彼らの世界をのぞいてみよう。

■「Semitra Exhibition "tFont/fTime"」
日程:2009年9月19日(土) - 2010年1月10日(日)
時間:10:00 - 19:00
料金:無料
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日(火)-1月3日(日) ※10月26日(月)-11月6日(金)は、 展覧会のみ臨時閉場
会場:山口情報芸術センター
〒753-0075 山口市中園町7-7
問合せ:TEL:083-901-2222、e-mail:information@ycam.jp

2009年09月21日

デジタル映像祭「ワンドットゼロ2009」注目作品はこれだ!

UK生まれのデジタル映像フェスティバル「onedotzero(ワンドットゼロ)」、ヨーロッパツアーが現在開催中。ヨーロッパを巡る映像とアート、音楽、その他さまざまなカルチャーが一体となった祭典より、ホワイトスクリーンが選ぶ注目作品をご紹介。

■革新的かつレアなMVが続々「wavelength」
AUTOKRATZ "Stay The Same" dir: Laurie Thinot
革新的かつレアなMVを扱う「wavelength」。シャイノーラ、スパイク・ジョーンズ、ローガンらの人気ディレクター作品のほか、新進気鋭のクリエイター作品も。注目はパルチザンのLaurie Thinotによるひねくれたモーション・グラフィックス作品、AUTOKRATZ「Stay The Same」、UKのkenny franklandによるプリンタをひたすら3DCGで描いたMistabishi「Printer Jam」、同じくUKのjo apps + kate morossによるシミアン・モバイル・ディスコ「Audacity of Huge」、ほかリトアニアのandrius kirvelaによるシュルレアリスムなアニメーションMV「Who's Shot the Silence」などがラインナップしている。

■学生から実験アニメまで先鋭的な作品たち「wow + flutter」
"Peripetics" dir: Zeitguised
モーション・タイポグラフィやプロセッシングなど先鋭的な作品を扱う「wow + flutter」。バンクーバー・フィルム・スクールの生徒らによる政治問題をモーション・グラフィックスで表現する「Iran: A Nation of Bloggers」やオランダのモーション・デザイナーtom geraedts(トム・ジェラッツ)による盲目の人の心象風景を表現した「eros」、ロシアのmaxim zhestkov(マキシム・ゼスコフ)によるミニマルなアニメーション「onedreamrush」、stash58にも収録されている実験アニメmurat pak「garamond」 など。

■日本のアーティストの作品をフィーチャー!「j-star」
"electric stimulus to face -test3" dir: Daito Manabe
日本のアーティストの作品をフィーチャーする「j-star」。ホワイトスクリーンにも登場したキャビア中村剛監督テイ・トウワ「mind wall」、東弘明監督アポジーMV「アヒル」、丹下紘希監督マキシマム・ザ・ホルモンMV「ビキニ・スポーツ・ポンチン」のほか、teevee graphics田辺秀伸監督のbeat crusaders MV「phantom planet」、奇想漫画家/映像作家の駕籠真太郎監督「恐怖のゴルフ場」、イラストレーター/アニメーターの木村タカヒロ監督「born to bone」、アニメーション作家の水江未来監督「DEVOUR DINNER」ら気鋭の作品、ヴィジュアルデザインスタジオWOWの「another perspective」、メディア・アーティスト真鍋大度監督「electric stimulus to face - test 6」からMTVでおなじみの富岡聡監督の「ウサビッチ」、TVゲーム「せがれいじり」などで知られるCG作家秋元きつね監督「meat or die」などなど、バラエティに富んだラインナップになっている。

■UKの新しい才能をレコメンド「new british talent 09」
"Eel Girl" dir: Paul Campion
こちらはUK期待の新人作品を紹介する「ニュー・ブリティッシュ・タレント」。ワープ・フィルムプロデュースの影絵アニメーション「ROUND」(kirk hendry監督)や残業中の男が見つけた異次元への扉をめぐるショートフィルム「The Black Hole」(phil + olly監督)、サウンドもアニメーションもローファイなゆるいタッチのアニメーションMV「White Corolla」(julia pott監督)、ウナギ女が登場するホラー・ショートフィルム「Eel Girl」(Paul Campion監督)、本物の人間にしか見えないラジコン制御ロボットを創り上げた「the hobbyist」(justin a waite監督)など、英国のウィットに富んだ作品たちが揃っている。

ほかにも、ファッション雑誌「dazed & confused」とのコラボレーションプログラムやパルチザン所属作家の作品紹介など盛りだくさんで贈るワンドットゼロ。詳細なラインナップは公式Webサイトにて。

2009年09月22日

“破壊と再生”!ドーピング・パンダの新境地!?大月 壮によるMV「ANTHEM」

ドーピング・パンダ "ANTHEM" dir: 大月壮
映像作家の大月壮といえば、アニメーション名作APOGEEのミュージック・ビデオ(MV)「Just a Seeker's Song」や、記憶に新しい「スプリング・ストレンジャー」、最新作ではBARTS DVDシリーズからの「バカ走り」と、独特の美意識と、一見ばかばしい映像の奥に潜む独自の哲学が魅力の監督。

そんな大月氏が初の実写MV「ANTHEM」を完成させた。今作品はドーピング・パンダの11月4日発売のミニアルバム「anthem」に先駆けてのMV。画面がどんどん色の洪水の中にモッシングされていく、やはり一癖ある仕上がりに。アーティストからは「大月さんらしい、普通でないビデオを撮ってください。」とのお題が提示された。

早速、制作の裏側を聞いてみると、
「超過酷なスケジュールだったんです。自ら全部の要素に関わっていて企画が固まってから、美術制作、出演エキストラの衣装制作からロケ地探し、キャスティング、CG&編集も全部を約10日でやりました。」 協力してくれた美大生、衣装制作を担当した油谷氏(通称AVU)など多くの人との神がかった奇跡的な出会いがこの作品を完成に導いてくれたそうだ。
■イタコMV!?
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ドーピング・パンダ "ANTHEM" dir: 大月壮
大月氏らしい仕上がりの今作。いつも登場する“神”が今回は出ていないのか、と聞いてみた。

「いや、これは神が僕にイタコ状態になって映像を作っているというコンセプトなんです。歌詞の「交わりたい」という言葉に触発されています。映像表現で自由に色んなものを交わらせる事のできるツールといったらグリーンバック撮影とCGだなと思ったので、通称「グリーン祭」と称した祭りを行っているという舞台設定で、DOPING PANDAはシャーマン楽団、周囲にはグリーンの物を求めてる神様がウロウロしていて、それを正面から撮影してる神様とその横にはノートパソコンを持って編集している神様がいます。映像の後半部分のグチャグチャのCGはそのノートパソコンを持った編集の神様が世界をグチャグチャに交わらせている、という設定です。そこが僕の「イタコポイント」です。映像中の説明がヘタ過ぎて普通に見てもわ からないと思いますが(笑)」

既存のフォーマットとは別視点で創られた「Anthem」を感じてみよう!

ミニアルバム「anthem」
完全生産限定盤
CD+DVD(¥1,980税込)
※DVD収録内容
「anthem」のMV、「DOPING PANDA LIVE IN TOKYO at LIQUIDROOM 20090723」 本編60分ノーカット収録。当日ゲストのヒダカトオル(BEAT CRUSADERS)との共演レア映像2曲も収録。

2009年09月23日

メディア・アート最前線!アルス・エレクトロニカ注目の受賞映像作品とは

2009年9月3日(木)より8日(火)まで、世界最大規模を誇るメディア・アートの祭典「Ars Electronica 2009(アルス・エレクトロニカ)」がオーストリア・リンツにて開催された。世界31ヶ国から800人以上のアーティストや科学者を集め、科学から音楽まで300以上ものイベントが開催されるビッグ・イベントだ。その中でもインターナショナルなサイバーアートのコンペティション「アルスエレクトロニカ賞」より、ホワイトスクリーン注目の受賞作をピックアップ!

■コンピューター・アニメ部門グランプリは「HA'Aki」
"HA'AKI" dir: Iriz Paabo
グランプリである「ゴールデン・ニカ」を獲得したのは、カナダの女性アニメーション作家Iriz Paabo(イリツ・パーボ)による「HA'Aki」。カナダで人気のスポーツ、アイス・ホッケーをアブストラクトなタッチで表現している。アニメーションと音楽が同時にオーガニックに融合しながら作られた抽象的かつ印象派的フィルムだ。ホッケーを芸術的に高めたという70年代のスター選手、エリック・ネステレンコにインスパイアされたという。

■プロセッシング製MV「The Nest That Sailed The Sky」が入賞
Glenn Marshall"The Nest That Sailed The Sky" dir: Glenn Marshall
グランプリの次に栄誉ある賞「ディスティンクション」が授与されたのは、フランスのプロダクションチームDark Prince による短編アニメーション「Skhizein」と、Glenn Marshall(グレン・マーシャル)による「The Nest That Sailed The Sky」の2作品。「The Nest That Sailed The Sky」はUKの大御所ミュージシャン、ピーター・ガブリエルのミュージックビデオ。デザイン/アートの作品制作に特化したオープンソースのプログラミング環境「Processing(プロセッシング)」で生成されている。マーシャル監督はこの作品のために、茎や巣が有機的なモーションを描く6つのシークエンスをプロセッシングで生成した。この作品を元にしたビジュアライゼーションは、現在iPhone用アプリとしても開発中で、音楽やタッチとともに気軽にいじれる「美しさ」のアプリとなる予定だそう。

■日本から「Open_Sailing_Crew」がグランプリ!栄誉賞は11作品
"Open_Sailing 4 minutes concept"
今回日本からは、1作品がグランプリを、11作品がHonorary Mention賞(栄誉賞)を受賞。ネクスト・アイデア部門にてグランプリを受賞したのは、メディア・アーティストの尾崎ヒロミと原田セザール実によるプロジェクト「Open_Sailing_Crew」。世界中からさまざまなジャンルの人間が集まり、「海に浮かぶ国際海洋ステーションを建設する」目標に向かってブログやフェースブックなどで議論や研究を続けるオープンソースのプロジェクト。「Web2.0」の世界を現実にしてしまおうという試みだ。

栄誉賞には、デジタルミュージック部門にてフォルマント兄弟(佐近田展康+三輪眞弘)による「フレディの墓/インターナショナル」、IAMAS ガングプロジェクトから生まれた「Jamming Gear」、ハイブリッドアート部門にてdoubleNegatives Architecture (ダブルネガティヴス・アーキテクチャー)による建築インスタレーション「Corpora in Si(gh)te」、ネクスト・アイデア部門ではナリタテツヤによるその日の天気をパンにトーストする作品「Toaster to understand today's weather」が並んでいる。

2009年09月24日

ジム・ジャームッシュ監督が語りつくす!最新映画「リミッツ・オブ・コントロール」

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(c) 2009 PointBlank Films Inc.
映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス」から「コーヒー・アンド・シガレッツ」など、独特のテンポの映像とユーモアで醸すオフ・ビートな作風が世界中の映画ファンを魅了する映画監督、ジム・ジャームッシュ。彼の4年ぶりの最新作「リミッツ・オブ・コントロール」はウォン・カーワイ作品で知られるクリストファー・ドイルとタッグを組み、映像美が冴え渡るジャームッシュ節全開の作品だ。「絵コンテは作らない」という独自の映画術や、クリストファー・ドイル(かなりの変わり者らしい)との映画作りについてなど、ジャームッシュ監督のインタビューをお届けしよう。

――映画のタイトルは、ウィリアム・S・バロウズが1970年代に書いたエッセイ(リミッツ・オブ・コントロール)ですが、この意味するところは?
このエッセイは、支配機構としての言葉を主に扱っている。「言葉はいまも支配のための道具である。提案も言葉。説得も言葉。命令も言葉だ。過去に考案されたいかなる支配機構も言葉がなければ運用できなかったし、外からの力や精神の物理的支配だけに依存した支配機構は、どれもすぐに支配の限界にぶち当たるだろう」。その作品全体から刺激を受けて、人がどのように物事を認識しているか、人がどうして支配されることを求めるのかについて考えるようになった。エッセイを作品の内容に直接的に取り入れることはしなかったが、タイトルを使ったんだ。

また、冒頭で登場する詩人アルチュール・ランボーの「le Bateau Ivre(ル・バトー・イーブル)」からの引用は、撮影終了後思いついた。精神錯乱のメタファーなんだ。作為的な感覚の混乱だよ。だからもしかするとこの引用は映画の最後に持ってくるのが一番適切なのかもしれないね。

――この作品に影響を与えている映画などありますか?ティルダ・スウィントンの演じる人物がいくつかのタイトルを繰り返し口にしてますね。
ジャック・リヴェットがジョン・ブアマンの傑作「殺しの分け前/ポイント・ブランク」をリメイクしたらどんな感じになるだろう、或いは、マルグリット・デュラスがジャン=ピエール・メルヴィルの「サムライ」をリメイクする感じと言った方がいいかな(笑)。なんとなく、フランチェスコ・ロージの作品のような70年代、80年代に撮られたヨーロッパの犯罪映画が頭にあったね。作品を模倣するということではなく、むしろそのなかにスタイルを見つけるという意味で、アイディアの源となる印象的な作品を思い浮かべていた。

なかでも一番重要だったのが「殺しの分け前/ポイント・ブランク」。制作会社も「ポイントブランクフィルム」という名前にした。クリストファー・ドイル(撮影監督)とエウヘニオ・カバイェーロ(プロダクション・デザイナー)と一緒にこの映画を研究した。リズムではなく作品を様式的に分析したんだ。例えば、映像のなかの中にある映像、ドアや窓やアーチ道などの枠で切り取られた物体、反射面を使って意図的に外部のものと内部のものを混乱させるように撮ったショットなどだ。

「殺しの分け前/ポイント・ブランク」は、最近亡くなったドナルド・ウェストレイクの小説(※邦題「悪党パーカー/人狩り」)が下敷きになっている。全作品にパーカーというキャラクターが登場する。パーカーはプロの犯罪者で、非常に落ち着いている。仕事に取り組んでいるときは、セックスにもアルコールにも他のどんな娯楽にも惑わされることはない。このシリーズでは、いつも彼の周りにいる人たちがトラブルに巻き込まれて、彼自身の非常に慎重な行動とは正反対のむちゃくちゃな状況に陥るんだ。魅力的なキャラクターだよ。あらためて読み返すことはしなかったけど、このシリーズ小説は作品に大きな影響を与えている。僕の頭のなかでは、シリーズ小説や映画「殺しの分け前/ポイント・ブランク」の中のキャラクターが、この映画のキャラクターがどうやって誕生したということと常に関連づいているんだ。

それと、ここ何年か、イザック(主演を務めるイザック・ド・バンコレ)をある種の人目を忍ぶ任務を負った寡黙で力強い役柄で使って映画を撮りたいという思いがあったんだ。タイトルの件やイザックをそうした役柄で使うという構想に加えて、リミッツ・オブ・コントロールは物が集まり始めたことで実現したというのもある。この映画のためにいつも色々と集めていたんだ。

――非常に色彩豊かなとスペインの風景が印象的ですが、ロケ地もその一つでしょうか?
僕はずっとスペインで映画を撮りたいと思っていた。僕の古い友人でこの映画のカルチャー・アドバイザーでありスパニッシュ・シネマテックの責任者でもあるチェマ・プラードが、マドリードのすばらしい建築物トレース・ブランカスに家を持っているんだ。最初に彼を訪ねていったのは、少なくとも20年は前だ。その建築物は1960年代後半に建てられたもので、僕は常々なぜ他の連中がもっとあそこで撮影しないのか不思議に思っていた。今回やっとそのなかの部屋のひとつで撮影できた。空き部屋を使って、内部を自分たちで造り込んだんだ。

イザックの演じる人物が旅をするスペイン南部の自然のままの風景は、とても風変わりで夢のようだった。セビリアは世界で一番好きな街で、ずっと魅了されつづけている。ねじれたカーブを描く狭い路地や、建築物の精巧さ…バルコニーがいたるところにあって、通りから見上げた人にしか目にしないバルコニーの下面までが凝ったタイル張りなんだよ。セビリアでイザックの演じる人物が滞在する部屋の階段のタイル細工は、まさに見事としか言いようがなかった。最初にあそこへ行ったのは1980年頃で、ファブ・ファイブ・フレディ(※アメリカ人ラッパー)と一緒だったな。オーソン・ウェルズ監督もテレビ・インタビューで一番好きな都市はどこかと聞かれ、迷うことなく「断然セビリアだ」と答えていたよ。たしか彼の墓はセビリア郊外のどこかにあるはずだよ。

そんな風に全てのピースをつなぎ合わせていき、セビリアを念頭に置いたとき、スペインで全てが形をなし始めた。

――ご自身による脚本ですが、どのようなアプローチで書かれたのでしょうか?
この脚本は最初25ページ分の物語だったものを、制作段階で膨らませていったんだ。最初からそうしようと決めていた。脚本が自然に成長するにまかせて、従来の脚本というものは作らないようにした。だから現場では常にアンテナをはって作業していたし、いつも何かを再検討したり、作品が自然とある方向に向かっていくのに身を任せたりする態勢が整っていた。プロダクションデザイナーのエウヘニオも、変更ありきということを実に寛大に受け入れてくれた。「脚本にこのシーンはこうと書いてあるから、それを実現させよう」というのではなく「これがシーンのスケッチだけど、何を連想する? 物でも何でもいい。新しいアイディアはないか?」という具合だ。

これはいつもの僕の手順じゃない。普段は最初からかなり細かい脚本を書いている。でも今回は指示も最小限で、実際のところ最初はセリフもなかった。撮影を進めるなかで、一連のセリフを作っていったんだ。

――絵コンテやショットリストは存在したのでしょうか?
僕は絵コンテを描いたことがないんだ。それに最近の作品では、ショットリストも全く書いていない。だからこの映画でも、ロケ地の視察は非常に重要だった。全てのロケ地にまず独りで、それからクリスと一緒に足を運んだよ。ふたりでカメラの動きだとか、そこで物語のどの部分を撮るべきかといったことを、より一般的な方法で相談し始める。ふたりともよくショットについてのアイディアを思いついたし、デジタルカメラでシーンのスケッチ用に写真も撮ったけど、それと同じショットを作品のなかで使うことはほとんどなかった。撮影を始める前の数カ月間は、1度につき2週間の時間を取ってクリスに会い、とにかく話しまくってアイディアを出し合った。

クリスとは長年のつきあいで、数年前にジャック・ホワイトのバンド、ザ・ラカンターズのミュージック・ビデオ「ステディ、アズ・シー・ゴーズ」を一緒に撮ってからも、いつかまた一緒に仕事をしようとずっと言っていたんだ。

■想像力は信仰。"想像する力は、人間が与えられたもっとも力のある才能だ"
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ジム・ジャームッシュ監督 (c) 2009 PointBlank Films Inc.
――作業の分担はどのように行われるのですか?
過剰な演出はしたくなかったが、それでもその場所の色が持つ価値は残したかった。ただ技術的なものよりもフレーミングによって強調するようにした。フィルムは、カラーバランスの良さを考えて富士フイルムのものを使った。クリスがこの件について小論文を書いている。例えば、異なるフィルム上で、緑色と並んだ赤色が微妙ではあるが目に見えて違って見えるかとか、文化的経験といった要因に依存して人の目がどんな風に異なった反応を見せるかといったことが書かれている。

撮影中に気がついたんだけど、クリスはセットの中で、その場所を明るくするためではなくむしろ影を作るために照明を使っていた。これはポジティブな部分とネガティブな部分の対比の認識を逆転させたんだ。例えば日本では人が床に座るけど、その時は部屋がポジティブな場所と認識され、その部屋にあるテーブルや椅子の上はネガティブな場所だと捉えられる。同じ場合でも欧米人は逆の認識を示すんだ。

僕らは画家の感覚を目指していたから、媒体は35ミリカメラと特性のフィルムとレンズにこだわった。それ以外の撮影方法はいっさい頭になかったから、他と比べることもしなかったよ。そして、単に作品を分解するように仕事をするんじゃなくて、自分たちの周りにあるものに夢中になる無垢な能力を取り戻そうとしたんだ。もちろん映画がきちんと仕上がるように気をつける必要はあったし、僕もセリフや俳優の演技については心を配っていたけどね。

――クリストファー・ドイルと今回長編を共に手がけていかかでしたか?
クリスは視覚的に衝撃を受けると、もう子供みたいに夢中になって興奮するんだ。目をキラキラさせてね。それがまわりに伝染する。僕は普段、自分の作品の枠組みをかなりきっちりと管理するし、撮影監督とも密に連携をとる。だがクリスの仕事や仕事に対する柔軟な姿勢には、なにか不思議な力があるんだ。どう説明していいか分からないけど、枠組みは広げられ、僕自身が認識していたものよりもずっと柔軟性を持ったものになる。クリスと一緒に働くには自分の凝り固まった考えを捨てて、過去の共同制作のときよりも撮影監督の仕事の縛りをゆるくすることが大切なんだ。ダイナミックなショットを考えるときなんか、クリスはなんとなく野性的になるところがあるからね。 クリスは、本当にアイディアが豊富なんだ。つきる事がない。これがダメならあれは?と、まるで、川を泳ぐ魚のようにね。型にはまってないし、エネルギッシュだし、僕にとっては素晴らしい撮影監督だよ。

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ジャームッシュ監督(左)、クリストファー・ドイル(右) (c) 2009 PointBlank Films Inc.
――そうした仕事の仕方は、撮影中にはどう作用しましたか?
あるシーンに取り組んでいて、僕が「こんな風に撮ろうと思ってるんだ」と言うと、クリスは最初のショットにしか興味を持たないということがよくあった。残りのショットについては「ああ、それは考えたくない」って言うんだ。彼はそれからカメラのアングルを決めるんだけど、ほとんどの場合、僕がカメラを置こうと思う場所とは違っている。そして9割方、僕が考えたものよりもいい画が撮れるんだ。それにクリスはとにかく仕事が速い。クリスのスピードがなかったらリミッツ・オブ・コントロールをスケジュール通りに仕上げることはできなかっただろう。これまでは1日で平均24シーンくらいを撮っていたが、今回は1日に35シーンは撮ったと思うよ。

クリスと「これを見るのは今回が初めてだ」という表現を使ってよく話したね。逆のとらえ方をすれば「もう二度とこと部屋を通ることはないだろう」という感覚だ。僕らにとって映画は自分たちのものの見方だからね。よくふたりで、観客の感覚を変えるなにかを生み出したいって言っているんだ。お客さんが映画館を出たときに、彼らのものの見方がたとえ一時的であったとしても新しく変わっていて欲しい。テーブルの上の平凡なコーヒーカップや、腰を下ろしている部屋に差し込む光を見るときの見方がね。ウィリアム・ブレイクは僕の尊敬する監督のひとりだけど、彼にとって想像力は信仰なんだ。なにかを想像する力というのは、人間が与えられたもっとも力のある才能だ。それは科学の分野でもどんな表現形式でも同じことさ。

人がそれぞれどんな風に世界を見ているかは、そしてその世界のなかの人の意識も、主観的なものだ。ものの意味や、もののイメージをどう捉えるかという点で、個人一人ひとりがすでに確立されている支配を拒む権利を持っている。映画は、人が自由に理解をするものだと思っている。今回のタイトルは、こういった考えがあって気に入ったんだ。自分たちの支配には限りが有る。もしくは自分自身の支配…なんだろうね。

■ストーリーについて
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(c) 2009 PointBlank Films Inc.
――同じセリフや演出が繰り返されるという点に関してですが、これはこの主人公が日々自分の仕事を繰り返していることを想起させるのが狙いですか?
というより、そうした繰り返されるシーン、例えば繰り返し列車に乗ったり美術館を訪れたりするシーンは、毎回それぞれのシーンのバリエーションとして再現されている。クリスと僕は一連の変化が持つ美しさについて話し合った。芸術的な表現には不可欠な要素だ。バッハは同じテーマを何度も繰り返し使うけれど、すべてをほんの少しだけ変化させていて、それがすごく美しいんだ。ポップ・ミュージックや小説、建築でも同じことが言える。

僕も多くのバリエーションを使ってきた。「ミステリー・トレイン 」では3つのバリエーション、「ナイト・オン・ザ・プラネット 」では5つ。「コーヒー&シガレッツ 」にもいくつか繰り返すシーンがある。確実に自分が好きな作法だが、「繰り返す」という事より、バリエーションに焦点をおく事が大事なんだ。でもバリエーションにおける「繰り返し」も非常に大切。台詞も何度も繰り返しているが、前とは違ったバリエーションがあるはずなんだ。

――繰り返し描写される一つ、美術館でのシーンは、主人公の任務ではあるものの、美的感覚も感じます。
彼はそこへ行き、毎回1枚だけ絵を選ぶ。僕も同じで、なにかに感銘を受けたら、そのことで頭がいっぱいになる。つまりこれは、彼は絵を見るときと同じ見方ですべてを見ているという発想なんだ。彼はプールで泳いでいる裸の女の子を見るときも同じ見方をする。皿の上の洋梨を撮ったシーンでも同じで、僕はこのシーンを絵のように見せたかった。黄金の塔(※セビリアにある建築物)とポストカードを見比べるときも、電車で移動するときの動きのある風景を見るときでさえ同じなんだ。

映画というとまず視覚的な形式が考えられるが、この役の意識は彼の音のとらえ方によって広がっていく。ギターをかき鳴らし、ヘリコプターの音に反応する…音と音楽は僕にとって常に極めて重要な要素で、リミッツ・オブ・コントロールでは今までに撮ったいくつか作品のよりも、さらに重視しているかもしれない。

■音楽について
――音楽ということですが、この作品にとっての音楽についてお聞かせください。
映画は音楽とかなり直接的に結びついているんだ。なぜなら音楽はその作品の持つ独特の拍子で、その作品独特の動きのある景色を映し出しながら、聴いている人の前を通り過ぎていくからね。それは絵を見るのとも、本を読むのとも違う感覚だ。映画と音楽は観客をドライブに連れだしてくれる。人の意識や元来は音楽的な人の情緒反応を、映画を通してどう引き出すかということに意味がある。 リミッツ・オブ・コントロールでは編集担当のジェイ・ラビノウィッツが、今回も音楽担当を兼任している。ここ最近の作品2、3本でこのやり方を取ったけど、上手くいっている。 この作品では「ブロークン・フラワーズ」と同じように音楽は既存のものを使った。だけどジェイと僕が編集室に入るまでは、どの音楽をどのシーンに使うか未定だった。 まあ、作品ごとに自分で雰囲気に合うと思った音楽をファイルしたものは持っているし、撮影前であってもそこからひらめきを得ることはある。僕が音楽を選ぶから、本当の意味での音楽担当はいないんだ。ジェイは、音楽をうまくはめ込んだり短く編集したりすることの天才で、僕が「最初と最後の部分だけ欲しいんだけど、真ん中のパートは要らない」と言っても平気だしね。

――今回の作品ではどんな音楽を使いましたか?
リミッツ・オブ・コントロールを書いたときすでに、サン&ボリス、アース、ザ・ブラック・エンジェルズの楽曲から何曲か使おうと思っていた。クリスがボリスの音楽を聞けるようにCDを作ったよ。ボリスは日本のバンドでサイケデリック・ノイズ・メタルに分類されるんだけど、彼らはとにかく独創的なんだ。色んな物と音楽とが美しく混ざって融合しているんだ。全てを受け入れている音楽といった感じ。彼等に影響を与えるもに対し、楽器で返答しているような感覚が伝わってくる。僕はインスピレーションをたくさんもらったね。自分で音楽を作曲する感覚で、この映画も作っている。

次に、僕が愛してやまないシューベルトの弦楽四重奏曲から美しい「アダージョ」を選んだ。どうしても作品に入れたかったんだ。 それから、この映画の音楽的な布地を織るためのの3つ目の材料を求めて、様々な形式のフラメンコを探し始めた。そのなかのひとつ、ペテネラスが私の心に強く響いた。かなり風変わりで、ほとんどのフラメンコ・ミュージシャンやジプシーの間では禁じ手なんだ。ほとんどが死や悲劇、失恋を歌ったものだ。私が作品のなかで使ったペテネラスの歌は「エル・ケ・セ・テンガ・ポル・グランデ」というタイトルで、その歌詞は映画のなかのセリフにも出てくる。クリスとエウヘニオと僕の3人はマドリードでラ・トゥルコに会ったとき、もうこれ以上フラメンコ・ダンサーを探す必要はないと悟った。彼女には圧倒されたよ。僕が作品のなかに太極拳がでてくることを伝えると、彼女は「太極拳フラメンコ」のクラスを教えていると言った。足を踏みならす動きよりも、ゆっくりとした手の動きをより重視したものだ。彼女は歌手のタレゴン・デ・コルドバとのギターのホルへ・ロドリゲス・パディージャと一緒に、そのスタイルをペテネラスのシーケンスに取り入れてくれた。

マヌエル・エル・セビージャノの「(ボル・コンパシオン・)マラグエニャス」という小曲も使った。1920年代に蝋管に録音されたものだよ。ジョン・ハートが演じている人物がその曲についてなにか言って、セビリアにいるイザック演じる主人公がベッドに横になっているときに、窓から漏れ聞こえてくるそれを耳にするんだ。

――それではこの映画用に作ったオリジナルの曲はないのですか?
美術館のシーンと他にもいくつかの箇所で、ぴったりはまる曲を見つけられなかった。それで僕たちのバンド「バッド・ラビット」(カーター・ローガンとシェーン・ストーンバックと僕のことだけど)は、ドラムとエレキギターを使ったサイケデリックな曲をいくつか作った。バッド・ラビットは今、映画音楽じゃなくて、もっとトランスに近いサイケデリック・ロックの新作レコードに取り組んでいているんだ。

映画の作り手として、僕は自分がミュージシャンのような反応をすると思っている。ギターを取り上げて、いくつか音を鳴らしてみて、その音が自分をどこに連れて行ってくれるかを見るのが好きなんだ。それが僕の目指す映画制作へのアプローチの仕方だ。僕にとっては、プロットではなく登場人物が常に作品の中心にいる。俳優たちは作品の感情的な部分を表現するための楽器なんだ。ストーリーはその次だよ。

■キャスティングについて
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(c) 2009 PointBlank Films Inc.
――俳優たちとはどれくらいリハーサルを行いましたか?
僕は俳優から希望が出ない限り、リハーサルはしたくないと思っているんだ。それよりも俳優たちと話をしたり、役のついている俳優と一緒に作品に登場しないシーンをやったりして、その役を固めていく。そうやってカメラをまわせば、俳優たちは準備しすぎることなく想定された役どころに合わせて反応することができるからね。

ただリミッツ・オブ・コントロールでは、ビル・マーレイのシーンでリハーサルを行った。動きがちょっと複雑だったんだ。というのも、そのシーンは作品のなかでも唯一、固定した追跡カメラから始めて手持ちカメラに移行する部分でね。作品のスタイルを崩すシーンで、照明もぎらぎらとして見苦しく、作品の他の部分と違って絵画的でもない。

それに、こんなことがあったんだ。ビルは彼の崇拝している(僕も同じ気持ちだ)ジョン・ハートにそれまで一度も会ったことがなかった。それでビルは僕とジョンと一緒にセビリアでランチをしにやってきた。ビルがジョンに役作りのプロセスについて尋ねると、ジョンはこう答えた。「僕はヴァイオリニストのようなものだ。楽譜を受け取ったら、それを変えることも書き直すこともしたくない。そこに書かれている通りに演奏したいと思う。それも自分に可能な限りの最高の演奏をね」。ビルとジョンは同じホテルに泊まっていて、毎日一緒に朝食をとるようになり、親しくなっていった。それでビルは僕のところにやって来て「ジョンとこのシーンについて話したんだけど、脚本に書かれている通りにリハーサルをしてみたいんだ」と言った。ビルは「ブロークン・フラワーズ」でも脚本から大きくそれることはなかったし、セリフのあるシーンでもリハーサルはしなかった。彼は今回、違ったプロセスで冒険したかったんだと思う。

――工藤夕貴演じる"分子"(モレキュール)はどのようなキャラクターの人物ですか?
彼女の役は、何かに例えた役柄です。科学の世界で発生する興味とか、想像力などを祝う役なんです。台詞では、「分子が物をどう構造するのか?」について話しています。可能性はたくさんあるのに、我々は全ての可能性を捨てている気がします。彼女には冷たさを感じさせないような話し方をして欲しかった。だからあえて、彼女には科学のレクチャーを省いた。ユウキはこのキャラクターにぴったりだったよ。英語でも彼女はこういう話(科学について)ができるし、またイザック役が彼女に興味を示すような役を演出したかった。ミステリアス、フェミニン、少しセクシーで、支配的。でも冷たくなくて、おしつけるような性格じゃない。よく映画で出てくる、ミステリアスな変なアジア人役の役柄ではなく、ユウキそのものを少し役柄に入れたんだ。

――今までもイザックとは友人で彼と一緒に働いてきたと思いますが、この作品でおふたりの世界がさらに広がったと感じますか?
イザックは俳優としても人間としてもすばらしく、気がつけばすでに25年来のつきあいだ。僕らの友情、僕らが一緒に作った作品があったからここまでやってこられたし、彼も真剣に映画に取り組むようになったのだという気がする。数年前、イザックが僕にパスポート大の自分の写真を2枚くれた。1日に1枚ずつ撮ったもので、1枚目のときは彼はひげを生やしていた。翌日、彼はひげを剃って写真を撮った。まったく違う人に見えたよ。

俳優としての彼の一番好きな点は、大げさな演技をする必要がないところだ。彼はすごく人間らしい小さな動きで演じることができる。観客はそれを解釈するんだ。彼はほんの少し目を細めるだけで、ほんの少し口の端を動かすだけで、たくさんのことを伝えることができる。僕はそれを捉えたかった。

イザックの体の使い方は、すごく動物的でありながら、同時にすごく意図的でもある。彼のボディーランゲージには強さとプライドが感じられるし、リミッツ・オブ・コントロールでは、イザックが外見上はなにもしていないように見せることで、彼が演じる役柄に表情が出た。

――彼とウエイターとのいざこざのシーンがはイザックの実話と取り入れていると伺いまいした。
何年か前に一度イザックとカフェに入ったことがあって、彼はウエイターにエスプレッソを2杯注文したんだけど、そのウエイターがダブル・エスプレッソを持ってきたんだ。そしたらイザックがキレた。「俺は確かに2つって言ったよな。温度にこだわりがあるんだよ。なぜ2エスプレッソなのかという理由を君に話す必要もないが、とにかく2つのエスプレッソが欲しいんだ。」僕が「へえ、そんなにエスプレッソが2杯欲しかったんだ」と言ったら、彼はこう答えた。「自分の欲しいものは分かっている。欲しいものを欲しいと伝えただけだ。それが自分のしたいことだったから」。この出来事がずっと記憶に残っていたんだ。

――様々な映画、文学、音楽などから受けるインスピレーションが、あなたの映画作りの原動力となっているようですが、年齢やキャリアを重ねる中で、アンテナに引っかかるものは変わってきたりしますか?
わからない。そんなの考えた事もないなぁ。僕は今を生きるだけだから。過去もなく、将来もない。「ブロークン・フラワーズ」の台詞のようにね。普段から、自分がオープンになって、色んな物事を受け容れるようにして、この天体にある文化を知るようにしている。アフリカの映画、インドネシアの音楽、トルコの本、エジプト・・・気に入った物は自分の中に残っている。僕はアメリカ人だからそれが自分の文化だ、なんて思わなくて、僕はアメリカ人とも思わないし、ただこの天体に生きる一人の人間とういうメンバーの一員、というか生き物のメンバーの一人だと思っている。植物や動物より人間の方が価値があるとも思っていない。ジャッジメントはしないけど、とにかく良いなと思った物は心に感じて残しておくし、もっと調べたりもする。好奇心は多い方。人生は短いけど、たくさん2学ぶ事や経験する事ができる。 自分が好きな映画でさえ、生涯の中で全部見終える事はできないよ。音楽、場所、人・・・時間が過ぎるのは早いから、来るもの拒まずで受け容れるし、僕に話しかけてくるものを大切にする。

――日本のファンにメッセージをお願いします。
何て言ったら良いかわかりませんが…日本には変わった人が多いと言う事を改めて知りました。それは僕にとってとても嬉しい事です。日本の人々は、それぞれ物の捉え方が違ったり、新しい見方をしたり、感謝したり、表現力の豊富さ…日本にはオープンな人が多く存在するという事が素晴らしいと思います。それらの点を僕は尊敬しています。ちなみに、日本人を日本人と特定するのは好きじゃありません。同じ生き物ですからね。しかし、日本にはインスピレーション溢れるな文化がたくさんあります。歴史がありながら、新しい方法で将来を見る事ができる。もしかしたら、地球上の問題をあなた達が解決できるかもしれません。素晴らしい想像力をもっていますね。皆さんが世界に与えてくれるものに感謝します。映画、音楽、才能がとても豊かです。発信し続けて下さい。映画を観てくれてありがとう。僕にとって本当に意味のあることです。ありがとう。

■映画「リミッツ・オブ・コントロール
配給:ピックス
監督:ジム・ジャームッシュ
シネマライズ、シネカノン有楽町2丁目、新宿バルト9、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー中
クレジット:(c) 2009 PointBlank Films Inc.

Stashより海外映像作家の短編映像集「スタッシュ・ショートフィルム・コレクション 01」がリリース

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STASH SHORT FILMS COLLECTION 01
Stashより、ショート・フィルム集「STASH SHORT FILMS COLLECTION 01(スタッシュ・ショートフィルム・コレクション 01)」が満を持して2009年10月14日(水)リリース!ショートフィルムといえば、欧米では昔から長編映画への登竜門として認知されているフォーマット(ちなみにティム・バートンもその一人)。商業作品では表現することが難しい、映像作家のピュアなクリエイティビティが楽しめるところも魅力だ。「スタッシュ・ショートフィルム・コレクション 01」では、そんなショートフィルムを30編、2時間強に渡って収録!映像ファン必携の濃厚コンテンツとなること間違いなし!

■ローマン・コッポラら人気監督&スタジオ作品
"Rabbit" dir: RUN WRAKE
ホワイトスクリーンでもご紹介した、有名スタジオ・監督らの才気あふれるショートフィルムが詰まった本DVD。見どころばかりでどこからお話していいか迷ってしまうので、国別にご紹介していこう。まずUSからは、ローマン・コッポラ&バッキー・フクモト監督のブラック・ジョークが冴える環境アニメ「TEN THINGS YOU CAN DO TO THE EARTH」、気鋭の映像ユニットTHREE LEGGED LEGSの「HUMANS!」、SHILO「CITY OF GOOD」、CGプロダクションBLURとTHE MILLからはそれぞれ2作品が収録されている。

UKからは2006年に話題をさらった、ラン・レイク監督による子供用の単語教材を使ったアニメ「Rabbit」、PASSION PICTURESによるロンドンに旅行に来たアジア人観光客の女の子を描く「CITY PARADISE」、MARK SIMON HEWIS監督による人間ゾエトロープ・プロジェクト「THE LIFE SIZE ZOETROPE」などを収録。ほか、南アフリカのTHE BLACK HEART GANGによるアニメ・オペラ「TALE OF HOW」、オランダPOSTPANICの「POSTMAN RETURNS」も注目だ。

■世界中の優秀すぎるスチューデント・フィルムが集結
本DVDには、超学生級のスチューデント・フィルムも数多く収録。3DCGアニメーションでは世界トップレベルを突っ走るフランスから、SUPINFOCOM(スパンフォコム)校の「OVER TIME」(OURY & THOMAS監督)と「DYNAMO」(FABRICE LE NEZET監督)、EMCI FRANCE校の「THE HELL’S KITCHEN」(BENJAMIN BOCQUELET、RENAUD MARTIN監督)など。UKからはJOHNNY KELLY監督のRoyal College of Art修士卒業作品「Procrastination」、USからはシェリダン・カレッジより「KEY LIME PIE」(TREVOR JIMENEZ監督)などがラインナップしている。

他にもポーランドのMARCIN PAZERA監督「MOLOCH」など、気鋭作家の作品も収録。この濃密な映像作品たちに加え、スチール写真、クレジット、プロダクションノートが満載のブックレットも付録についたお得なパッケージ! ご予約、詳細は公式サイトにて。

「STASH SHORT FILMS COLLECTION 01」
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ご予約・ご購入はこちら
発売日:2009年 10月14日(水)
商品番号:NODS-10004
収録分数:約128分
制作年:2009年 製作国:カナダ
付録:40ページ・ブックレット
発売元:Stash Media Inc. 販売元:(株)ニューズベース

2009年09月25日

NY発、クラシックなショートフィルム「omar and his skyhook」

"Omar and His Skyhook" dir: Doug Purver
あらすじ:今まで釣りをしたことがない少年オマーくん。おじいちゃんに釣りに連れてってとせがむが断られ、一人で出かけることに。空に泳ぐ魚に向かって釣り糸を垂らしたオマー君は、魚に空に連れて行かれてしまう…。
「ピーターパン」の世界に紛れ込んだような、ファンタスティックなショートフィルム「omar and his skyhook」がNYより登場。監督はNY在住の映像作家 doug purver(ダグ・プーヴァー)、ショートフィルム・プロジェクトPass it On!のために制作された。CINEMA 4D(C4D)とAdobe After Effects によって、自主制作作品(もちろんノーバジェット)ならではの1年間がかりでクラシック映画のようなビンテージ・ルックが魅力的なショートフィルムを完成させた。

プーヴァー監督はStardustに以前所属し、現在は自らのスタジオ「roadnorth」で活動。本作品の構想のきっかけは、航空写真や飛んでいる凧、そして監督が昔から持っている、魚に対する強迫観念だという。

撮影は室内と屋外の2日間。室内シーンは完璧な自然光に溢れるMichael Neithardt(マイケル・ネイト)プロデューサーのロフトで撮影を行い、After Effectsで合成した。公園での釣りのシーンはストック素材の魚を使用し、C4Dでテクスチャとアニメーションを行った。C4Dでは細い髪を表現するためにヘアモジュールを、空で泳ぐ魚のリアルなアニメーションのためにMographモジュール(3Dモーション・グラフィックスの制作ツール)を使用しており、「あまり知識のない僕にもすごく使いやすいツールだった」と監督は語っている。

他にもオマーの宿敵である邪悪な魚はMayaでモデリングしたものをC4DとBodyPaint 3Dにインポートし、テクスチャをつけるなど、細部にまでこだわった本作品。ビハインド・ザ・シーンがプーヴァー監督のブログにて公開されている。

川村真司、レイ・イナモト、GROUP94らが語るクリエイティブの根幹とは。「APMT5」

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(左から)ディルク・パースマンス(JODI)、ヨアン・ヘームスケルク(JODI)、Pascal Leroy(GROUP94)、レイ・イナモト、川村真司、平川紀道
デザインポータルサイトCBCNETが主催するデザイン&アートカンファレンス「APMT」が今年も開催された。2005年より始まった「APMT」も今年で5回目。今回は、2週間に渡って10以上のイベントを行う「APMT:WEEK(アパートメント・ウィーク)」として開催。なかでもメインイベントとなる「APMT5」は、様々な分野で活躍するデザイナーやアーティストがプレゼンテーションを行うカンファレンスだ。9月14日(月)、ベルファーレ九段にて行われたイベントは、CBCNET栗田洋介氏の挨拶に続き、YouTubeで大ヒットを記録したSOUR「日々の音色」のライブ演奏と共に幕を開けた。

■「シンプルでユニバーサルな表現を目指す」川村真司
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SOUR「日々の音色」の綿密な進行表。
トップバッターは、ホワイトスクリーンにも登場した、NY在住のメディア・アーティスト川村真司氏によるセッション。川村氏のリソースは、慶応大学SFC佐藤雅彦研究室にある。TV番組「ピタゴラスイッチ」にて川村氏が手掛けた「ピタゴラ装置」では日用品を使ったユニークな装置を制作。卒業後は博報堂に入社、4年間で約80本CMを制作した後、現在はBBH NYでアートディレクターとして活躍している。川村氏が海外に拠点を移したのは、ある種の閉塞感だ。日本では、優秀な人材が多いが、その広告の作り方に疑問を抱き、新しい表現を目指すため日本を離れた。広告仕事とはまた別に、SOUR「半月」やアートブック「レインボウインユアハンド」なども披露。クリエイティビティを成長させるために、クライアントから与えられる課題をこなすだけでなく、課題から自分で考えるプロジェクトを手掛けていきたいと語る。他にも「視点が違っているだけで面白いものが生まれる」、「言葉が分からなくても分かる、シンプルでユニバーサルな表現を目指す」など、川村氏のクリエイティブの根幹を見ることができた。

■「あらかじめプログラムされた世界」平川紀道
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平川氏は1982年生まれ、島根県出身のメディアアーティスト。制作途中のプログラムを特別に公開してくれた。
続いて登場したのは文化庁メディア芸術祭やICCにて展示された作品で知られるメディア・アーティストの平川紀道氏。Webサイトの情報を可視可した「DriftNet」(OPEN GLで制作)や、天動説/地動説をモチーフに、島根の海辺で撮影した素材を使い、地球の地軸を変えるというメディアアート作品「a plaything for the great observers at rest」について語った。平川氏は装置の設計もIllustratorのCADプラグインで設計し、電子部品や金属部品の組み立てから自分で行ってしまう。「世界を模倣する作品ではなく、世界があらかじめプログラムされているものと捉えたうえでの作品」や「結果から原型が導き出せない作品を作りたい」など、独自の世界を語ってくれた。

■Webデザインのカリスマ、GROUP94 ベルギーに拠点を置き、世界的にその名を知られるWeb制作プロダクションGROUP94のドン、創設者でありクリエイティブ・ディレクターのPascal Leroy(パスカル・リロイ)氏が登場。GROUP94はMagunum Photosなど、写真を使ったWebサイトの構築・デザインに定評がある。最近手掛けたWebサイトから、人気Webレコメンドサイト「FWA」の写真版「FWA Photo」を紹介。クライアントからの依頼は「カモメが飛び立つようなインターフェイス」ということで、オーガニックに写真を見せるWebサイトを作り上げた。また、オックスフォード大学とのコラボレーション・プロジェクト「moofe」も。これは画像データを分析し、テキスト検索(「山」や「道路」など)に対応するという高度なフォト・ストックWebサイトだ。ほか、著作権対策としてスクランブルをかけた写真をサイト表示時に再構築して表示するプログラムなど、Webクリエイティブについて幅広く語った。

■伝説のネット・アーティスト、JODIが遂に来日!
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JODIのキュレーションしたグループ展。ちなみに近頃はYouTubeの映像をダウンロードすることにハマっているそう。
続いて、90年代半ばのインターネット黎明期から活動するネット・アートの大御所、JODIが登場!メンバーのJoan(ヨアン)とDirk(ダーク)は、その過激な作風とは対照的に穏やかなたたずまい。柔らかな語り口で、謎に包まれた作品を紐解いてくれた。

彼らが代表作「http://wwwwwwwww.jodi.org/」を作ったきっかけは、HTMLコーディングで「>」を忘れるという初歩的なミスをおかしたこと。それから「テクニックがないことをスタイル」に、一見サイトが壊れたかのようなローテクなインターフェイスの作品を次々発表。それもプロバイダから契約を切られてしまうほどの破天荒な作品ばかり。その破壊的な作風について観客から質問が飛ぶと、「アンディ・ウォーホルらが多用するシルクスクリーンも、絵を壊してしまうテクノロジーですよね。それと同じように、壊れたフォーマットを表現手段として使っているのです」と語り、「昔はページソースを見ることでお互いに学ぶことができる、オープンソースな環境だった」と黎明期を振り返った。現在もtwitterと連動させたキーボードをスケートボードに改造して若者に走らせる「SK8Monkey」や、googleマップの上を見慣れたアイコンが暴れ回る作品「globalmove.us」など、変わらずパンクな活動を勢力的に行っており、頼もしい限りだ。

■レイ・イナモト from AKQAの華麗なプレゼン
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こんなタイトルのビジネス書があったらベストセラー間違いなし…!
トリを飾るのは、「広告界のイチロー」こと、AKQAのレイ・イナモト氏。堂々とした態度のプレゼンはまさに日本人離れしたパフォーマンス。イナモト氏は「もっとも良い広告は広告ではない」というAKQA創設者の言葉を引用し、メッセージを伝える際広告という意識を持たないほうがよいと語った。そして繰り出したのが「仕事を良くする3つの法則」。その3つの法則とは、1.1つの視点で、2.自分でありき、3.引き算方式、というもの。「1つの視点で」ではWebのムービーのために映画レベルの巨大ジオラマを制作し、ファンの心をつかんだ「Halo3」を。「自分でありき」では、27番目のアルファベットは「" "(space)」であるというアートプロジェクト「undiscoverd letter」を。「引き算方式」では、ルーニーを起用したコカコーラの大ヒットバイラルムービー「SKILLS」のエピソードとともに紹介した。そして最後は、小説家を目指して毎日小説を書き続けた父の話と、ポール・アーデンの言葉「どれだけ「凄い」かより、どれだけ「凄くなりたい」かが大切。」を引用。持って生まれた才能よりも日々の努力が大切だと語った。

当日は観客による、twitterでの会場レポートも盛り上がりを見せた。東京のクリエイティブ界を縦断し、刺激的な体験を数多く与えてくれたアパートメント・ウィークの締めくくりにふさわしい、充実のカンファレンスだった。

2009年09月26日

チケットプレゼントも有!+81がクリエイティブ・イベント「TOKYO GRAPHIC PASSPORT」を開催

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デザインマガジン+81を発行する+81Creativesが、クリエイティブ・イベント「TOKYO GRAPHIC PASSPORT」を開催!2009年10月11日(日)、12日(月・祝)の2日間に渡り、世界各国より招いた第一線で活躍するクリエイティブ・マガジンのアート・ディレクターやクリエイター、そして東京で活躍するアーティストらがライヴ感溢れるカンファレンスを繰り広げる。

■蜷川実花らが日本のクリエイティブを語る
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川上俊(artless)
第一回目となる今年は、「Tokyo Visualist Symposium」と「International Magazine Conference」の2日間に渡って開催。一日目の「Tokyo Visualist Symposium」は、写真家の蜷川実花、小山泰介、アーティストの鴻池朋子、名和晃平、グラフィック・デザイナーの川上俊、稲葉英樹によるシンポジウム。3名づつ、2部に分けて講演を行う。これは今秋発行される、32名の日本人クリエイターを紹介したアート・ブック「Tokyo Visualist」に取り上げられた6人のビジュアリストをフィーチャーしたもの。日本のクリエイティビティが世界に羽ばたくための要素を考察する。

■Purple Fashion、Fantastic Manを手掛けたクリエイターが集結
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ファッショナブルな車雑誌「Intersection」
そして2日目の「International Magazine Conference」には、世界のアート雑誌より名だたるクリエイティブ・ディレクター(CD)、アート・ディレクター(AD)が登場。フランスの「Purple Fashion」にて13年間ADを務めたChristophe Brunnquell(クリストファー・ブランクエル)。アジアのアートシーンを牽引する、シンガポールのアートマガジン「WERK」のCD、Theseus Chan。ロンドン発、世界一ファッショナブルな車雑誌「Intersection」からアートディレクターのYorgo Tloupas。アムステルダムからはゲイ・テイストを打ち出したメンズ・スタイル誌「Fantastic Man」のADであり編集者であるJop van Bennekom、Gert Jonkers。日本からは雑誌「CUT」のADとしても活躍する中島英樹が登場し、雑誌のクリエイティブについて考える。「ものを創造する」ために最も必要とされるマインドとは何かを考える、インスピレーションに満ちた2日間になるだろう。ほか、詳細は公式サイトにて。

■ホワイトスクリーン読者にチケットプレゼント!
そしてホワイトスクリーンでは、本イベントのご招待券を読者さまにプレゼント!11日 「Tokyo Visualist Symposium」 Pt.1、Pt.2(各ペア2組様)、12日「International Magazine Conference」(ペア3組様)のうち希望プログラム・名前・電話番号を明記してコンタクトフォーム宛にご連絡下さい。締切は2009年10月6日(火)とし、当選の方にのみご連絡させて頂きます。

■TOKYO GRAPHIC PASSPORT
日程:2009年10月11日(日)Tokyo Visualist Symposium
12日(月・祝) International Magazine Conference
時間:11日 第一部:11:00~14:30(OPEN 10:30)/第二部:15:30~19:00(OPEN 15:00)
12日:11:30 - 19:30(OPEN 10:30)
料金:11日:各3,000円、12日:6,000円(いずれも税込)
会場:11日:ベルサール原宿/東京都渋谷区神宮前2-34-17
12日:九段会館/東京都千代田区九段南1-6-5

2009年09月27日

新たに「TDC RGB部門」を加えた「東京TDC賞 2010」エントリー開始!

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TDC賞2009 グランプリ 中村勇吾+tha 展覧会「NOW UPDATING…THA/中村勇吾のインタラクティブデザイン」
文字または言葉の視覚表現を追求する、東京タイプディレクターズクラブ(Tokyo TDC)が主催する「東京TDC賞」では、ただいま応募作品を募集中。タイポグラフィカルなデザイン、タイポグラフィ、タイプディレクション、タイプデザインの領域を広く作品を募集する。

募集しているのは、CDジャケットなどの小型グラフィック、エディトリアル・ブックデザイン、タイプデザインのほか、今年からインタラクティブデザイン部門と映像部門を統合した「TDC RGB部門」を新設。審査するのはTDC会員である服部一成、佐藤可士和、青木克憲、葛西薫、北川一成ら。またRGB部門コミッティーとして中村勇吾、田中良治(セミトラ)、針谷建二郎らが参加する。多彩なメディアからの革新的な作品を求む!

東京TDC賞 2010
応募締切:2009年10月10日(土)必着 ※Web作品のメール受付も同日締切
応募資格:資格不問。TDCでは応募者=タイプディレクターでなければならない。
応募作品:2008年9月から応募締切日までに制作あるいは発表された作品。TDC RGB部門およびタイプデザイン部門については過去2年の間の作品も可。
エントリー料金:TDC会員以外:登録料1,000円+作品ごとのエントリー料金(作品カテゴリによって異なる)
応募方法:公式Webサイトよりオンライン登録後、必要書類と実物を郵送もしくは持ち込み。詳細は公式Webサイトにて。
応募先: NPO法人 東京タイプディレクターズクラブ事務局
〒160-0015 東京都新宿区大京町31 東苑ビル701
問合せ:東京TDC事務局 tel. 03-5366-2256 E-mail. info@tdctokyo.org

安野モヨコ、東京初の個展開催!「レトロモダンな世界」

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安野モヨコ/画 「鸚鵡師ⅠA」(『VOGUE NIPPON』2009年6月号掲載) ©ANNO MOYOCO(2009)
今年デビュー20周年を迎える人気漫画家、安野モヨコ。意外にも東京初となる展覧会「安野モヨコ展 レトロモダンな世界」が、東京・根津の弥生美術館3階にて開催される。

これは、5月に大阪のギャラリーセンティニアルで開催され好評を博した個展「安野モヨコ展」の東京巡回。会場では漫画「オチビサン」原画やスケッチ、新たに描き下ろされた日本の女性たちのレトロモダンなイラストを展示。安野氏が近頃最も力を入れている"ポショワール"(一色ごとに型抜きした版を用意し、刷毛で色を塗り重ねていく、ステンシルのような手彩色版画技法)という技法によって描かれた作品が中心となる。伝統的なポショワールの技法に、漫画家ならではのアレンジを加えて生まれた、独自の"安野流ポショワール"の世界は必見!

また、会場の弥生美術館の1・2階展示室では、竹久夢二、与謝野晶子、若き中原淳一らが参加しし、日本の出版史上もっとも長く刊行(明治41年~昭和30年)された伝説の少女雑誌の回顧展「少女の友」展を同時開催。乙女の皆様は、こちらも合わせてどうぞ!

■安野モヨコ展
日程:2009年10月1日(木) - 12月23日(水・祝)
時間:10:00 - 17:00(16:30)
料金:一般900円、大・高校生800円、中・小学生400円
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は翌火曜日)、10月12日(祝・月)は開館、翌13日(火)休館、11月23日(祝・月)は開館、翌24日(火)休館
会場:弥生美術館
〒113-0032 東京都文京区弥生2-4-3 TEL:03(3812)0012

2009年09月28日

CMもMVもゲーム映像も、世界最先端映像選りすぐりの「stash59」

Stash 59ダイジェスト映像
世界中から選りすぐりのCMやミュージックビデオ(MV)をお届けするDVDマガジン「stash」第59号が2009年10月7日(水)リリース!話題のCM、ミュージックビデオ、ステーションIDなど世界最先端の映像をインスピレーションとイマジネーションがほとばしる、オススメ作品をご紹介!

■世界各国より選りすぐりのブロードキャスト・デザイン
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今回のStash 59のみどころは、世界から集められた色とりどりのブロードキャスト・デザイン。ブロードキャスト・デザインとはTV番組のタイトル映像や番組間に流される短い映像などを指す言葉。収録されているのは、ため息が出るほど豪華なブランディング映像 Syfy「house of Imagination」や「Identity Reboot」等。ブエノスアイレスのスタジオ、ペッパーメロンによるスポンジボブのぶっとびID「Trippy」も面白い。ほか、マンハッタンのヴァレンズ&Co.はBBCアメリカのDVDに収録されるID「DVD Open」をブリティッシュ・コメディのエスプリを込めて制作している。

■The Mill、MPCら海外凄腕スタジオ最新作
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海外有名スタジオによる、桁違いの凄腕CM作品も多数収録。The Millからはモノクロの繊細で美しいAudi「Economy Drive」と超リアルな毛虫くんのお話 AMF「The Caterpillar」。MPCからはリアル赤ちゃんのBボーイバトル、エビアン「Skating Babies」。スターダスト・スタジオより水彩画が美しいShell「Performance:V Power, Full Economy」、カンザスのMK12は映画「007 慰めの報酬」でもタッグを組んだのマーク・フォースター監督と、個人的で奇抜な飛行機人生を描いたSwiss Airlines「LX Forty」を制作。また映画「エイリアン5」の監督とも目されていたCM監督カール・エリック・リンシュのプレゼン映像「Exploit Yourself」も見逃せない。そしてボーナスフィルムにはカリフォルニアの3DCGプロダクションBlur Studioによる「Prototype」、と Star Wars: The Old Republic 「Deceived」の2編を収録している。

さらに日本勢では「APMT5」のプレゼンも印象深い川村真司監督MVSOUR「日々の音色」、ビジュアルデザインスタジオWOWによるシチズン「INFINITY」も登場。あらゆるジャンルにおいて最先端の映像を取り揃えたstash59。ご予約、詳細は公式サイトにて。

「stash 59」
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ご予約・ご購入はこちら
発売日:2009年 10月14日(水)
商品番号:NODS-00059
収録分数:本編:約74分
特典映像:約23分 [BEHIND THE SCENE:約16分 ボーナス・フィルム:約7分]
制作年:2009年 製作国:カナダ
付録:The Buddy System のサンプル楽曲 (MP3)、40ページ・ブックレット
発売元:Stash Media Inc. 販売元:(株)ニューズベース

カール・エリック・リンシュ×デジタル・ドメインの未来派CM アウディ「Intelligently Combined」

Audi "Intelligently Combined" dir: Carl Erik Rinsch|ANIMATION & VISUAL EFFECTS: Digital Domain, Inc.
ロボット・ヤマカシが都会を飛び回るスペックCM(プレゼン映像)「Exploit Yourself」が高い評判を呼んだ映像作家、Carl Erik Rinsch(カール・エリック・リンシュ)監督の新作CMアウディ「Intelligently Combined」が登場。フォトリアルで、メカニックで複雑なアニメーションのエキスパート「デジタル・ドメイン」とタッグを組み、フューチャリスティックな映像ポエムを創り上げた。

CMでは、空中に浮く透明なルービック・キューブの中に収まったピストン、ギア、ボルトなどの部品が組み合わされて一台のアウディが完成する。新しいスローガン「Efficient-Technology, intelligently combined.(効率的なテクノロジー、知的な融合)」を表現した。デジタル・ドメインにてVFXスーパーバイザーをつとめたのはJay Barton(ジェイ・バートン)。部品のシームレスな合体と実際の自動車組み立てのようなロジカルさを目指したとits art magにて語っている。

「原案のクリエイティブ・ブリーフは、車を巨大なパン切りで刻んだようなサイコロ状にするというものでした。私は監督と話し合い、車を不自然な方法で刻まないことを決めたんです。出来る限り本当の車のパーツを使い、パーツを落としたりスライドさせたりしてエンジンやトランスミッションを作ること。重力と慣性に基づいた組み立てをシュミレーションしています。」

リアルさを求めるバートン氏は、アウディの工場で働くエンジニアとミーティングし、テーブルの上でエンジンやトランスミッション、ヘッドライトなどを組み立ててもらって写真を撮ったりリサーチを行った。またキューブが収まる部屋にもこだわりを見せ、力強く威厳のある部屋を作り上げるために10の異なる部屋環境とライティングのシナリオが制作されたという。

8人の3Dアーティスト、4人のコンポジター、2人のロトスコープアーティスト、2人のモーショントラッカーが8週間かけて作り上げたミニマルなミュージアム空間をどうぞ。

2009年09月29日

映像作家がCintiqを使って描くオリジナルの世界 Vol.1

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本郷伸明:1979年生まれ、東京都出身。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、㈲イエローブレインにて丹下紘希氏の下、映像制作の基礎を学ぶ。年間250作品以上のミュージックビデオの制作を手掛ける㈱セップとエージェント契約。現在、ミュージックビデオ、CM、CDジャケットのディレクション・デザイン等で活動中。大塚愛「ユメクイ」、スガ シカオ「春夏秋冬」、竹内まりや 「縁の糸」「チャンスの前髪」、関ジャニ∞「Kichu」、映画「大洗にも星はふるなり」オープニングタイトル等を手がける。
映像制作の現場で特殊効果や合成などの作業をするなら、ペンタブレットは必需品だ。一枚一枚のコマに対して部分的に選択したり修正するならばペンで作業したほうが直感的だし、作業スピードも向上するからだ。映像作家の本郷伸明氏も液晶ペンタブレット「Cintiq 21UX」を使って、1分のオリジナル映像「SWEET REVOLT」を作成した。その制作の裏側をレポートしていこう。

■実写素材のみで創られたお菓子の世界「SWEET REVOLT」
「SWEET REVOLT」 dir: 本郷伸明|music: 横山裕章
綿菓子の雲の上にある、ビスケットやチョコ、アメなどで出来たベルトコンベア。ベルトコンベアの先には女の子が待ち構えており、口を動かすだけで永遠にクッキーを食べ続けられる仕組みになっている。そのクッキーの1つが突然戦車のように変形し、弾丸を撃ってきた!実は女の子の口はロボットよりも全然大きく、今までのスケールの大きな攻撃は女の子の口の中に向かって行われていたのだ。一気に食べられてしまうお菓子のロボット。実は女の子の夢の中でのお話だった。

■作品のコンセプト
女の子の大好きな「お菓子」という甘くて可愛いらしい素材が、怖い形に変形していく不思議な世界。「夢」というものは、自分に都合のよい「何でもあり」の世界が展開したり、突然想像もしなかったことや恐怖を感じることもある。そんな「夢」を、まだ幼い女の子の頭の中で起きる不条理な世界として、スピーディーに実現した。

早速作業現場を取材しに東京・六本木にある株式会社セップを訪れた。本郷氏が作業をする編集室で一番目を引くのが21.3型モニタを搭載した液晶ペンタブレット「Cintiq 21UX」だ。本郷氏にとってペンタブレットはどんな存在か聞いてみた。

「今回のテーマにもしているんですが、僕にとって映像は「夢」を具体化させる作業なのです。その「夢」という感覚的なイメージをペンという慣れ親しんだ道具で効率よく実現してくれるのがCintiq 21UXです。僕は今でもアナログの質感や作業が好きです。そのアナログの感覚をそのままデジタルで作業できるのがペンタブレットです。ペンタブレットがなければ完成しなかった作品も相当あります」
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世界観のイメージ
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キャラクターデザインのイメージ

■全編コマ撮りで映像作品を作りたかった
コマ撮りで作られた「SWEET REVOLT」を見て驚いた。キャタピラはキャラメル、雲は綿菓子の綿、ベルトコンベアは一個一個正面から撮影したビスケット、キャラや背景は全部お菓子の実写を合成してできているからだ。これほどの量の実写素材からマスクを抜いて合成するのに、どれほど時間がかかったのだろうか?映像の斬新さだけではなく、気が遠くなるような工程で作られているところも気になるところだ。

映像を制作したのは本郷伸明氏。年間250作品以上のミュージックビデオ(MV)を手がける株式会社セップのディレクターだ。「今はCDジャケットのアルバムのデザインとMV、テレビ番組のオープニングを平行で進めているところ」と大忙しの中、話を聞かせていただいた。

本郷氏の映像のタッチは特に決まっていない。というのも、デザインもできれば絵も描けてアニメーションもできる。何でも器用にこなすことができるのが本郷氏の凄いところだ。最近では、2009年秋に公開される映画「大洗にも星はふるなり」のオープニングのタイトルバックや可愛いアニメーションを実現した関ジャニ∞の「kicyu」(アルバム「PUZZLE」の収録曲)のMVなど、話題の映像作品を多数手がけている。

アイデアやセンスは今回制作した「SWEET REVOLT」でも存分に生かされている。通常のコマ撮りは、静止しているキャラを少しずつ動かしてシーン全体を1コマずつスチル撮影する技術。本郷氏が行ったコマ撮りは、お菓子単体を動画で撮影して必要なコマのマスクを抜き、After Effectsで合成という方法だ。

この手法を使った経緯についてこう語る。 「前からパーツ単位でのコマ撮りする方法を全編使って映像作品を作りたいと思っていましたが、5分のミュージックビデオでは手間がかかりすぎて間に合いません。しかし、30秒程度の自主制作作品であれば対応できそうと判断しました」

こうして「SWEET REVOLT」の制作がスタートした。

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魔神のボディに使ったビスケット単体撮影状態(背景あり)
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魔神のボディに使ったビスケット単体、マスク抜き状態
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魔神のボディに使ったビスケット、Photoshopで合成状態
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魔神の状態


■STEP01 素材の撮影
最初にお菓子の素材撮りをムービー(カメラはPanasonic AG-HMC155)で行う。背景のホワイトチョコとアップのカットがある「顔」や「歯」は大きな解像度が必要なので、スチルカメラで撮影した。それ以外は、ムービーを使って撮影し、1カットの映像から5コマや10コマのスチルを抜いていく。ムービーでも画質や解像度は十分だし、お菓子を動かしながら撮影すればいっぺんに撮れる。撮影は最終的に300カット以上にも及んだ。

しかし、撮影よりも大変なのは「お菓子の選択」だ。絵コンテの段階では戦車の装甲にウェハースのようなものを並べて使おうと予定していたが、実際に撮ってみたら弱弱しい。そんなときにたまたま「キャラメルのほうがゴツゴツしていて合いそう」と気がついて急きょ差し替えた。また、数十種類にも及ぶお菓子は一日で集めきることはできないし、お菓子というデリケートな食べ物の扱いにも苦労した。

「お菓子の撮影は1日どころではありません。戦車の装甲やキャタピラ部分が予想していたお菓子では合わないために別のお菓子を探したり、思いついたお菓子を新しく入手しては別の日に撮影をしました。結局、絵コンテですべて決めることはできず、ある程度は撮りながら決めていったところがありました。また、食べ物は熱に弱いのですが、すごく大きな照明をつけて撮影をしたので熱でどんどん溶けていったり、クッキーは撮影前に割れてしまったり…。お菓子の扱いは予想以上に苦労しました」

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女の子の撮影ではひたすらお菓子ばかり食べてもらって撮影を行った。
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撮影したお菓子

■STEP02 Photoshopでマスク抜き
実写素材には背景が写っているので、マスク抜きを行う。マスク抜きとは合成処理をするためにコマから必要部分以外のところを消していく作業のことだ。一枚一枚撮影したお菓子のコマをPhotoshopで開き、ぼかしを設定した「投げ縄」ツールでお菓子や女の子のアウトラインをなぞるように選択していく。一枚抜くのにかかる時間はクッキーのような単純な形状ならば5分ぐらい、少女のような複雑なものなら10分ぐらいだ。それが約2,000枚ぐらいあるというのだから、どれだけ大変な作業なのか想像していただけると思う。

「マスク抜きの作業はしんどいので、“夕飯までにあと20枚”という感じで手の届くところに目標を設定して作業しています。また、変形するキャラに関してはうまく変形したところをイメージしながら作業します。早く抜いて動かしたい。その衝動がひたすら作業を続ける原動力になるのです」

本郷氏はマスク抜きにCintiq 21UXを使って効率を上げている。まず、お菓子のスチルをCintiq 21UXのモニタに表示して、アウトラインをペンでなぞっていく。Cintiqは液晶画面に直接描くことができるので、ペン先と視線は同じ位置になる。操作する本郷氏の姿は紙に鉛筆で絵を描くようなスタイルそのものだ。

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液晶画面に直接ペンで描くようにして操作が可能。左が液晶ペンタブレットのCintiq 21UX
選択範囲の正確さもCintiq 21UXの特徴だ。Cintiqは見たものをそのままペン先で選択できるので、選択範囲の精度が高い。

「Cintiqを使う前までは、拡大してマスク抜きをしても抜き漏れのミスがありました。抜き漏れは再び修正しなければいけないので時間のロスです。Cintiqを使ってからはその修正の手間がなくなり、作業効率は2倍ぐらいになりましたね」

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おでこ周りは「投げ縄」ツールでざっくり作業をする。角度によっては「消しゴム」ツールのほうが早い場合がある

■STEP03 実写素材をPhotoshopで合成
マスクを抜いた素材は、Photoshopで重ねるように再構成する。キャラメル戦車の装甲に使ったキャラメルは粘土に複数のキャラメルをくっつけて撮影したが、それ以外のほとんどはお菓子単体で撮っているので、1つの実写をPhotoshopで重ねてパーツにしている。本郷氏のテクニックで驚くのは、その馴染見具合。合成したように見えないのだ。例えば、クッキーを並べて合成したところを見ると、ライティングの方向をレタッチで編集したので、最初からクッキーを並べてスチルを撮ったようにも見える。

「学生の頃にデッサンをさんざん習いましたが、この合成もデッサンのようなものです。並べるというより、Cintiq 21UXでどんどん陰影を付けていくような感じですね。ブレンドモードの「焼き込み」や「覆い焼き」などの機能や、トーンカーブで下地で下に暗いものを引たりしてレタッチをしました」

また、ここの工程では動くキャラの中割のパーツも作る。例えば途中に出てくるチョコ魔神は口が開閉するので、「口がを閉じた状態」から「開いた状態」の中割など合計5枚カットを作る。最終的に足、手、体、顔、手などのパーツにまとめていった。
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Photoshopで合成された状態

■STEP04 After Effectsで合成
Photoshopで再構成したパーツをAfter Effectsで演技をつけたり、カメラの動きをつけていく。チョコ魔神は、パーツごとに動きをつけて全身をまとめていく。ここで大変なのが変形の調節だ。

「戦車からチョコ魔神の変形の部分はプレビューレンダリングをしながら調節していきます。最低限の時間で変形するようなスピードにしたかったので、それを何回も“組んでは2フレーム調節”のような感じで微調節をつけていきます」

また、「SWEET REVOLT」は当初30秒の予定だったが、完成したときには1分の長さになった。どうしても変形のために時間が必要だったからだ。

「変形の際のパーツの動きには矛盾がなく、1つひとつにきちんと理由があって動いています。しかし、ここまでこだわって戦車の変形をさせると、想定していたより時間がかかってしまいました。だからといって一定以上の速度で変形すると何が何だか分からない映像になってしまいます。結局、変形だけで当初の2倍の時間がかかってしまいました」
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After Effects作業画面

■妥協はしない
本編を見た人ならば、誰もが「虫から戦車、魔神の変形が凄い」と思うはずだ。本郷氏も思い入れがあるカットに「チョコ魔神」を挙げている。これほど複雑な変形を絵コンテの段階で一切妥協なく企画して実際に映像化してしまう。むしろ「時間があればどこまでも作り込みます」とまで言い切る。

「ロケットも一個一個回転しているのですが、完成した映像ではわかりません。結果からすれば一枚の画像を動かすだけでよかったかもしれませんが、まったく無駄な作業とは思っていません」

 本郷氏が妥協しないでどこまでも映像を作り込めるのはCintiq 21UXがあるからではないか。大量のマスク抜きを一人でこなせたり、本郷氏が持っているデッサンのセンスをそのまま映像に反映できたのはCintiqのおかげでもあるだろう。

本郷氏は今後の展開についてこう語ってくれた。

「機会があるならばSWEET REVOLTの世界をもっと広げたいですね。例えば、夢の中だけではないシーンの追加とか。ゆくゆくは、オリジナルでちょっと長めの映像を作りたいです。そして映画なども挑戦してみたいです」

独特のアイデアとセンスで映像を作り続ける本郷氏。今後もひと味違う映像を見せてくれそうだ。
Cintiq 21UX
ワコム社の数あるペンタブレットの中でも最高級機種であるCintiq21UX。21.3型モニタを搭載した液晶ペンタブレットで直接モニタに描画が可能。Intous3テクノロジを採用しているので、高精度、高分解能、高速読み取りはもちろん、1,024レベル筆圧機能のほか、Intuos3用の各種オプションの利用が可能だ。
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最上位モデル「Cintiq 21UX」

(全文はこちら)
5つの質問 一問一答
Question 1: 影響を受けたものを教えてください

Question 2: この職に就いたきっかけは?
大学の英語の授業で、撮影した課題
Question 3: 一番好きな映画は何ですか?
ブルーベルベット東京フィストイグジステンズ
Question 4: 作業場のまわりに必ず置いているものベスト3は?
PC、筆ペン、白い紙
Question5: 今おもしろいもの/事って何ですか?
やっぱり映像

コマ撮りグラフィティ・アニメのBluがスケールアップして帰ってきた!

"COMBO a collaborative animation by Blu and David Ellis"
2008年、ネット上で大きな話題を呼んだ、アルゼンチン・ブエノスアイレスのアーティスト、BLUのコマ撮りアニメ「MUTO」。家の外壁にグラフィティを描いては消し、を繰り返して作られた根性のアートだ。あれから1年、BLUの新作「COMBO」が登場。ブルックリン在住の人気アーティストDavid Ellis(デヴィッド・エリス)と組み、これまた壮大なグラフィティ・アニメーション絵巻を作り上げた。

今回の舞台はイタリア。アートフェスティバルFame Festivalにて、クラシックな建物の中庭と外壁にグラフィティでアニメーションを描く。BLUの描くプリミティブで不気味なモンスターと、デヴィッド・エリスのスタイリッシュな作風の対比がユニーク。時には壁に穴をぶち空けてしまったり、二人がのびのびと作品を制作している様子がビデオから伝わってくる。

■環境汚染にNO!
"Blu at Fame festival 2009 - grottaglie (Italy)"
フェスティバルでは、もうひとつのBluの新作、鼻が工場の煙突のように伸びて苦しむ人々の巨大グラフィティも発表された。これはフェスティバルが行われたグロッタグリーの隣町、タラントで行われる環境汚染に対するメッセージだ。

タラントにはヨーロッパ最大の製鉄所、イルヴァがある。フェスティバル側は、「イルヴァは工場内の安全性と環境汚染への配慮に欠け」、たくさんの労働者が犠牲になった。そして環境汚染の結果、タラントはガン死亡率が最も高い町になってしまった」のだと語る。

フェスティバルでは住民に何の呼びかけもなく、意見も聞かずにゴミ不法投棄などの環境破壊を行った工場側への怒りを伝えるためにこの作品を制作した。主催者は「全てのアートは、見る人がどんな方向から見ているのかによって異なる意味を持つ。今回は、我々が住んでいる場所の小さな鏡を見ているような作品にしようと思った。僕は地方政治家にこの絵を見てもらって、いかに彼らが人々に嫌悪感を抱かせたかを知って欲しい」と語る。

本作品のために、移動クレーン所有者が無償でクレーンシステムを貸してくれたり、壁のオーナーの老人も釘を抜くなど、さまざまな手助けが行われた。そして完成したBluのアートは、見事に町をかき回してくれたという。作品のビハインドザシーンは、フェスティバル公式ブログにて見ることができる。

2009年09月30日

世界を楽器に変える反応音楽とは?iPhoneアプリ「RjDj」フランク・バークネヒト氏来日レポート

「RjDj」
iPhoneユーザーの間で大人気のiPhoneアプリ「RjDj」は、内臓マイクやタッチパネルを使ってリアルタイムに音楽を生成する音楽アプリ。マイクから入力した声をタッチパネルで操作して、新鮮な音楽を楽しむことができるのだ。用意されている曲(シーンと呼ばれる)のバリエーションも豊富で、自作のシーンをWebサイトで公開してシェアすることもできる、癖になってしまうアプリだ。

■クラブ生まれのRjDj
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RjDjの楽曲「シーン」
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それではRjDjについて紐解いてみよう。誕生のきっかけは、創設者のMichael Breidenbrucker(ミヒャエル・バイデンブラッカー)がクラブに行って、ヘッドフォンを装着してフロアに立っている人たちを目撃したこと。実は彼らはDJのプレイを録音する人たちだったのだが、そこから「自分でDJプレイを操作できたら面白いんじゃないか?」と思いつき、RjDjが生まれた。現在は6~7名ほどのメンバーで、ロンドンの本拠地でReality Jockey Ltdとして活動。ドイツやスペインにもスタッフがおり、オンラインで作業しているという。

RjDjはオープンソースソフトウェアのPure Data(PD)でプログラムされている。PDはMax/MSPと同じくMiller Pucketteによって開発されているため、普段Max/MSPで作品制作をしているメディア・アーティストにも扱いやすいのが魅力だ。シーンを制作する際には、音のインプットとアウトプットをまず配置し、そこに様々なエフェクトをくっつけて行く。タイムラインのないシーケンサーを作るわけだ。オブジェクト指向なので、プログラム初心者にもわかりやすいだろう。

彼らがテクノロジと同じくらいこだわっているのが、音楽のクオリティ。創設時には以前から親交のあったlast.fmの創設者Stefan Glaenzer(ステファン・グラーエンツアー)にもアドバイスを受け、スタッフにはプロのコンポーザーが何人も参加している。また最近ではデトロイト・テクノの雄カール・クレイグとコラボレーションし、名曲「TimeCruising」のシーンをリリースした。また、RjDjの大きな魅力であるポップなインターフェイスは、アルゼンチンのグラフィティ・アーティストDoma / Faseが手掛けている。

■日本のユーザーのユニークな作品が続々!
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Frank Barknecht(フランク・バークネヒト)氏。ケルン在住のライター/ソフトウェア開発者/コード・アーティスト。RjDjチームではシーン開発とrj-library関連のアブストラクションの管理を行っている。 photo by: Satoru FUEKI
このRjDjチームより、技術者のFrank Barknecht(フランク・バークネヒト)氏が来日。2009年9月10日(木)、11日(金)の2日に渡り、東京藝術大学にて「APMT:WEEK」イベントのワークショップ「RjDj Sprint Tokyo」を開催し、参加者とオリジナルのシーン制作を行った。

バークネヒト氏によるレクチャーは両日ともかなりの盛り上がり。PDの直感的なインターフェイスに、プログラミング経験のない見学者も、会場のPCを使ってアプリ制作を始めるほどだ。最後に行われたプレゼン大会では、音楽理論「シェンカー理論」を取り入れたミニマル音楽ジェネレーター「Minimalist Style」や、タッチなどの刺激ではなくCPUの負荷によってコントロールする「CPU Drum」など斬新なアイデアが続々登場。一人で歌ってるのに輪唱になる「Frog Song」ではバークネヒト氏もドイツの童謡を自ら披露するなど、かなりの盛り上がりを見せて終了した。当日制作されたシーンはTumblrにて現在でも見ることができる。

プレイするのも作るのも楽しいrjdj。公式Webサイトよりプログラム・キット「ComposersPack」が配布されているので、興味のある方はぜひチャレンジしてみよう。

RjDj

あのMOBYがリリースした超個人的なMV「Mistake」!

MOBY"Mistake" dir: Katy Baugh
世界的人気を誇るセレブDJ、MOBYが新曲「Mistake」のミュージック・ビデオ(MV)を公開。先行シングル「Shot In The Back Of The Head」ではデヴィッド・リンチがMVを手がけているが、今回はレモンとテニスボールの恋を描いたコマドリMV。手作り感たっぷりのストレートなこのMVに詰まった個人的でピュアなものにホロリときてしまう。しかし一体なぜに…!?

実はこの曲「Mistake」には「ボーダーを越えた愛」をテーマにした3本のMVが制作された。このチープ・バージョンの監督はこれまでビデオカメラを触ったこともないというKaty Baugh(ケイティ・バウ)。彼女はMOBYがNYのバーでナンパしたという振り付け師。彼女にはボーイフレンドがいたため友人として付き合うことになった彼ら、今回のビデオを作るきっかけになったのは、ケイティが休暇で取ったレモンの写真を見せたこと。MOBYは彼女にビデオカメラを送り、「とりあえずやってみて」と依頼した。その仕上がりにMOBYはwired.comにて「すごく可愛らしいビデオだと思ったよ。この曲を書いているとき、まさかレモンがキュウリにのってテニスボールを捜しに海に出て行くとは想像もしなかったけど」と語っている。

他作品はNY在住の映像作家Robert Powers(ロバート・パワーズ)によるアニメバージョンと、NYとパリを拠点に活動する若手フランス人監督Yoann Lemoine(ヨーン・レモニー)の正統派MVバージョン。いずれもYoutubeで視聴することができる。あなたはどのバージョンがお好き?
MOBY"Mistake" dir: Robert Powers
MOBY"Mistake" dir: Yoann Lemoine

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