ただいま流行中!シュールな「ドロステ・エフェクト」
2008.11.25.Tue
Category : WS Pickup

この世には存在しえない、フシギな騙し絵を生涯に渡って描き続けたオランダの巨匠、マウリッツ・エッシャー。さまざまなイリュージョンを生み出した彼も描いた「ドロステ効果」と呼ばれるトリックは、合わせ鏡の中のように、絵の中にまた同じ絵が延々と続く、ちょっと悪夢っぽいイメージのこと。このトリックを使ったミュージックビデオ(MV)をご紹介!

■REDカムを使ったドロステMV「Brave Bulging Buoyant Clairvoyants」
Wild Beasts "Brave Bulging Buoyant Clairvoyants" dir: OneInThree | Production Company: Colonel Blimp |
OneInThree(ワン・イン・スリー)監督による、話題のREDカムを使ったドロステ効果を使ったMV「Brave Bulging Buoyant Clairvoyants」。制作には相当な苦労があったよう。

まず、REDカムで撮影された素材を「ドロステ化」させるために、オランダのライデン大学とカリフォルニア大学バークレー校が共同で研究した、GIMP(グラフィック加工ソフト)上で動作するプラグインのMathmap(マスマップ)を使用。これは画像のイメージをピクセル単位で歪ませるプラグインだが、残念ながらムービーには対応していなかった。そのためワン・イン・スリーはバッチ処理のプログラムを自ら開発したものの、一度に処理できるのはわずか40フレーム。ムービーの素材イメージは全部で15992フレームあるのに…。

結局彼らは、友達に借りた2台を含むコンピュータ9台を5日間フル稼働。1080時間、400回のクラッシュを経て、2テラバイトの「ドロステ」データが出来上がった。それらのドロステイメージは、After Effectsにて音楽に合わせてアニメーション化され、果たしてこの4分間の素晴らしいイリュージョンが生まれたのだ!

■超低予算で手作りドロステ!「Clap your brains off」
NSM PSM"Clap your brains off" dir: Frank Beltran
こちらは先ほどの作品に比べると、かなりの低予算バージョン。監督はこれが始めてのMVとなるFrank Beltran(フランク・ベルトラン)。写真家Sebastian Perez Duarte(セバチチャン・ペレス・デュアルテ)のドロステ写真にインスパイアされ、写真のイメージを動かしたいと思ったそう。制作はすべて手作り。壁に赤いビニールテープを貼ってストライプの背景を作るなど、涙ぐましい努力が行われている!撮影にはCanonの一眼レフカメラ「Mark III」を使用。10fpsで115の連続写真を撮影した。編集は自宅のパソコンで全て行われ、完成までに6ヶ月間を要した。努力、友情、汗と涙のメイキングはこちら

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