MOVIE BOYZさん 、なぜVJなの?
2008.10.02.Thu
Category : Features / Interview

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中角壮一/長添雅嗣/清水康彦/菅原そうた/大月壮
ミュージックビデオ(MV)をはじめ、いわゆる商業的映像作品のディレクションを生業とする面子がVJチーム「MOVIE BOYZ」を結成。四六時中映像制作業務に追われる彼らが余暇でさえ、これまた映像にまつわる行為、VJをする理由とは?VJの魅力ってやつを聞いてみた。

―― まずは自己紹介をお願いします。
大月壮(昭和52年生/以下大月): 大月壮です。日頃はTV、MV、DVD、モバイルなどの映像制作をしています。2007年にはAPOGEEの「Just a Seeker's Song」のMVを制作しました。他にもアパレルブランド「UNNON」に参加したり、CDジャケットデザインなどグラフィック制作とも関わったり。よく言うとマルチに映像の隙間産業を担っています。隙間産業ってのをかっこよく言えないですかね?宇川(直宏)さんの肩書き「メディアレイピスト」的な。

清水康彦(昭和56年生/以下清水):でもさ、僕らの世代でメディアって言葉を使うとまずいんじゃないの?

菅原そうた(昭和54年生/以下菅原):え、僕メディアレイパーって名乗ろうと思ってたんだけど・・・怒られるかな~?

大月:怒られないけど笑われるよ〜(笑)。

中角壮一(昭和62年生/以下中角):僕は京都の学生なんですけど、MOVIE BOYZの京都支部ということで布教活動しています。

菅原:若きトップランナーだね。87年生まれ!その世代だとビックリマンの代わりがポケモンなんだよね。あと懐かしい系の話に「遊戯王」がはいってくるんだよね。

長添(昭和54年生/以下長添):長添雅嗣です。2003年からteevee graphicsに参加して、現在はフリーランスでCMやウェブなどの映像ディレクションをしています。(最近の仕事では)宇川さんのプロジェクトのMVでiLL ×MEGの”卑怯の奥の虫歯の記憶”とかちょっと前にやったASIAN KUNG-FU GENERATIONの"ムスタング"とかですね。僕、遊戯王ぐっとくるよ。デュエルできないけど。小学生カルチャーは追い続けてるからね。ハイパーヨーヨーとか大学生になってもやってたもん。

菅原:映像を相撲で例えていったら長添君はちゃんと優勝した横綱みたいに強い感じで、僕 は大麻力士みたいにスキャンダラスでメディアに登場みたいな感じかな(笑)。

清水:清水康彦です。僕は映像のディレクターをしています。2001年からOMB Ltd.で映像監督をしていて、2007年に独立しました。MVではMiChiの「PROMiSE」や日華の「NO'1」をディレクションしています。最近の活動は役者とか・・・(笑)。

大月:清水君はソウルな男だよね。魂の熱い男。

菅原:僕は、月刊漫画誌A-ZEROで漫画「未知次元 DIMENSIONX」を連載したり、バカCG作家として活動したり(作品集DVDも発売予定)、テレビ番組の構成したり。パソコンを使った仕事をしているのでパソコン・ユーザーですかね。代表作としては漫画「トニオちゃん」や、大阪で今度始まるTV番組「ネット・ミラクル・ショッピング」です。

大月:でもいろんなことやってると一言で何屋さんって言えないよね。

菅原:昔はカメラ屋さんはカメラ屋、絵描きは絵描きってはっきりしてたけど、パソコン・ソフトでいろんな物創れちゃうんだよね。ところでぜんぜん関係ないんだけどビックカメラってなんでビッグ(BIG)じゃなくてビックなんだろう。あれって大昔アメリカ人が日本に来た時「コレ何!!」って聞いたら「アメリカーン・パウダ~」つって、当時の最初の日本人が「あ、メリケン粉!」って聞き間違えたまま定着しちゃったノリと一緒?

一同:

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Movie Boyz VJより

―― ところで本日の主題はVJってなんだ?!って事なんですが。みなさん常に映像制作されていて、更に余った時間をVJに費やしてしまう理由をお伺いできればと思っております。
菅原:VJとは「瞑想とか特殊な状態のとき目をつぶったマブタの裏の脳裏に見えてしまった 現実じゃなく主観的なサイケ想像、夢のような映像をコンピュータを使って再現して見せる行為」って10年前に壮君(大月)が言ってました。

大月:そんなの言った事ないじゃん(笑)!僕はVJにやられたって思った経験があって。VJにやられたって思った経験てある?

菅原:コールドカットのライブを見に行った時、音とシンクロしてて、その後コーネリアスのライブで辻川(幸一郎)さんの映像を見て“この人もシンクロしてる~!!”って。VJじゃないけど1930年代のディズニーの消防士のシーンとか音と完璧にシンクロしてて、「これ音とシンクロする事によってストーリーが進んでいる!!今より進化している!!」って思いました。

―― VJってライブというかMVとは別の感じがするんですが、その辺はどう感じていますか?
清水:僕はVJって本当はよくわからないんです。でも、見た時に「あ、自分の好きなの流していいんだ!」って思ったんですよね。これ言うと大月君違うって言うんだけどね(笑)。「フロアの事を考えてやんなくちゃいけないんだ」と。でも片方で「嫌われてもいいかな・・」って気もあるんですよね。

大月:もちろん好きなの流すけど、フロアの事も考える、って意味だよ。

菅原:わかった、VJって学校の放送係だ!放送権持ってる人。

一同:近い!

長添:イベントやフロアにもよるよね。“フロアが求めてくるような最高の感じ”の時もある。そうじゃない時は放送係だよね。

大月:僕の課題はまさにそれ。ダミ声の放送係が昨日見た夢をポエムしてるようなVJやってるから30分で飽きちゃう。勝手にしゃべって勝手に飽きる(笑)。なんかもっと違う方法が有ると思って。気持ちよく6時間とか出来るやり方が。それ出来ると最高じゃない?

―― いつもは5人でどう行ってるんですか? Back to Backとか?
大月:5人でやってないです(笑)。

清水:説明するとですね、スケジュールの空いてる人が行くって仕組みなんです。全員揃わないんです(笑)。

大月:僕の当初の予定だとMOVIE BOYZって誰が名乗ってもいい位だったんです。アンダーグラウンド・レジスタンスとかもそうですよね。そういうのいいなって思ってたんです。最近はもっとちゃんとやるって方針に変わってきてるんですが。

長添:この前大月さんと二人でやったときは、Back to Backじゃないけど僕がV4(ビデオミキサー)フェーダーきって大月さんがキャプチベータでミックスして、僕がもう一つソースを出してそれもミックスしてやってたよね。

大月:コルグのキャプチベータDVJとローランドのV-4とノートパソコンがあって、交代しながら。

菅原:基本、MOVIE BOYZってボタン押したい人がボタン押す係だよね。踊ってるはずの友達とかがボタン押してきたりね(笑)。MOVIE BOYZが学校の部活だとしたらみんな不良で幽霊部員ばっかりだよね。適当集団。

清水:集まってもVJの話しないしね(笑)。

■VJはセックスだ!
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ハイスピードによるバカ走り素材より
―― 素材作りはどうしてるんですか?
清水:大月君はバカ走りを集めているんだよね。

大月:友達にバカな走り方で走ってもらってそれをハイスピード撮影で撮り溜めてる。

長添:僕は自作素材とアニメや映画のネタでVJするんです。僕の中ではフロアに絶対いるハズなんですよ、「お前ら、ほんとは聖闘士星矢好きだったんだろ!」って。オシャレさんなフロアにそういうネタを投入するのはたまらないね。

大月:僕が一番興奮したのはテイトウワって3Dロゴが出てる時に、テイトウワが見てない瞬間に「SEX&禅」っていうAVのタイトルとスイッチングした時(笑)。

長添:僕とか指フェーダーで摺り切れるもん。メガミックスしまくるから。最近は指バンドつけてやってる。

菅原:興奮し過ぎだね(笑)。僕も最近マウスダコできた。VJやりすぎたら耳が餃子みたいになってきたら面白いのにね。あいつ強い!って。VJ力がわかるの。

清水:柔道家じゃん!それ。

大月:今のとこそうたの素材が一番耳が餃子になってるよね。

清水:音を食うよね。

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菅原そうた作のキラーコンテンツ?!3DCG素材

―― VJって音を食っちゃってもいいんですか?

長添:いいと思いますよ、僕は。

菅原:最近音とシンクロしてるだけじゃつまんなくなってると思ってきていて、僕は事件を起こしたくなってきたんだよね。人が一番「こんなのナシよ~」ってのを流したい。例えば主催者とかその場にいる絶対におちょくっちゃいけないような人をその場で、アイコラしてVJ!もし怒られてもそのままずっと笑顔で再生し続けるとかね。入場する時に全員顔写真撮らせてもらって、 フロアで実際に踊っている全員3Dのアイコラを勝手に創ってみんな踊ってる最中にその場にいる知らない人同士でセックスしてるアイコラVJ映像を流すとかね。

大月:それおもしろいね!

菅原:本当は出しちゃいけない映像を出し始めてるって感じですね。

清水:広告とかじゃない映像表現で、人と人が繋がる所ってあると思うんですよね。

菅原:人間やっぱり右脳先行人間と左脳先行人間っていると思うんですよ。VJっていうのは色とか動きとか形とか、の気持ちよさ!意味関係なく感覚の気持ちよさ!で極端な右脳だと思うの。で、脚本家とか小説家とかは意味で戦う左脳だと思うんですよね。僕は色とかデザインががまったくわかんなくて右脳がまるまる欠如してて、逆に意味で戦ってる。だからぼくの場合、文章を書くはずの人間が無理矢理映像やってる感じなんですよ。

あと関係ないんですがぼくの話って文字にするとまともなんですが、基本、キャラがよくアホ扱いされるんです。リアルタイムにしゃべってアウトプットするときに動きとかしゃべり方で右脳的にアホっぽく見えるようになってしまってるんですよね。だって女の子に嫌われる理由が僕の話をきいて嫌われてるんじゃなくって、雰囲気とテンションで生理的に嫌われてるんですよね。あと、関係ないけど大月君は例えるとなんか左脳が擦り切れててポニョのような人ですよね。

あと、VJで凄く不思議な事がひとつあるんですよ。ぼくVJの人達ってセンス的にも性格的にも凄く似てるっていうか信頼できるんですよね。

VJの人ってかっこいい映像にワザとダッサイのを必ず混ぜてこようとするんですよ。別にダサいの入れる必要ないのに!みんなその感覚が元々備わってる!この共通項は何なんだ!!?って。

長添:中にはそうじゃない人もいるんじゃない。

菅原:でも汚したり、笑わせたりする要素みんなもってるんだよね。凄くいいと思うんだよね。不条理の塊っていうか。

大月:ださい映像を流すVJがいると、ちょっと嫉妬したりするもん。 だから徹底的にそこをやれば僕らすごい面白くなると思うんだよね。

長添:作戦会議になってきたね(笑)。

清水:じゃあさ、素材創るのが凄い面倒になったらどうすればいいかな?

菅原:ノルマきめてやろうよ。

一同:

菅原:ビデオカメラを渡すからみんながださいと思う人を撮ってきて下さい。

清水:それ思った。この前大月君にハイスピードでバカ走りを撮られて、それがポンとVJで流れて、あ、これでいいんだ。これがいいんだって。

菅原:楽こそ全てですよ。楽っていうのは知恵を使ってるってことだから。

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Movie Boyz VJより


―― でも、ここまではOKっていう境界線はありますよね?
大月:そうたのアイコラ素材とか確かに面白いんだけど、背景が白バックで文字とかのっかってきちゃってるの。それを黒バックにして、文字をなくせばそれだけでいいと思うんだよね。要は見せ方なんだよね。

菅原:MOVIE BOYZに女子中学生の優等生とかいれてチェック役してもらおうよ。笑ってるときはいいけど、ひきはじめたらNGにするようにして。

大月:あんまり引かせるとVJに呼ばれなくなりそう(笑)。そしたらMOVIE BOYZ解散ってなって、で、その後俺一人でVJやる時はみんなの創った素材は勝手に使っていいってことにしようよ(笑)。

菅原:それ出来るんだったら僕もリーダーやりたい。

―― では最後にみなさんのVJ観を語って頂けますか?
菅原:フロアの人が映像見て楽しく踊ってるはずなのに、VJ見終わったあとに、宇宙の真理とか悟ってる気分にさせたい。悟らせるのがVJの最終目標。悟ってないのに悟らせたい。

清水:じゃ、VJってのは与える立場なんだ。僕は自分が楽しみたい。

大月:でもVJってので言うと宇川さんも言ってるけど「フロアとのいいセックス」なんじゃない。

菅原:僕は悟レイパーになりたい。無理やり悟らせる、悟レイパー

大月:悟レイパーのフロア調教(笑)。VJってテレビとかMVみたいに商業のしがらみのない場だから普段出口のない映像を流したい。VJってのはビジュアルショックが大事。それでセックスになってたら最高。だからVJの手綱とフロアの感度によるよね(笑)。

長添:僕も半分セックスだと思ってる。けど半分は布教活動だと思ってる。それは僕アニメ好きなんだけど、アニメとヤマタカEYヨのこの曲があうってのを見せたい訳。一見合いそうも無いのを、ダサイと思ってるだろう物をかっこ良く見せたい。

清水:僕もそうた君にちょっと似てるんだけど、見せたいもの見せて、でも、相手に響く瞬間じゃないと意味が無い。今こういうのが求められてるんだなって出すと自分が気持ちよく無くて、まず自分が気持ちいいことをやってみて相手に響いた時にそこで初めて相乗効果が得られると思うんだよね。

菅原:あ、いいビジュアルショック考えた。太陽を虫眼鏡で超強くしたような光、見たらもう目がつぶれちゃいそうな光を用意しといて、始まったら「つぶれろー」ってやるの。インパクト有るでしょ?

一同:それやろう(笑)。

―― 菅原さんにとってのVJは?
菅原:太陽ですね。いや、ニッチなメディア。携帯より上でケーブルテレビより下の存在。もしくは悟レイパーですかね。

―― リーダー最後に一言お願いします。
大月:MOVIE BOYZの目下の目標はフジロック出場です。(笑)。

MOVIE BOYZに5つの質問 一問一答
Question 1: 一番影響を受けたものを教えてください
大月:友達
長添:押井守
清水:光
菅原:タナカカツキ
中角:ニンジャタートルズ
Question 2: この職に就いたきっかけは?
大月:谷田一郎さんのCM
長添:動くから
清水:なんとなくやっていけそうだと思ったから。
菅原:パソコン
中角:精華デジクリに受かっちゃった
Question 3: 一番好きな映画は何ですか?
大月:ディズニーのファンタジア
長添:パトレイバ−2
清水:泥の川
菅原:鉄男
中角:耳をすませば
Question 4: 作業場のまわりに必ず置いているものベスト3は?
大月:携帯/たばこ/コーヒー
長添:漫画/コンテ紙/フィギュア
清水:たばこ/ライター/灰皿
菅原:自分/マウス/キーボード(パソコンが無い・・)
中角:耳かき/ブルーベリー/目薬
Question5: 今おもしろいもの/事って何ですか?
大月:三笠フーズ
長添:小学生カルチャー
清水:仕事
菅原:大麻力士のへこみよう
中角:図鑑さがし
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